ブロック・パーティ (Bloc Party) は、イギリスロックバンド2003年結成。

Bloc Party
基本情報
出身地 イングランドの旗 イングランドロンドン
ジャンル インディー・ロック
ポストパンク・リバイバル
オルタナティヴ・ロック
活動期間 2003年 -
レーベル ウィチタ・レコーディングス
Vice Records
アトランティック・レコード
フレンチキス・レコーズ
公式サイト Bloc Party.
メンバー ケリー・オケレケ
ラッセル・リサック
ジャスティン・ハリス
ルイーズ・バートル
旧メンバー マット・トン
ゴードン・モークス

概要 編集

ロンドンの学生アート・ロックシーン出身のロックバンド。ギター・ロックにパンクテクノ・ダンスミュージックなどの要素を組み込み、性急で複雑なドラムラインに乗せた、知的で洗練された鋭角的なメロディーが特徴。しばしばポストパンク/ニュー・ウェイヴ・リバイバルの一翼と紹介される。

バンド名に特に意味はないが、アメリカの地方行事Block Partyの語呂合わせで、語尾のkを取ることでEastern Bloc(Soviet Bloc=冷戦時の東側の意)を思わせるとのこと。

メンバー 編集

  • ケリー・オケレケ (Kele Okereke1981年10月13日 - ) - ヴォーカル、ギター担当。両親はナイジェリア出身。作詞・作曲を担当。いとこは人種差別主義者に殺害されており、その経験を元にした曲も作られている。
  • ラッセル・リサック (Russell Lissack1981年3月11日 - ) - ギター担当。特徴的な左右非対称の髪型をしており、Blocstyleと呼ばれている。有名になる前に、雑誌『メンズノンノ』のヘアースタイルのスナップで登場したことがある。
  • ジャスティン・ハリス(Justin Harris
  • ルイーズ・バートル(Louise Bartle

元メンバー 編集

  • マット・トン (Matt Tong1979年4月29日 - ) - ドラム担当。中華系マレーシア人の父と、英国人の母を持つ。

左利きだが、ドラムは右である。

  • ゴードン・モークス (Gordon Moakes1976年6月22日 - ) - ベース、バックヴォーカル、シンセサイザー、サンプラー、鉄琴担当。(ドラムもこなす。) 2015年3月付で、自身のサイドプロジェクトである"Young Legionnaire"に専念するため、脱退した[1]

来歴 編集

1998年、ケリー・オケレケとラッセル・リサックがロックフェスで偶然知り合い、意気投合する。2年後、ふたりがNMEに出したメンバー募集の告知にゴードン・モークスが応募し加入。その後、知人を介してマット・トンも加わり、2002年に現在のメンバー編成としてバンドを結成。

2003年、当時大型新人として頭角を現していたフランツ・フェルディナンドにデモテープを送り、前座に抜擢され、音楽活動を本格化する。そのころからイギリスの音楽誌上において注目を集める存在となり、2004年にメジャーデビュー。

日本では同年7月にデビュー・ミニ・アルバムを発売。8月にはサマーソニック04で初来日を果たした。

2005年初頭、ファーストアルバム『サイレント・アラーム』を発表。同年の各国音楽各誌において軒並み高評価を得るとともに、ヨーロッパの実に9カ国でチャートの10位以内にランク・インするなど、人気・セールスともに大成功を収めた。このころは1990年代のブリットポップ期の再来といわれる2000年代のバンドブームの一例の存在として、周囲からは認識されていた。

2007年、社会性を強く打ち出し、前作から大きく変貌をとげた意欲作のセカンドアルバム『ア・ウィークエンド・イン・ザ・シティ』を発表。この作品によって、UKロックシーンにおいて泡沫バンドで無い事を印象付けた。以降、U2レディオヘッドといった社会派バンドとしての評価をうけるようになる。

2012年3月、バンドは米フレンチキス・レコーズと契約し、コオペレイティヴ・ミュージックと北米、日本、東南アジアを除く全世界におけるパートナーシップを締結したことを発表した[2]。同年8月、約4年の休止期間を経て4thアルバム『フォー』をリリース。

2013年にマット・トンが、2015年3月にはゴードン・モークスが相次いで脱退。2015年8月19日、ジャスティン・ハリス(ベース)とルイーズ・バートル(ドラム)を加えた新ラインナップでの初ライブを行った[3]

