ポリオミノ
複数の正方形を辺でつなげた多角形
ポリオミノ (polyomino) は、複数の正方形を辺でつなげた多角形。また、それを長方形など指定の形に隙間なく並べるパズル。ソロモン・ゴロムが1953年に考案した。
名称の由来編集
ポリオミノの名称は「多くの」をあらわす接頭語の poly- と、omino からきている。
omino とは、2つの正方形がつながった形のドミノ domino を d- と omino に分解して作った造語であり、ドミノを構成する正方形を意味する。
ポリオミノを好む人たちを英語ではominist、日本語ではミノ虫という[2]。
ポリオミノの種類と数編集
名称 | 両面[3] | 片面[4] | 有向[5] | |
---|---|---|---|---|
1 | モノミノ | 1 | 1 | 1 |
2 | ドミノ | 1 | 1 | 2 |
3 | トロミノ/トリオミノ | 2 | 2 | 6 |
4 | テトロミノ | 5 | 7 | 19 |
5 | ペントミノ | 12 | 18 | 63 |
6 | ヘキソミノ | 35 | 60 | 216 |
7 | ヘプトミノ | 108 | 196 | 760 |
8 | オクトミノ | 369 | 704 | 2725 |
9 | ノノミノ | 1285 | 2500 | 9910 |
10 | デコミノ | 4655 | 9189 | 36446 |
11 | ウンデコミノ | 17073 | 33896 | 135268 |
12 | ドデコミノ | 63600 | 126759 | 505861 |
13 | トリデコミノ | 238591 | 476270 | 1903890 |
14 | クアドルデコミノ | 901971 | 1802312 | 7204874 |
15 | クインデコミノ | 3426576 | 6849777 | 27394666 |
- 「両面」とは、裏返してのみ同じ形になる物は同じ物と考えるもの。
- 「片面」とは、裏返してのみ同じ形になる物は別の物と考えるもの。
- 「有向」とは、向きが異なる物を別の物と考える物。
箱詰めパズル編集
ポリオミノを長方形などの箱に詰めるパズルが多数考案されている。 特にペントミノを6x10などの長方形に敷き詰めるパズルが有名である。 また、敷き詰める以外の条件を設定したパズルも多い。
ドミノの角が十字に集まらないように敷き詰めるパズルは畳の敷き方として親しまれてきた。
これ以外にも例えば以下のような条件が与えられる事がある。
正方形以外への応用編集
ポリオミノの正方形の代わりに、いくつかの別の図形を使った多角形には、名前がついている。これらを総称してポリフォームと呼ぶことがある。
ポリオミノと同様に、これらの図形を用いた箱詰めパズルも考案されている。 これらの一部は、テンヨーから「プラパズル」の商品名で市販されている。
ポリオミノを使ったゲーム編集
- ドミノ
- ポリオミノの名前の由来となったボードゲーム。
- 0~6、もしくは0~9のサイコロの目が各正方形に描かれた牌のセットを用いる。
- テトリス
- 「片面型テトロミノ」7種を用いた落ち物パズル。
- このゲームでは『テトリミノ』の名称が使用される。
- ブロックス
- 両面型モノミノ~ペントミノの計21個のコマを盤に置くボードゲーム。
ハナヤマから「明治パズルシリーズ」として、チョコレートなどのお菓子をモチーフにした、ポリオミノが発売されている。[7]
脚注編集
- ^ Greek Numerical Prefixes
- ^ 芦ヶ原伸之『パズラート パズルの回帰線』P.72
- ^ オンライン整数列大辞典の数列 A000105
- ^ オンライン整数列大辞典の数列 A000988
- ^ オンライン整数列大辞典の数列 A001168
- ^ 土橋創作; 池野信一、高木茂男、中村義作 (1976). 数理パズル. 中公新書のIII章151ページ。
- ^ http://www.hanayamatoys.co.jp/product/category/puzzle/meiji.html