ブルーレット

ブルーレットは、小林製薬が製造販売する水洗トイレ用の洗浄・消臭芳香剤のブランド名。2014年6月で発売45年を迎えた。

ブルーレットの薬剤で洗浄される和風大便器

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概要編集

 
ブルーレットの薬剤で洗浄される和風大便器

1969年6月10日発売開始。現在の小林製薬社長である小林一雅が訪米した際に見かけたトイレ洗浄剤をモデルに開発を思い立ったという。しかし、アメリカと異なり当時の日本では下水道の普及率がまだ低く、浄化槽で使用後の汚水を一旦貯めて濾過し、汚れを取り除いてから放流する方法が主流であり、浄化槽内のバクテリアに影響するため塩素が使用できないという制約があった。開発の際、大阪工場の屋上には十数基の水洗トイレが設置され、試作品を作っては屋上のトイレで実験し、欠点が改善されれば再び屋上へという地道な作業が繰り返され、色を一定にするまでには約1年を要した。その後も香りや水温の問題、製造方法や製造コストにも取り組み、実際に製品として完成したのは開発着手から4年後のことだった[1]

当初は、水洗トイレのタンク内に針金で容器を吊す形式(現在の「ブルーレットつり下げ」に相当)で、重いタンクの蓋を取り外す必要に加えて、容器から漏れ出す薬液で手が汚れるなど、主婦の女性には設置が煩わしい製品であったこと、効果の持続性が短いなどの難点があった。そうした悪条件を克服するにつれて売り上げを徐々に伸ばし始め、数年後には採算ラインに到達するまでになった。粘り強い販促活動に加えて、都市部を中心に団地が急増し、下水道普及率やトイレの水洗化率の向上といった社会的条件も追い風となり、リピート率の高さも手伝って累計出荷個数1億個を超える典型的なロングセラーブランドに成長した[2]

更に市場への定着を促す上で転機となった商品は、1986年に発売された「ブルーレットおくだけ」(水盆の上に設置するオンタンクタイプ)、1991年に発売された「ブルーレットドボン」(タンクの底に固着する投げ込み式固形タイプ)であり、設置の手間を劇的に減らし、販売数が飛躍的に増加した。また、1997年にはオシャレ路線を訴求した「ブルーレット陶器のおくだけ(後の「ブルーレットSelect」)」を発売。2001年には無色の液体タイプ「液体ブルーレットおくだけ」を発売。

初期の製品は青色のみで、「ブルーレット」の名もそれに由来するが、現在は他にグリーンの水仕様や、1990年に発売を開始した無色タイプを加えた三本建ての展開となっている。特に無色タイプは排泄物の健康チェックに支障をきたさないという点で一定の需要があるとされる。

小林製薬にとっては、このブルーレットが家庭用品(トイレタリー)参入第一号の製品であり、従来は医薬品専業メーカーでありながら、その後急速に家庭用品事業を拡大していく端緒となった。

なお、発売40周年を迎えたことに伴い、社会貢献活動の一環として"「トイレをキレイに」プロジェクト"が実施された。

2014年11月10日に、「最新の年間売上に基づく、水洗トイレのタンクに設置するトイレケアの最大ブランド」としてギネス世界記録に認定された(洗剤・日用雑貨のカテゴリにおける売上No.1認定はギネス世界記録史上初)。記録として認定された2013年の累計売上は過去最高額である138億1345万5655円(正式認定数値)であった[3]。このギネス世界記録認定を受け、同日に「液体ブルーレットおくだけ」のミントの香りとせっけんの香り及び「液体ブルーレットおくだけアロマ」のリラックスアロマの香りとプリンセスアロマの香りの各本体に「ギネス世界記録認定パッケージ」を設定し発売された(なお、「ギネス世界記録認定パッケージ」は通常品に比べ、希望小売価格が割安に設定されている)[4]

