ペスト・ジェノヴェーゼ

ペスト: Pesto)とは、イタリアリグーリア地方起源の独特の調味料の一種である。基本とする材料は、熱帯アジアを起源とする香草バジルOcymum basilicumジェノヴァ方言でu' baxeicou)である。

ペストの原料であるバジリコの葉
松の実
すり潰して出来たペスト(緑色)

概要編集

ペストはバジリコやチーズ、松の実等を粉砕しオリーブ・オイルを加えて塩気を整えた、オイルソースの一種である。Pestoの語は元来イタリア語で「砕いたもの」の意であり、材料をすべて顆粒状に粉砕することに由来する。ペストの最初の調理法は9世紀にまで遡るとされる。伝統的に、ジェノヴァプラー地区で栽培されたバジリコの葉を使用した物が最高の品質のペストとされている。

フランスプロヴァンス地方の調味料ピストゥーpistou)と関係が深い。ペルーでは、イタリアからの移民の影響で、ペストと似た緑のソースをからめたスパゲッティ料理の「タジャリン・ベルデ」(tallarin verde)が作られている。

ペスト・ジェノヴェーゼ編集

ペストはリグーリア地方全体で使われる調味料だが、原産地名称保護制度で保護された「ペスト・ジェノヴェーゼ」(ジェノヴァのペスト)が特に有名である。牛肉とタマネギをベースとしたソースであるスーゴ・アッラ・ジェノヴェーゼと混同しやすいが、ペストはそれ自体が一般名詞であり「ジェノヴェーゼ」を付けなくともバジリコを粉砕したソースを指す。また、「スパゲティ・アッラ・ジェノヴェーゼ」と書いたときにはスーゴ・アッラ・ジェノヴェーゼを和えたスパゲティを指し、ペストを和えたスパゲティではないことに注意する必要がある。

ペスト・ジェノヴェーゼの名称はDOPの議定書案に従っている。「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ」(ジェノヴァのペスト)など類似の名称で本来の調理法に従っていない物との混同を避けるためである。

リグーリア地方以外では、基本的な成分であるエクストラ・バージン・オリーブ・オイルが他の植物油(何か明記されていないことが多い)に替えられたり、本来入れるべきでない砂糖クエン酸が入ったり、本来は松の実を使う所を他のナッツ類(カシューナッツなど)で代えることがしばしばあり、そのような場合、風味が大きく変わることとなる。

本来の調理法編集

ニンニクひとかけと松の実一握りをよくつぶし、エクストラ・バージン・オリーブ・オイルとバジリコの葉を小束で10束、荒塩少々、50gのパルミジャーノと50gのペコリーノ・サルドを加える。以上の材料をよくすりつぶし、十分に濃く暗い緑色のペースト状になるまで少しずつエクストラ・バージン・オリーブ・オイルを加える。もし、ペストを保存するなら、ペストを薄いオイルの層で覆いガラス容器に入れておく。

ペストの作り方編集

代表的な利用法編集

ジェノヴェーゼ編集

 
ジェノヴェーゼソースのパスタ

日本で「ジェノベーゼ」というと、この緑色の「ペスト・ジェノヴェーゼ」を想像するが、本場イタリアで「ジェノベーゼ」と言えば玉ねぎと肉の茶色のソース(ジェノヴェーゼソース(≒スーゴ・アッラ・ジェノヴェーゼ))となる。

脚注編集

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関連項目編集