首座使徒(しゅざしと、ギリシア語: Πρωτοκορυφαίοι Απόστολοι[1], ロシア語: Первоверховные Апостолы[2], 英語: The Holy, Glorious and All Praised Leaders of the Apostles[3])とは、正教会において、十二使徒のうちの聖使徒ペトル(ペテロの教会スラヴ語読み)と聖使徒パウェル(パウロの教会スラヴ語読み)の両名を記憶する際に用いられる聖人の称号。首座の聖使徒とも。

首座使徒のイコンノヴゴロド美術館所蔵。11世紀後半。作者不詳(ビザンティンのイコン画家と推定)

首座使徒ペトル・パウェル大聖堂といった大聖堂のほか、首座使徒を記憶する多くの聖堂がある。日本正教会では鹿沼ハリストス正教会鹿沼市)が聖使徒ペトル・パウェル会堂を有する。

聖使徒ペトル・パウェル祭 編集

正教会は首座使徒であるペトル・パウェルの両聖人を7月12日修正ユリウス暦使用教会では6月29日)に記憶して祝う。この祭りを正教会では正式には「光栄にして讃美たる首座の聖使徒ペトルおよびパウェルの祭日」と呼ぶ。

祈祷文では両聖人のことが「教会を以て全世界を照らし、四極(しきょく)[4]をひきいてハリストスに来らしめ給いし者よ」と歌われる。

祭日の発放讃詞 編集

使徒の上座にして全世界の教師なる者よ、世界に平安と、わが霊に大いなる憐れみを給わんことを万有の主宰に祈り給え。

— 首司祭イウスチン山口義人『大祭のよろこび』30頁(東京復活大聖堂、2001年5月24日)

脚注 編集

参考文献 編集

外部リンク 編集