ボロジノ娘(ボロジノむすめ)は、沖縄県南大東島在住の女子小中学生たちによる沖縄民謡歌手グループ[1]

「民謡版モーニング娘」、「沖縄民謡界のモーニング娘[2]」などと紹介されることもある。「ボロジノ」は大東諸島の異称である「ボロジノ諸島」に由来する[3]

概要 編集

メンバーは南大東村立南大東小中学校の生徒であるが、島内唯一の民謡教室である新垣則夫民謡研究所にも通って唄三線を学んでいる[1]。指導に当たっている新垣則夫は、久米島出身で[1]、沖縄芝居の喜劇「トゥックイ小」の名人として知られ芸歴50年を数える[4]。南大東島には高等学校がないため、メンバーは中学卒業とともにグループを離れていくが、帰省時には民謡教室で現役のメンバーとともに練習する[1]

2004年にはラジオ沖縄主催の新唄大賞(みーうたたいしょう)で、ボロジノ娘が歌った「夢は大きく民謡歌手」(作詞・作曲:新垣良実)が大賞を受賞した。この曲はキャンパスレコードの「ンナルフォンレーベル」から出されたCD『夢は大きく...』に収録された[5]。その後、『南国夢の島』、『おじゃりやれ 〜いらっしゃい〜』がCDとして発表されている。

新垣則夫一座として沖縄県内で公演することがあるほか、一門でのイベントや、地域交流イベントなどで、沖縄県外でも公演したことがある[2][6]

2010年10月3日に放送された日本テレビ系列の『世界1のSHOWタイム〜ギャラを決めるのはアナタ〜』に出演したが、この番組はクロスネットのために沖縄には放送されなかった。

2013年に公開された吉田康弘監督の映画『旅立ちの島唄〜十五の春〜』は、ボロジノ娘をモチーフに取り上げ[7]、映画の公開後はボロジノ娘への注目度が高まった[8]

2013年6月30日には、「沖縄からうた開き!うたの日コンサート2013 in 嘉手納」のオープニング・アクトを務めた[8]

出典・脚注 編集

  1. ^ a b c d 南大東島について”. BITTERS END. 2013年6月30日閲覧。
  2. ^ a b 朝日新聞・西部朝刊・北九: p. (新春ガイド)気分新たに繰りだそう. (2010年12月30日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧
  3. ^ ロシアの地名「ボロジノ」の名を冠した帆船(後に建造される戦艦ボロジノとは別の船)が1820年に大東諸島一帯を「発見」して「ボロジノ諸島」として欧米に広めたことに由来する異称である(参考リンク:もとの名は「ボロジノ?」 木村崇(京都大学名誉教授))。
  4. ^ 新垣則夫/新垣則夫 芸能生活50周年記念盤”. 普久原楽器. 2013年6月30日閲覧。
  5. ^ ンナルフォンレーベル<5>”. キャンパスレコード. 2013年6月30日閲覧。
  6. ^ 池田羊子 (2007年8月26日). “伊那市でコンサート 大東太鼓碧会と民謡「ボロジノ娘」”. 琉球新報. http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-26615-storytopic-5.html 2013年6月30日閲覧。 
  7. ^ 旅立ちの島唄〜十五の春〜”. BITTERS END. 2013年6月30日閲覧。
  8. ^ a b “嘉手納で「うたの日」8000人満喫”. 沖縄タイムス. (2013年6月30日). http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-06-30_51092 2013年6月30日閲覧。 

外部リンク 編集