フローレンス・グリフィス=ジョイナー
フローレンス・グリフィス=ジョイナー(Florence Griffith Joyner, 1959年12月21日 - 1998年9月21日)は、アメリカ・ロサンゼルス出身の陸上競技選手。愛称はFlo-Jo。陸上競技における女子100m(10秒49)、200m(21秒34)の世界記録を2019年7月現在も保持している。
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選手情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | フローレンス・グリフィス=ジョイナー | ||||||||||||||||||||||||||||||||
愛称 | Flo-Jo | ||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 |
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種目 | 短距離走 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1959年12月21日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
生誕地 | カリフォルニア州ロサンゼルス | ||||||||||||||||||||||||||||||||
没年月日 | 1998年9月21日(38歳没) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
死没地 | カリフォルニア州ミッションヴィエホ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 169cm | ||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 59kg | ||||||||||||||||||||||||||||||||
自己ベスト |
100m : 10秒49 (世界記録) 200m : 21秒34 (世界記録) | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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経歴・人物編集
カリフォルニア州立大学ノースリッジ校を卒業後、1988年ソウルオリンピックで100m、200m、400mRで金メダルを獲り3冠を達成した。長く伸ばした爪に鮮やかなマニキュアをつけ、長い髪の毛をそのまま伸ばした髪形でも話題を呼んだ。ソウルオリンピックが終わった直後にはスーパー陸上で来日して優勝した後、29歳で第一線の競技から引退した。
また、100mの世界記録に関しては、同日に行われた他の競技で追い風参考記録となったものが多かったが、彼女のレースでは風速0.0m/sと無風であり、たまたま彼女が走った際に風速計が故障していたもので実際には追い風参考記録なのではないかという憶測もある。しかし、現在でも同記録は世界記録として公認されている。
夫は1984年ロサンゼルスオリンピックの三段跳で金メダルを獲得したアル・ジョイナー。七種競技や走幅跳で活躍したジャッキー・ジョイナー・カーシーはアルの妹であり、フローレンスにとっては義妹にあたる。
1989年10月7日には日本テレビ系スペシャルドラマ「華麗なる追跡 THE CHASER」に出演。松田優作(放送の約1ヶ月後に膀胱癌により死去)と共演した。
薬物疑惑編集
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生前から薬物疑惑がかかっていた。ステロイド等の薬物を使っている、という疑惑である。疑惑の根拠は以下のような点が挙げられる。
- 1980年代半ばまではトップクラスの選手ではなかったが、1988年に成績が急に向上した。
- 1980年代半ば以降、急激に体つきが変化。グリフィス=ジョイナーのように体つきが激変し、成績が向上したスポーツ選手として、ベン・ジョンソンやバリー・ボンズがいる。前者は薬物使用が証明され、後者は薬物使用の疑いが極めて強い。
- 1988年当時はドーピング検出システムの精度が低かった(当時の東ドイツの選手は、ドーピングをしていても検出されていなかった、と後に判明している)。
- 筋肉が異常に隆起して血管が浮き上がっており、およそ女性らしくなく、ほとんど男性化した体躯である。
- 女性らしさを強調した奇抜とも言えるファッションもドーピングによる肉体の男性化から目をそらさせるためではないかと言われている。
- テレビインタビューの際は女性らしい声を発しているが、誌面インタビュー経験のある複数の者(古舘伊知郎など)は、「地声はとても低く、普通の女性の声とは思えない」と述べている。声の男性化は、薬物によるドーピングをした女性にしばしば指摘される点である。
- 29歳という早い年齢での現役引退は、年々厳しくなるドーピング検査から逃れるためという説がある(引退の翌年からドーピング検査が強化されることが予告されていた)。
- 38歳という早すぎる死は、ドーピング薬物の副作用である可能性がある(ただし、死亡時の検死によると、死因は「てんかん発作による窒息死」であり、心臓は正常だったとも伝えられている)。
グリフィス=ジョイナーの持つ2つの世界記録はいずれも達成から30年以上が経過したが、競技レベルやスパイクシューズ、陸上トラックの質が格段に向上した2020年現在においても肉薄する記録すら存在しない[1]。
その他の活動編集
NBAインディアナ・ペイサーズの90〜96年に着用されたユニフォームをデザインしている。
脚注編集
- ^ 100mでは、カーメリタ・ジーターの世界歴代2位の記録10秒64より0秒15速い。歴代3位はマリオン・ジョーンズの記録10秒65だが、ジョーンズは禁止薬物使用の発覚により2000年以降の記録は抹消され、残っている1998年の公式記録による。200mでは、ジョーンズの世界歴代2位の記録21秒62より0秒28速い。
外部リンク編集
- 公式サイト
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - 国際オリンピック委員会 (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - Olympedia (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - Sports-Reference.com (Olympics) のアーカイブ (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - 国際陸上競技連盟 (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - National Track and Field Hall of Fame (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - TrackField.brinkster.net (英語)
- フローレンス・グリフィス=ジョイナー - Munzinger Sports Archives (ドイツ語)