ブリスリントン英語: Brislington)は、イギリスブリストル市内の南東部にある地域。ブリストルの郊外に所在し、バースから16キロメートル (9.9 mi) の位置に所在する。ブリスリントン・ブルック英語版がナイチンゲール・バレーの森林と西ブリスリントンの中心部地域を流れている。西ブリスリントンは以前までバースロード沿いに ITVウェールズ&ウェスト英語版のウェストスタジオが所在したが、ウェストスタジオに隣接していた歴史あるアーノス・ベール墓地英語版が長らく新聞社や地方行政が行った活動による修復作業のため移設された。

ブリスリントン

ブリストル市内ブリスリントンの西部地区と東部地区
ブリスリントンの位置(イギリス内)
ブリスリントン
ブリスリントン
イギリスにおけるブリスリントンの位置
人口11,511人 (2011年、ブリスリントン東部地区)[1]
10,636人 (同西部地区)[2]
英式座標
ST622704
単一自治体
シャイア・カウンティ
構成国イングランドの旗 イングランド
イギリスの旗 イギリス
郵便地域BRISTOL(BS)
郵便番号BS4
市外局番0117
警察 
消防 
救急医療 
英国議会
場所一覧
イギリス
北緯51度25分54秒 西経2度32分38秒 / 北緯51.4316度 西経2.5439度 / 51.4316; -2.5439座標: 北緯51度25分54秒 西経2度32分38秒 / 北緯51.4316度 西経2.5439度 / 51.4316; -2.5439

歴史 編集

ブリスリントンの小教区は代々サマセット州ケインシャム英語版ハンドレッド英語版の一部として属していた[3]

ブリスリントンは12世紀後半から16世紀半ばまでブリスリントンの荘園を領有していたド・ラ・ワー卿の一族が建立したセント・アンズ・イン・ザ・ウッドの礼拝堂(実際にはセント・アンズ英語版にある)があった場所に近く、15世紀には礼拝堂はヘンリー7世の巡礼地となった。修道院解散により礼拝堂が取り壊された後、17世紀半ばにトマス・アモリーが跡地に「セント・アンズ」と呼ばれる家を建設した[4]18世紀から19世紀の間、ブリスリントンは絵画のように美しい村落として知られ、多くの別荘が存在した。また、色鮮やかなイングリッシュデルフト焼英語版の製造拠点として知られていた。

ブリスリントンハウス英語版(現在、Long Fox Manor として知られている)は精神疾患者用の民間の精神病院として建てられた。1806年の開館当時、イギリス初の精神病棟として使用されていた[5][6][7]パッラーディオ建築調であるこの建物は、もともと7つの病棟に分かれていて、患者は社会階級ごとに振り分けられた。エドワード・ロング・フォックス英語版によって設計された建物、土地、治療体制は、当時流行していた道徳的治療英語版の原則に基づいて考えられた。ブリスリントン・ハウスは、その後他の精神病院の設計や建設にい影響を与え、イギリス議会の法律にも影響を与えた。現在では、精神病院の邸宅やその敷地内は個人用の住宅に転用されている指定建造物である。当初の敷地では、歴史的公園・庭園登録簿英語版にはグレード II* として登録されており、現在はセント・ブレンダン・シックス・フォーム・カレッジ英語版、運動場及び農地の一部も追加された。現在ではリスク登録遺産英語版にも登録された。

1866年、ブリスリントンは行政区域に昇格された。20世紀初頭にはブリストル単一自治体に吸収され、都市部の住宅地や産業が多く発展した。1933年、ブリストル行政教区は廃止され、ブリストル行政教区に合併された[8]

 
連合改革派教会

ブリスリントンに所在する教会は15世紀に建設され、1766年ビルビー家英語版のトーマス・ビルビーによって製作された鐘が現存するセント・ルークス英語版教会[9]セント・カスバーツ英語版教会、カーメルクリスチャンセンター協会、セント・クリストファー教会、連合改革派教会が存在する。

ブリストル・アンド・ノース・サマーセット鉄道英語版(後のグレート・ウェスタン・レールウェイ)はブリスリントン駅英語版が設置され、都市部とサマセット炭田英語版の町々を結んでいた。1873年に営業を開始したが、1959年に旅客輸送が廃止され、1960年代半ばには貨物輸送も廃止された。

21世紀初頭には、ブリスリントンに所在したペイントワークス社の土地は、スタジオやオフィス、住宅地に転用され、現在では芸術やメディア関連の組織が入居している。

 
ブリストルのブリスリントン丘陵東側の景色

教育 編集

 
ウィリアム3世を記念した1689-1702年頃作成のブリスリントン製、錫釉磁器の皿(イングリッシュデルフト英語版)

ブリスリントンには、ブリストルに3校あるシティラーニングセンター英語版の CLC-ブリスリントン校が所在し、情報通信技術を活用した教育・学習が行われている。

ブリスリントンに所在する学校は、セント・ブレンダン・シックス・フォーム・カレッジ英語版、ホーリーミード中学校、ブルームヒル中学校・幼稚園、ウエストタウンレーン小学校、自治体運営のオアシス・アカデミー・ブリスリントン英語版がある。

スポーツと行楽 編集

ブリスリントンには、アイアンモールド・レーンを拠点とするノンリーグサッカー英語版クラブのブリストンF.C.英語版と、イングランドラグビーユニオンシステム英語版の5部リーグであるサウスウェストプレミア英語版に所属するオールド・レッドクリフィアンズ英語版ラグビーユニオンクラブが所在する。また、受賞歴[10]もあるリハーサルスタジオ「Firebird Studios」はエメリーロードに所在し、子供向け音楽教室「Saturday Music Club」の本拠地でもある。

脚注 編集

  1. ^ Brislington East” (PDF). 2001 Census Ward Information Sheet. 2007年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年2月21日閲覧。
  2. ^ Brislington West” (PDF). 2001 Census Ward Information Sheet. 2016年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年2月21日閲覧。
  3. ^ サマセットハンドレッド”. GENUKI. 2011年10月15日閲覧。
  4. ^ Gertrude Euphemia Meredith, The descendants of Hugh Amory: 1605–1805, 1901p. 14.
  5. ^ Historic England. "Brislington House (1001529)". National Heritage List for England (英語). 2013年10月11日閲覧
  6. ^ 分離と分類におけるセラピー治療理論”. National Archives. 2013年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月12日閲覧。
  7. ^ ブリスリントンハウス、バース-ブリストルロード”. Heritage Explorer. English Heritage. 2013年10月12日閲覧。
  8. ^ Vision of Britain: Brislington CP
  9. ^ Moore, James; Roy Rice; Ernest Hucker (1995). Bilbie and the Chew Valley clock makers. The authors. ISBN 0-9526702-0-8 
  10. ^ Studios, Firebird (2021年1月21日). “We won an award!!” (英語). Firebird Studios. 2021年1月26日閲覧。

外部リンク 編集