ポストパンク
ポストパンク(Post-punk)は、1970年代末以降のインディペンデントなロック音楽の一部に適用され、音楽ジャーナリズムを中心に使用された音楽用語である。
ポストパンク Post-punk | |
---|---|
様式的起源 | パンク・ロック、グラムロック、ダブ、ファンク、レゲエ、クラウトロック、実験音楽、プロトパンク、電子音楽 |
文化的起源 |
1970年代後半 アメリカ合衆国 イギリス |
使用楽器 | ギター、ベース、ドラムセット、シンセサイザー、キーボード、電子楽器 |
派生ジャンル | オルタナティヴ・ロック、ゴシック・ロック、インディー・ロック、インダストリアル、ダンス・パンク |
サブジャンル | |
ゴシック・ロック | |
関連項目 | |
ポスト・ハードコア、ニュー・ウェイヴ、ノー・ウェイヴ |
概要
編集パンクの前身となるガレージ・ロックは1960年代後半にアメリカ西海岸において発祥した。ガレージ・ロックの後継音楽としては1970年代後半にロンドンやニューヨークを中心としたパンク・ロックが、一大ムーブメントを巻き起こした。
ポストパンクとはパンク登場後に、その流れを引き継いだロックの潮流で、主にロック評論家や音楽ジャーナリズムがある種の理屈上のジャンルとして名付けたものである。ポストパンクには実験音楽、ダブ、ファンク、スカ、レゲエなど、様々な音楽ジャンルが含まれた[1]。ポストパンクは同時期に勃興していたニュー・ウェイヴと同一視される場合も多かった。主なバンドにはPIL、ポップ・グループらがいた。ニュー・ウェイヴは1980年代前半、アメリカ進出に成功し、ヒットを連発したことで1980年代中期以降には衰退していった。その音楽性や精神性は1990年代におけるグランジへと受け継がれていくことになった。
詳細
編集それまでの旧態依然としたロックの否定を出発点としたロンドンパンクの流れを受け継いでいるため、レゲエ、ファンク、フリー・ジャズ、アラブやインド、アフリカなどの民族音楽を取り入れるなど音楽的チャレンジに貪欲なバンドが多い。トーキング・ヘッズのように、ビートを強調したダンス・ミュージックを演奏するバンドもいた。他にスージー・アンド・ザ・バンシーズ、ディーヴォ、マガジン、ギャング・オブ・フォー、ジョイ・ディヴィジョンらも活躍した[2]。
ポストパンクは同時期に勃興していたニュー・ウェイヴと同一視される場合も多く、ロック評論家は別として、一般の音楽ファンは「ポストパンク」ではなく、「ニュー・ウェイヴ」を使用していた。
ポストパンクのバンド一覧
編集脚注
編集- ^ “It Came From London: A Virtual Tour of Post-Punk's Roots”. Time Out London. 29 March 2017閲覧。
- ^ For verification of these groups as part of the original post-punk vanguard see Heylin 2007, Siouxsie & the Banshees, Magazine and PiL, Wire; Reynolds 2013, p. 210, "... the 'post-punk vanguard'—overtly political groups like Gang of Four, Au Pairs, Pop Group ..."; Kootnikoff 2010, p. 30, "[Post-punk] bands like Joy Division, Gang of Four, and the Fall were hugely influential"; Cavanagh 2015, pp. 192–193, Gang of Four, Cabaret Voltaire, The Cure, PiL, Throbbing Gristle, Joy Division; Bogdanov, Woodstra & Erlewine 2002, p. 1337, Pere Ubu, Talking Heads; Cateforis 2011, p. 26, Devo, Throbbing Gristle, Siouxsie and the Banshees, the Slits, Wire