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プシッタコサウルス (Psittacosaurus[1])は中生代白亜紀前期アプト期~アルブ期(約1億2,600万~1億100万年前)に生息した体長1~2 mの小型で二足歩行の草食恐竜である[2]。名前の由来である(Psittacus=オウム、sauros=トカゲ)オウムのような嘴が特徴。角もフリルも無いが最も原始的な角竜下目に分類される。

プシッタコサウルス
生息年代: 白亜紀, 126–101 Ma
インディアナポリス子供博物館に展示されたPsittacosaurusの全身骨格
インディアナポリス子供博物館に展示されたPsittacosaurus meileyingensisの全身骨格
地質時代
中生代白亜紀前期
(約1億2,600万~約1億100万年前) - 
アプト期アルブ期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
亜目 : 周飾頭亜目 Marginocephalia
下目 : 角竜下目 Ceratopia
: プシッタコサウルス科
Psittacosauridae Osborn1923
: プシッタコサウルス属 Psittacosaurus
学名
Psittacosaurus Osborn1923
タイプ種
Psittacosaurus mongoliensis
Osborn1923
シノニム

生息地域編集

モンゴル中国タイから発見されている。

形態的特長編集

 
P. mongoliensisの想像図
 
P. sibiricusの想像図
 
尾上の羽毛が保存された化石

角竜共通のくちばし以外の独自の特徴としては以下のようなものがある。吻部が短い。前上顎骨(上顎前方を構成する骨)の横突起が横に広く張り出している。前眼窩窓(頭骨の目の入る穴の前にある主竜類独特の穴)が消失するなどである。羽毛の生えた化石が発見されている。体表は大部分が鱗で覆われている。尾の背側の棘状の突起はケラチン質の棘か羽毛であるのか意見が分かれている。

生態編集

 
人間との大きさの比較

丈夫な角竜独特のくちばしを持つことから繊維質の多い種子植物の葉や種子などかなり硬いものも食べられたとされる。しかしトリケラトプスなど進化した角竜類のようにデンタルバッテリー構造は発達していなかった。そのため食べ物は胃石によってすりつぶして消化していたようだ。発見地がイチョウの原産地の近くであるため銀杏をついばむ姿で描かれることがたびたびあるが証拠があるわけではない。

 
幼いP. mongoliensisの頭骨
 
6匹の幼いプシッタコサウルス。
この中, 1匹だけが3年生で, 残り5匹は2年生で推定されてある。

従来単独で発見されることが多く他の角竜類と異なり群れを作らないとされていた。しかし2002年中国遼寧省で成体と34体以上の幼体の化石が巣と思われる構造で一緒に発見された。プシッタコサウルスがマイアサウラなどのように子育てを行っていたと考えられる。また34体が一頭の個体の子供では多すぎるため他の個体の子供が混じるくらいまとまって生活していた、もしくは現生のダチョウワニのように、他の個体との縄張り争いの際に獲得した別の親の幼体も含まれているものと考えられる。

分類上の位置付け編集

プロトケラトプスと同様に、以前は殆どの角竜の祖先と考えられていた。しかし前肢の指の数が他の角竜類が5本なのに対して4本であることや、前上顎骨(上顎の前のほうを形成する骨)に歯が無いなど他の角竜の祖先しては特殊化しすぎているため、祖先というよりは初期の他の角竜と分かれた支流と考えられ独自のプシッタコサウルス科(Psittcosauridae)に分類される。

それ以前には二足歩行であるため鳥脚亜目であると考えられプロティグアノドン(Protiguanodon)という学名が検討されたこともあったが、くちばしをはじめとする頭部の特徴などから角竜に分類されている。

しかし、問題は単純ではなかったようだ。その後恐竜に関する分岐分類学的な研究が進んだ結果、角竜類は以前考えられた曲竜剣竜とではなくパキケファロサウルスなどの堅頭類と近縁であることが分かった(あわせて周飾頭類(Marginocepharia)という)。この周飾頭類はさらに鳥脚類と角脚類(Cerapoda、ポール・セレノの分類では新鳥盤類 Neornithiscia)というグループを作るとされ、やはり鳥脚類と関連があることが分かってきた。それどころか、近年中国などで発見された新種の鳥脚類の研究の結果、周飾頭類はヒプシロフォドンよりイグアノドンに近縁だとするなど従来の分類でいうところの鳥脚類の一員らしいという報告もでている。

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8種の頭部

現在までに8種知られているが、相違点は頭部の些細な特徴や産地だけでありすべてが有効な種であるは議論がある

  • P・モンゴリエンシス P. mongoliensis (模式種)
  • P・マゾンツァネンシス P. mazongshanensis
  • P・メイレインゲンシス P. meileyingensis
  • P・ネイモンゴリエンシス P. neimongoliensis
  • P・オルドセンシス P. ordosensis
  • P・サッタヤラキ P. sattayaraki
  • P・シネンシス P. sinensis
  • P・シンジャンゲンシス P. xinjiangensis

脚注編集

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  1. ^ : /ˌsɪtəkəˈsɔːrəs/
  2. ^ デジタル大辞泉プラスの解説”. コトバンク. 2018年3月11日閲覧。