2016年1月、新ラインナップとして初のアルバム、5thアルバム『ヒムズ』をリリース。

2018年3月、『サイレント・アラーム』を全編演奏するツアーを10月から行うことを発表[4]。当初は6公演のみの予定だったが、このツアーの成功に伴い、2019年にもツアーが行われた[5]

2021年11月、6thアルバム『アルファ・ゲームズ』を、2022年4月にリリースすることを発表[6]

ディスコグラフィー/アルバム 編集

  • サイレント・アラーム Silent Alarm
2005年2月リリース 全英3位、全米112位
英『NME』誌2005年・年間アルバムランキング1位
  • ア・ウィークエンド・イン・ザ・シティ A Weekend in the City
2007年1月日本先行発売 全英2位、全米12位
  • インティマシー Intimacy
全英8位、全米18位
2008年8月21日先行デジタルリリース、同年10月21日フィジカルリリース(日本先行発売)
  • フォー Four
2012年8月15日、日本先行発売 全英3位、全米36位
  • ヒムズ Hymns
2016年1月29日、全英12位、全米198位
  • アルファ・ゲームズ Alpha Games
2022年4月29日、全英7位

評価 編集

かつて、オアシスのギャラガー兄弟が「アートスクールの学校祭バンド」と、一蹴したことがあったが、『ア・ウィークエンド・イン・ザ・シティ』を聴き、彼らは過去の否定的な考えを撤回した。特にリアムは、そのアルバムの最後の曲『SRXT』を聴いた後、「クッションに向かって15分間泣いた」とも告白している。

来日公演 編集

  • 2004年8月7日、8日 サマーソニック04 
  • 2004年12月21日、22日 原宿Astro Hall・大阪club vision
  • 2005年5月4日、5日、7日、8日 日本ツアー 心斎橋・名古屋・渋谷クラブクアトロ
  • 2005年8月13日、14日 サマーソニック05 
  • 2006年11月2日 代官山UNIT
  • 2007年3月4~6日 日本ツアー 新木場スタジオコースト・クラブダイアモンド・なんばハッチ
  • 2007年8月11日、12日 サマーソニック07
  • 2008年7月25日 フジロック・フェスティバル08[7]
  • 2012年6月23日、24日 Hostess Club Weekender 恵比寿ガーデンホール
  • 2013年1月27日、29日、30日 恵比寿ガーデンホール・名古屋クラブクアトロ・大阪 AKASO
  • 2015年11月23日、24日 Hostess Club Weekender 新木場スタジオコースト・大阪BIG CAT

その他 編集

  • セカンド・アルバム『ア・ウィークエンド・イン・ザ・シティ』収録の「Sunday」をプレイする際は、主にライブのアンコールで、ゴードンがマットと並んでツインドラムを演奏するのが定番であった。
  • ダンスミュージックに強い影響を受けている彼らは、自らもDJパフォーマンスを披露するのが大好きで、来日公演の際も、ライブ終了直後にもかかわらず、渋谷や原宿のクラブハウスにお忍びで現れて、4人ともDJプレイを楽しんだとのこと。

脚注 編集

  1. ^ ブロック・パーティからゴードン・モークスが脱退? - amass
  2. ^ Bloc Party sign to Frenchkiss Records and Cooperative Music for new album”. Music Week (2012年3月23日). 2013年2月28日閲覧。
  3. ^ ブロック・パーティー、メンバー脱退後の初ライヴで新メンバーが明らかに NME Japan 2015年8月21日
  4. ^ ブロック・パーティ、『サイレント・アラーム』を全編演奏するツアーを行うことを発表 | NME Japan” (jp). nme-jp.com. 2022年2月5日閲覧。
  5. ^ Bloc Party announce more 'Silent Alarm' UK shows for 2019” (英語). NME (2019年1月22日). 2022年2月5日閲覧。
  6. ^ ブロック・パーティー、6年ぶりとなる新作のリリースを発表&新曲“Traps”が公開 | NME Japan” (jp). nme-jp.com. 2022年2月5日閲覧。
  7. ^ ゴードンは妻の産休のため欠席した。

外部リンク 編集