ベリンダ・ベンチッチ

スイスのテニス選手 (1997-)

ベリンダ・ベンチッチBelinda Bencic, 1997年3月10日 - )は、スイスフラウィル出身の女子プロテニス選手。これまでにWTAツアーでシングルス8勝、ダブルス2勝を挙げている。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。WTAランキング最高位はシングルス4位、ダブルス59位。

ベリンダ・ベンチッチ
Belinda Bencic
ベリンダ・ベンチッチ
基本情報
愛称 ヒンギス2世[1]
国籍 スイスの旗 スイス
出身地 同・フラウィル
生年月日 (1997-03-10) 1997年3月10日(27歳)
身長 175cm
体重 63kg
利き手
バックハンド 両手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2011年
ツアー通算 10勝
シングルス 8勝
ダブルス 2勝
生涯獲得賞金 12,246,570 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 4回戦(2016・23・25)
全仏 3回戦(2019・22)
全英 4回戦(2015・18・23)
全米 ベスト4(2019)
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 2回戦(2016)
全仏 3回戦(2015)
全英 2回戦(2014・15)
全米 1回戦(2014-16・19)
国別対抗戦最高成績
ホップマン杯 優勝(2018・19)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 4位(2020年2月17日)
ダブルス 59位(2016年2月1日)
獲得メダル
女子テニス
オリンピック
2021 東京 シングルス
2021 東京 ダブルス
2025年1月19日現在

来歴

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ベンチッチは4歳でテニスを始める。マルチナ・ヒンギスの母親であるメラニー・モリターの指導を受けていて[2]、2012年よりフェドカップにスイス代表として出場している。

2013年全仏オープン2013年ウィンブルドン選手権のジュニア女子シングルスで優勝し、9月の東レ・パンパシフィック・オープンでは主催者推薦で出場し、1回戦でダリア・ガブリロワを 6-2, 5-7, 7-5 で破り、2回戦で優勝したペトラ・クビトバに 5-7, 4-6 で敗れた。10月のHPオープンでは予選を突破し、2回戦でサマンサ・ストーサーに 4-6, 2-6 で敗れた。

2014年全豪オープンで初めてシニアの4大大会に出場した。予選を勝ち上がり1回戦では27歳年上のクルム伊達公子と対戦し 6-4, 4-6, 6-3 で勝利した[3]。2回戦では優勝した李娜に 0-6, 6-7 で敗れた。4月のファミリー・サークル・カップでは予選から勝ち上がり、準々決勝でサラ・エラニを 4-6, 6-2, 6-1 で破りベスト4に進出した。準決勝ではヤナ・チェペロバに 4-6, 7-5, 6-7(7) で敗れたが大会後のランキングで91位になりトップ100入りを果たした。

全米オープンでは2回戦で第31シードの奈良くるみを 6-4, 4-6, 6-1 、3回戦で第6シードのアンゲリク・ケルバーを 6-1, 7-5 、4回戦で第10シードのエレナ・ヤンコビッチを 7-6(6), 6-3 で破り大会初出場でベスト8に進出した。準々決勝では彭帥に 2-6, 1-6 で敗れた[4]。10月の天津オープンではツアー初の決勝に進出しアリソン・リスクに 3–6, 4–6 で敗れ準優勝となった。2014年の最終ランキングでは32位を記録しWTAアワードの年間最優秀新人賞を受賞している。

2015年は6月のエイゴン国際で、決勝でアグニエシュカ・ラドワンスカに勝利しWTAツアー初優勝を果たすと、8月のロジャース・カップでは決勝でシモナ・ハレプが途中棄権しツアー2勝目を挙げ、年間最終ランキングを13位まで上げた。

2016年は2月のサンクトペテルブルク・レディース・トロフィーでは決勝でロベルタ・ビンチに敗れて準優勝となったものの、2月15日付のランキングで9位となり、2009年のキャロライン・ウォズニアッキ以来となる10代でのトップ10入りを果たした。しかしその後は怪我で全仏オープンを欠場、復帰後も調子は上がらず年間最終ランキングは42位まで急降下してしまった。

2017年4月に左手首の手術を受けた。2018年1月のホップマンカップではロジャー・フェデラーと組み優勝している。

2019年は復活のシーズンとなった。2月のドバイ・テニス選手権でツアー4年ぶりの優勝を果たすと、その勢いでプレミアマンダトリー大会の上位に定着。全米オープンでは4回戦で、同世代で先に世界ランキング1位になった大坂なおみに勝利し5年ぶりのベスト8、準々決勝ではドナ・ベキッチに勝利しグランドスラムで初のベスト4進出を果たす。準決勝で18歳のビアンカ・アンドレースクに敗れた。クレムリン・カップでも優勝した。WTAファイナルズではラウンドロビンを2勝1敗で突破するも、準決勝で途中棄権した。