これら全ての製品は便器洗浄時に薬剤洗浄により便器の表面は常に薬剤で防汚コーティングされ芳香される。

また便器の待機時においても給水タンクや便器のトラップに滞留した薬剤の溶液からも芳香を発散する。

現行製品編集

水洗タンクの上に置くタイプ編集

ブルーレットおくだけ(固形・ブルー/ライトブルー/グリーン)
1986年発売。汚れ付着防止成分を配合したブルーレットの基盤製品。2007年からは薬剤の包装が袋からポーションカップ容器に変更されている。2011年10月にはライトブルーの水とした「ブルージャスミンの香り」と「心地よいピンクソープの香り」の2種類を追加した。他に、「ブーケの香り(ブルーの水)」、「ハーブの香り(グリーンの水)」、「ラベンダーの香り(ブルーの水)」があり、全部で5種類ある。
2016年5月にリニューアルされ、「ブルージャスミンの香り」・「心地よいピンクソープの香り」と「ブーケの香り」・「ハーブの香り」・「ラベンダーの香り」で異なっていた容器が楕円形状の「ワンタッチ容器」に統一された(なお、つめ替用は従来の「ブルーレットおくだけ」の容器にもつめ替え可能)。
ブルーレットおくだけ 漂白剤(固形・無色)
1995年発売。塩素系のトイレ用漂白剤(塩素系だが、他の「ブルーレット」同様、浄化槽に影響がない製品設計となっている)。販売当初の名称は「ブルーレットおくだけ 洗浄漂白剤」。微香性で、星型容器となっている。
無色のブルーレットおくだけ(固形・無色)
1990年発売。「ブルーレットおくだけ」の無色タイプ。販売当初の名称は「ブルーレット無色のおくだけ」。ソープの香り。「ブルーレットおくだけ」同様に、2016年5月に楕円形の「ワンタッチ容器」を採用してリニューアルした(つめ替用は従来の「無色のブルーレットおくだけ」の容器にもつめ替え可能)。
ブルーレットPerfume(液体・無色)
2009年3月発売。芳香液と洗浄液を分けたツインタンクタイプ。従来発売されていた「液体ブルーレットおくだけ Wリキッド」の改良品。香りは「ベビーフルール」、「スウィートリッチ」、「フローラルフルーティ」、「フローラルソープ」の4種類。
液体ブルーレットおくだけ(液体・無色)
2001年発売。洗浄・防汚成分を配合。「ブルーレット」内で香りの種類が多く、2016年9月に「心なごむの香り」の発売により11種類となった。
液体ブルーレットおくだけアロマ(液体・無色)
2012年3月発売。「液体ブルーレットおくだけ」にアロマ調フレグランスを採用し、香りに重点を置いた製品。「フローラルアロマの香り」、「リラックスアロマの香り」、「リフレッシュアロマの香り(2013年3月発売)」、「心ときめくセレブリティーアロマの香り(2014年4月発売)」、「心ときめくプリンセスアロマの香り(2014年9月発売)」の5種類。
液体ブルーレットおくだけ除菌EX(液体・無色)
2013年3月発売。既存の「液体ブルーレットおくだけ」に除菌処方をプラスした製品。「スーパーミントの香り」、「ロイヤルブーケの香り」、「スーパーオレンジの香り(2014年4月発売)」、「パワースプラッシュの香り(2015年3月発売)」、「パワーウォッシュの香り(2016年4月発売)」の5種類。「スーパーオレンジの香り」の発売に合わせ、既存の香りも青を基調としたパッケージにリニューアルした。

タンクの中に入れるタイプ編集

※「ブルーレットドボン」シリーズはタンクの底が狭くてドボンが入る場所がないタンク、内ブタがあるタンク、節水型タンク、簡易水洗便器汲み取り式)には使用不可。

ブルーレットドボン(青/緑/無色)
1991年発売。2014年9月現在、2倍容量の120g入り長持ちタイプ「ブルーレットドボン2倍」が主流で、香りも「ブルーミントの香り」、「ラベンダーの香り」、「ハーブの香り」、「せっけんの香り」、「グレープフルーツの香り」の5種類で、「せっけんの香り」、「グレープフルーツの香り」は無色タイプである。なお、「ブルーミントの香り」には標準サイズ(60g)の「ブルーレットドボン」もラインナップされている。
ブルーレットドボン漂白剤(無色)
1996年発売。塩素系のトイレ用漂白剤。販売当初の名称は「ブルーレットドボン 洗浄漂白剤」。
ブルーレットつり下げ(青色)
1969年発売。ブルーレットの元祖製品で、3つの洗浄成分を配合した吊り下げタイプ。発売から45年経過しているが、細やかな改良を行いながら現在でも販売されている。

