ヘクター (HMS Hector) は第二次世界大戦時のイギリス海軍仮装巡洋艦。元は貨客船。

「ヘクター」は戦間期にスコットランドグリーノックのスコッツ社で建造された[1]。1924年6月18日に進水し、1924年9月23日に所有者であるOcean Steamship Co Ltd (A. Holt & Co)に引き渡された[1]リバプールに登録され、1924年9月24日にリバプールから極東へ向けて処女航海に出発した[2]

「ヘクター」は1939年8月27日に徴用され、仮装巡洋艦へと改装された。改装は1939年12月20日に完了した。[3]1940年1月、ニュージーランド艦隊 (New Zealand station) に編入。8月に東インド艦隊 (East Indies station) に移り、1942年3月に東洋艦隊所属となった[3]

退役の準備中であった「ヘクター」は[2]、1942年4月5日の日本軍空母搭載機による空襲(セイロン沖海戦)で直撃弾4発を受けて炎上、着底[4]。燃料が14日ほど燃え続け、全損となった[4]。この攻撃では駆逐艦「テネドス」も沈んでいる。

「ヘクター」は1942年4月20日に名目上はOcean Steamship Companyに返還されたが、戦争中であったため1946年まで浮揚されなかった[2]。修理の価値は無いと判断され、解体のため売却された[3]


  • トン数:11,198トン (GRT)
  • 全長:498.5 フィート (151.9 m)
  • 全幅:62.3 フィート (19.0 m)
  • 吃水:34.9 フィート (10.6 m)
  • 機関:蒸気タービン
  • 速力:15 ノット (28 km/h; 17 mph)
  • 兵装:152mm砲6、76mm砲1

登場作品 編集

提督の決断シリーズ
連合国の巡洋艦として登場。グラフィックは輸送船のものを流用。

脚注 編集