ボーグ級航空母艦

アメリカ海軍の護衛空母の艦級

ボーグ級航空母艦(ボーグきゅう こうくうぼかん、Bogue class escort carrier)は、アメリカ海軍で量産された護衛空母。量産された45隻の内34隻は、レンドリース法によってイギリス海軍貸与、アタッカー級航空母艦またはアタッカー級護衛空母として使用された。

ボーグ級航空母艦
基本情報
艦種 護衛空母
前級 ロング・アイランド
次級 サンガモン級
要目
基準排水量 7,800トン
満載排水量 15,400トン
全長 151.1m
水線長 149.9m
(飛行甲板長:137.2m×26.8m)
最大幅 21.2m
吃水 7.2m(基準) 7.9m(満載)
機関方式 フォスター・ホイーラー式重油専焼水管缶2基
+ゼネラル・エレクトリック式ギヤード・タービン1基1軸推進
出力 8,500bhp
最大速力 18.5ノット (33km/h)
航続距離 15ノット/26,340海里
燃料 3,068トン(重油)
164トン(航空機燃料)
乗員 646名
兵装 12.7cm(51口径)単装速射砲2基2門
ボフォース4cm(56口径)連装対空機関砲4基8門
エリコン2cm(70口径)対空機銃14基14門
搭載機 24機
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概要

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イギリスに貸与されてカタパルト実験をするアミール

1940年アメリカは参戦を行っていないもののレンドリース法を成立させることで、ドイツ海軍の潜水艦に苦しんでいたイギリスチャージャー級航空母艦を貸与し、イギリスはこれをアヴェンジャー級航空母艦として実戦投入した。しかし、貸与されたアヴェンジャー級はわずか3隻で、対潜水艦に投入できるギリギリの性能であった。

アメリカは自国で利用する護衛空母の建造を計画し、建造途中のC3型貨物船の船体を利用してボーグ級として建造した(チャージャー級は完成済みのC3型貨物船の改造であった)。そのためボーグ級では航空機の格納庫やエレベーターを追加し、より空母に適した機能を加えることができた。間もなくアメリカが参戦、1942年から続々と竣工したボーグ級はアメリカ海軍で運用され、建造された45隻のうち34隻がアタッカー級としてイギリス海軍で運用された。

排水量はわずか1万トンであったが、大西洋、地中海、インド洋、太平洋など世界中に渡って船団の護衛任務に従事し、ドイツ海軍のみならず日本海軍の潜水艦も撃沈している。護衛任務だけでなく、上陸作戦の支援も行っており、損失したのはドイツ海軍潜水艦の雷撃で撃沈されたブロック・アイランド (USS Block Island, AVG-21/ACV-21/CVE-21) のみであった。

同型艦

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同型艦(レンドリースされた艦)

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オルタマハ(USS Altamaha / HMS Battler)

名称はボーグ級からアタッカー級となった。

関連項目

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外部リンク

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