便器にジェルを貼り付けるタイプ編集

ブルーレットデコラル
2014年9月発売。容器先端を便器に押し当て、容器を押すことで花びら型のジェルができ、2箇所貼り付けて使用する。洗浄・防汚成分配合。1本で約10日間使用でき、貼り付けてから2週間以上経過した場合やジェルが小さくなったらトイレブラシで擦ってトイレ用洗剤として使用できる。1本使いきりタイプで、3本入り(約30日分)である。発売当初は「リラックスアロマの香り」・「クリアミントの香り」・「爽やかな森と花の香り」の3種類だったが、2015年3月に「ホワイティーソープの香り」を、同年9月に「アロマピンクローズの香り」と「スパアロマの香り」、2016年9月に「フローラルアロマの香り」(前述のホワイティーソープから継承)と「清潔なクリーンミントの香り」(同クリアミントから継承)を順次追加し、6種類となった。
ブルーレットスタンピー
2015年4月発売。使用方法・使用日数は「ブルーレットデコラル」と同じだが、1本で約4回分(約40日分)使用でき、グリップにジェル容器を装着するスタンプ式で、ジェル容器2本入り(約80日分)のつけ替用が設定されている。また、本体には保管用のスタンドも同梱する。香りは「清潔なホワイティソープの香り」・「心なごむリラックスアロマの香り」・「心なごむグリーンフォレストの香り」の3種類。
ブルーレットスタンピー 除菌効果プラス
2016年4月発売。「ブルーレットスタンピー」に除菌処方を付加した製品。1本あたりの使用回数は「ブルーレットスタンピー」と同じだが、1回あたりの使用期間が約1週間のため、1本で約30日分(2本入り包装のつけ替用は約60日分)となる。発売当初は「スーパーミントの香り」のみだったが、2016年9月に「フレッシュコットンの香り」を追加発売し、2種類となった。

製造終了品編集

ブルーレット(初代)
1990年代にブルーレットつり下げに承継。かつては本体容器にロゴマークが印刷されていた。
液体ブルーレット(初代)
1980年代初頭に存在した。現在のものとは異なり、洗浄液の入ったボトルをタンクに入れる形で液は色付きだった。
ブルーレットおくだけ2タンク
1987年発売。前年発売の「ブルーレットおくだけ」に続く商品。洗浄剤と漂白剤が付いているが、1990年代前半ごろに発売を終了した。なお、洗浄剤は後の「ブルーレットおくだけ洗浄漂白剤」と「ブルーレットドボン洗浄漂白剤」に引き継がれた。
ブルーレット液体トイレ洗浄中
2009年春製造終了。
ブルーレット漂白玉プラス(液体+固形・無色)
2008年4月発売。濃縮洗剤と漂白玉(塩素系)を組み合わせた。
ブルーレットおくだけ 黒ズミ対策(固形・ライトブルー)
2008年発売。通常の「ブルーレットおくだけ」と互換対応。「銀のブルーレットおくだけ」の代替製品であった。
ブルーレットSelect(固形・ブルー/グリーン)
2008年発売。従来発売されていた「ブルーレット陶器のおくだけ」の改良品。発売当初はガラス製容器を使用した「シンプルタイプ」もラインナップされていたが、その後「陶器タイプ」のみのラインナップとなった。また、つめかえ用は「陶器のおくだけ」と互換対応している。香りは「優雅なバラ」、「清楚なすずらん」、「穏やかなハーブ」の3種類。2013年3月製造終了。
ブルーレット泡ブラシ
2012年9月発売。便器の内側全面にスプレーし、約1分放置して流すムースタイプのトイレ用洗剤。香りはクリアミントとホワイティーローズの2種類。九州地区限定発売。2014年3月製造終了。
ブルーレット香るトイレ用洗剤
2013年9月発売。「液体ブルーレットおくだけ」の技術を応用することで使用量が少ないのが特徴。ふち裏を確認できるミラーシールも装着されている。香りはホワイティーローズの香りと爽やかフローラルの香りの2種類。塩素系成分不使用のため、つめ替用も設定されていた。2015年3月製造終了。

回収された商品編集

銀イオンの殺菌効果を謳う商品が流行している中で、2007年9月に「銀のブルーレットおくだけ」が発売された。パッケージには、便器の黒ズミの発生を防ぐ効果を謳っていたが、実際には銀イオンの配合量が少なく効果が認められず、2008年6月、小林製薬は公正取引委員会から不当景品類及び不当表示防止法第6条第1項の規定に基づく排除命令を受けている。なお製品自体は、先立つ同年2月中に公正取引委員会からの指摘を受け、回収を始めている。

関連項目編集

出典編集

外部リンク編集