2021年12月21日、自身のツイッターで新型コロナウイルスに感染したことを明らかにする[5]

WTAツアー決勝進出結果

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シングルス: 18回 (8勝10敗)

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大会グレード
グランドスラム (0–0)
WTAファイナルズ (0–0)
WTA1000トーナメント (2–0)
オリンピック (1–0)
WTAエリート・トロフィー (0–0)
WTA500トーナメント (5–6)
WTA250トーナメント (0–4)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
準優勝 1. 2014年10月12日   天津 ハード   アリソン・リスク 3-6, 4-6
準優勝 2. 2015年6月14日   スヘルトーヘンボス   カミラ・ジョルジ 5-7, 3-6
優勝 1. 2015年6月27日   イーストボーン   アグニエシュカ・ラドワンスカ 6-4, 4-6, 6-0
優勝 2. 2015年8月16日   トロント ハード   シモナ・ハレプ 7-6(7-5), 6-7(4-7), 3-0 途中棄権
準優勝 3. 2015年9月28日   東京 ハード   アグニエシュカ・ラドワンスカ 2-6, 2-6
準優勝 4. 2016年2月14日   サンクトペテルブルク ハード(室内)   ロベルタ・ビンチ 4-6, 3-6
準優勝 5. 2018年10月20日   ルクセンブルク ハード (室内)   ユリア・ゲルゲス 4-6, 5-7
優勝 3. 2019年2月24日   ドバイ ハード   ペトラ・クビトバ 6-3, 1-6, 6-2
準優勝 6. 2019年6月23日   マヨルカ   ソフィア・ケニン 7-6(7-2), 6-7(5-7), 4-6
優勝 4. 2019年10月20日   モスクワ ハード (室内)   アナスタシア・パブリュチェンコワ 3-6, 6-1, 6-1
準優勝 7. 2021年2月27日   アデレード ハード   イガ・シフィオンテク 2-6, 2-6
優勝 5. 2021年6月20日   ベルリン   リュドミラ・サムソノワ 6-1, 1-6, 3-6
優勝 6. 2021年7月31日   東京五輪 ハード   マルケタ・ボンドロウソバ 7-5, 2-6, 6-3
優勝 7. 2022年4月11日   チャールストン クレー   オンス・ジャバー 6-1, 5-7, 6-4
準優勝 8. 2022年6月19日   ベルリン   オンス・ジャバー 3-6, 1-2 途中棄権
準優勝 9. 2023年1月14日   アデレード ハード   ダリア・カサトキナ 6-0, 6-2
優勝 8. 2023年2月12日   アブダビ ハード   リュドミラ・サムソノワ 1-6, 7-6(10-8), 6-4
準優勝 10. 2023年4月10日   チャールストン クレー   オンス・ジャバー 6-7(6-8), 4-6

ダブルス: 3回 (2勝1敗)

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結果 No. 決勝日 大会 サーフェス パートナー 対戦相手 スコア
優勝 1. 2015年5月1日   プラハ クレー   カテリナ・シニャコバ   カテリナ・ボンダレンコ
  エバ・ハルディノバ
6-2, 6-2
優勝 2. 2015年8月8日   ワシントンD.C. ハード   クリスティナ・ムラデノビッチ   ララ・アルアバレナ
  アンドレヤ・クレパーチ
7-5, 7-6(9-7)
準優勝 1. 2021年8月1日   東京五輪 ハード   ビクトリヤ・ゴルビッチ   バルボラ・クレイチコバ
  カテリナ・シニャコバ
5-7, 1-6

4大大会シングルス成績

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略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

大会 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 通算成績
全豪オープン 2R 1R 4R 1R 2R 3R 3R 3R 2R 4R A 4R 18–11
全仏オープン 1R 2R A A 2R 3R A 2R 3R 1R A 7–7
ウィンブルドン 3R 4R 2R A 4R 3R NH 1R 1R 4R A 14–8
全米オープン QF 3R 3R A 1R SF A QF 3R 4R A 21–8

: 2019年全米オープン3回戦の不戦勝は通算成績に含まない

脚注

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外部リンク

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受賞
先代
  ウージニー・ブシャール
WTA年間最優秀新人賞
2014
次代
  ダリア・ガブリロワ