プジョー・405
プジョー・405(Peugeot 405 )は、フランスの自動車会社であるプジョーがかつて生産していた乗用車である。1960年デビューの404以来、17年ぶりの400番台の新型車となった。1988年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
プジョー・405 D62/63/72/73型[1][2] | |
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セダン | |
セダン Mi16 | |
ブレーク | |
概要 | |
販売期間 |
1987年 - 1997年(欧州) 1995年 - 2020年(イラン/エジプト) |
デザイン | ピニンファリーナ |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン 5ドアステーションワゴン 6ドアリムジン |
駆動方式 | 前輪駆動/四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
ガソリン: 1,769 cc XUD7 TE TD I4 1,905 cc XUD9 I4 1,905 cc XUD9 TE TD I4 |
変速機 |
4速AT 5速MT |
前 |
前輪:独立 マクファーソンストラット コイル 後輪:独立 トレーリングアーム 横置トーションバー |
後 |
前輪:独立 マクファーソンストラット コイル 後輪:独立 トレーリングアーム 横置トーションバー |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,669 mm |
全長 | 4,408 mm(セダン) |
全幅 | 1,716 mm(セダン) |
全高 | 1,390-1,450 mm |
車両重量 | 1,020-1,430 kg |
その他 | |
姉妹車 | シトロエン・BX |
系譜 | |
先代 | 505 |
後継 | 406 |
概要
編集305の上級移行版で、車体寸法は505(全長4,580mm×全幅1,720mm×全高1,450mm、ホイールベース2,740mm)に近い。デザインはプジョーの伝統であるピニンファリーナの手によるもので、大ヒットとなったホットハッチ205にも、同じくピニンファリーナの作品であるアルファロメオ・164にも近似した滑らかなボディラインを持つ。1988年には5ドアワゴンのブレークが追加投入された。
当初は1,400/1,600/1,900ccの直列4気筒 SOHCガソリンエンジンが中心であったが、WRCに参戦した205ターボ16の経験を取り入れた1,900ccDOHC16バルブエンジンがスポーティグレードの「MI16」に搭載された。プジョーにおいては第二次世界大戦後初となるDOHCエンジン搭載車である。サスペンションは205と同じマクファーソンストラット/トレーリングアームの組み合わせであった。
1988年に1,900ccディーゼルと1,800ccディーゼルターボが加わり、1991年には四輪駆動も設定された。1993年にはマイナーチェンジが行われ、ボディ剛性の大幅向上が図られる一方、トランクリッドの見切り線が下げられ、ダッシュボードも一新された。ガソリンエンジンは1,600/1,900ccから1,800/2,000ccに変更され、MI16のDOHCエンジンも2,000ccとなった。さらにMI16のDOHCエンジンにターボを装着し、4WDのドライブトレーンを組み合わせた「T16」も追加された。
1995年に後継車の406が登場した後、1997年にヨーロッパでの生産は終了したが、イランやエジプトでは2020年まで生産された。
日本での販売
編集205GTIがヒットし、ようやくプジョー車の知名度が上がりつつあった当時の日本市場において、405は戦略車種として大いに期待された。しかし日本仕様の完成は遅れ、発売は本国のデビューから2年後の1989年9月となった。当時の販売元はオースチン・ローバー・ジャパンとスズキであった。
当初のモデルはSRI(SOHC 1,904cc・120PS/6,000rpm)、豪華版のSRI-EX (アルミホイールやサンルーフを装備)、スポーツ版のMI16(DOHC 1,904cc・160PS/6,500rpm)及びそのレザー内装仕様であった。また盗難防止のため、オーディオには開閉式のカバーが設置されていた。[3]
その後1990年10月にSRI-EXブレークと中間車種のSRI-SX、レザー内装を持つノーマル系トップモデル・グリフが登場した。マイナーチェンジによる2リッター化を経て最後まで輸入されたのはSRI-EXのセダンとワゴン、MI16・グリフであった。
プジョー=ホットハッチという日本市場でのイメージ、1,900-2,000ccにもかかわらず3ナンバー[注釈 1]というボディサイズ[注釈 2]、BXより高い価格設定、初期トラブルの多さなどから販売は好調とは言い難かった。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ https://www.forum-peugeot.com/Forum/threads/gamme-les-noms-de-code-internes-des-peugeot.3156/
- ^ https://www.vwvortex.com/threads/peugeot-405-parts.1570441/
- ^ 80年代輸入車のすべて- 魅惑の先鋭 輸入車の大攻勢時代. 三栄書房. (2013). pp. 39. ISBN 9784779617232
関連項目
編集- プジョー
- プジョー・205
- プジョー・205ターボ16
- プジョー・405ターボ16 - 205ターボ16の後継車。1988年のパリ・ダカールラリーでDAFトラックスのターボツインが抜かしたのはこの車種。
- シトロエン・ZXラリーレイド - 405ターボ16の後継車。
- プジョー・406