プロパガンダ映画(プロパガンダえいが、英語: propaganda film)は、プロパガンダ(政治的宣伝)を目的とした映画の総称であり、多くの場合、ドキュメンタリー映画に分類される。特に、観客に政治的な思想を植えつけることを目的とする。ノンフィクションであるとは限らず、娯楽作品も多く見受けられる。

國民の創生』(監督D・W・グリフィス、1915年)
戦艦ポチョムキン』(監督セルゲイ・エイゼンシュテイン、1925年)
なぜ我々は戦うのか』(監督フランク・キャプラ、1941年)
私の日本英語版』(1945年)

概要

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1920年代ソビエト連邦において、プロパガンダを目的とした映画が多く製作された。

1940年代第二次世界大戦期にアメリカでは感動的な戦争映画が数多く製作され、これによって敵愾心(てきがいしん)・愛国心を鼓舞した。実際に、これはアメリカ合衆国アメリカ連合国の間にあったわだかまりを消し、アメリカをひとつにすることに成功した。

プロパガンダを目的として利用された最初の映画のひとつは、D・W・グリフィス監督の『國民の創生』であると考えられる。とはいっても、これは最初からその目的で製作されたわけではない。

アメリカで第二次世界大戦中に作られた映画『カサブランカ』が典型的なように、戦意高揚を目的としたプロパガンダと娯楽的な要素の厳密な境界は存在しない[1]

関連作品

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出典

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  1. ^ 佐藤[1999], p.180.
  2. ^ 梶川伸一「レーニン支配と「赤色テロル」」史学 82巻4号、2014 年、p.1-2. 三田史学会、慶應義塾大学
  3. ^ セベスチェン 2017, p. 上34.

参考文献

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  • 『現代メディア史』、佐藤卓己岩波書店、1999年9月28日 ISBN 4000260154
  • セベスチェン, ヴィクター 三浦元博・横山司訳 (2017), レーニン 権力と愛, 白水社 
  • 梶川伸一「レーニン支配と「赤色テロル」」史学 82巻4号、2014 年、p.1-2. 三田史学会、慶應義塾大学

関連項目

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外部リンク

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