マイク・パットンMichael Allan Patton1968年1月27日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の歌手ボーカリストミュージシャン作詞家作曲家。1988年から1998年まで活動したロックバンド、フェイス・ノー・モアのリードシンガーとして最もよく知られている。

マイク・パットン
Mike Patton
出生名 Michael Allan Patton
生誕 (1968-01-27) 1968年1月27日(56歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ユーレカ
ジャンル アヴァンギャルド・ミュージック、実験音楽オルタナティブ・メタル声楽ノイズミュージックヒップホップ
職業 歌手ソングライター作曲者バンドリーダー
担当楽器 ボーカルマルチプレイヤー
活動期間 1985年 – 現在
レーベル イピキャック・レコーディングス
共同作業者 フェイス・ノー・モア、ミスター・バングル、ファントマス、トマホーク、ピーピング・トム、ラヴェージ、ジョン・ゾーン、カーダ/パットン、デッド・クロス、ザ・ディリンジャー・エスケイプ・プランHemophiliac、マルドロール、ジェネラル・パットン・ヴァーサス・ジ・エクセキューショナーズ、ネヴァーメン、ラゼール、Zu、ネイキッド・シティ
公式サイト www.ipecac.com
www.daymarerecordings.com

1999年に、インディペンデント・レーベル、イピキャック・レコーディングス(日本での配給はデイメア・レコーディングス Daymare Recordings) を設立し、レーベルオーナーとして活動。自らのバンドやプロジェクトに加え、ジャズ・サックス奏者、ジョン・ゾーンや、ハンサム・ボーイ・モデリング・スクールのダン・ジ・オートメーターザ・ディリンジャー・エスケイプ・プランなど、様々なミュージシャンとのコラボレーション、ゲスト参加、映画のサウンドトラック制作、ゲームキャラクターの吹き替えなど、媒体・ジャンルを問わず幅広く活動している。

また、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのメンバーとは、あまり関係が良くないことでも知られる。

ボーカル・スタイル 編集

フランク・シナトラ風の伸びやかな歌唱から、ファルセットデスボイスラップボイスパーカッション叫び声スキャット等、様々なスタイルを使い分ける。

主な参加バンド/プロジェクト 編集

フェイス・ノー・モア (Faith No More) 1982年-1998年、2009年-

ミスター・バングル (Mr.Bungle) 1985年-2000年、2019年-

ファントマス (Fantomas) 1998年-

トマホーク (Tomahawk) 2000年-

  • パットン、元ジーザス・リザードのギタリストのデュエイン・デニソン、元ヘルメットで現バトルスのドラマーのジョン・ステニアー、メルヴィンズのベーシストのケヴィン・ラトマニス(後に脱退)がメンバーとなったオルタナティブ・メタル/ロック・バンド。

ラヴェージ (Lovage) 2001年-

  • ダン・ジ・オートメーター、パットン、エリージャン・フィールズのジェニファー・チャールズ、キッド・コアラなどによるプロジェクト。セクシーな歌詞の、ラウンジ・ミュージックのような音楽スタイル。

ピーピング・トム (Peeping Tom) 2006年-

モンド・カーネ (Mondo Cane) 2007年-

  • パットンが、Aldo Sisillo、Roy Paciと共に行ったプロジェクト。オーケストラの演奏をバックに、イタリアの50年代、60年代ポップソングをカバーしている。

クルード (Crudo) 2008年-

  • ダン・ジ・オートメーターとのプロジェクト。

ディスコグラフィ 編集

ソロ・アルバム 編集

  • Adult Themes for Voices (1996年) ※フェイス・ノー・モアのツアー中、宿泊した各国のホテルの部屋にて録音された、実験的な作品。様々な発声法を試みている。
  • Pranzo Oltranzista (1997年)
  • 『ア・パーフェクト・プレイス』 - A Perfect Place (2008年) ※短編映画のためにパットンが作曲したサウンドトラック。映画本編のDVDと2枚組で発売された。
  • Mondo Cane (2010年)

フェイス・ノー・モア 編集

  • ザ・リアル・シング』 - The Real Thing (1989年)
  • 『エンジェル・ダスト』 - Angel Dust (1992年)
  • 『キング・フォー・ア・デイ』 - King for a Day... Fool for a Lifetime (1995年)
  • 『アルバム・オブ・ザ・イヤー』 - Album of the Year (1997年)
  • 『ソル・インヴィクタス』 - Sol Invictus (2015年)

ミスター・バングル 編集

  • 『ミスター・バングル』 - Mr. Bungle (1991年)
  • 『ディスコ・ヴォランテ』 - Disco Volante (1995年)
  • 『カリフォルニア』 - California (1999年)
  • 『ザ・レイジング・ラス・オブ・ジ・イースター・バニー・デモ』 - The Raging Wrath of the Easter Bunny Demo (2020年)

ファントマス 編集

  • 『グレート・ジューイッシュ・ミュージック:マーク・ボラン』 - Great Jewish Music: Marc Bolan (1998年) ※ジョン・ゾーンのレーベル、ツァディクからリリースされた、マーク・ボランのカバーアルバム。様々なミュージシャンが参加する中、パットンはファントマス名義で「Chariot Choogle」をカバーしている。
  • 『ファントマス』 - Fantômas (1999年)
  • 『ザ・ディレクターズ・カット』 - The Director's Cut (2001年) ※ファントマスによる、映画音楽のカバー集。
  • 『ミレニアム・モンスターワーク2000』 - Millennium Monsterwork 2000 (2002年) ※ファントマスとメルヴィンズが合体したバンドThe Fantômas Melvins Big Bandが、2000年に行ったライブを収録。
  • 『デリリウムコーディア』 - Delìrium Còrdia (2004年)
  • 『サスペンデッドアニメーション』 - Suspended Animation (2005年)
  • The Director's Cut: A New Year's Revolution (2011年)

トマホーク 編集

  • 『トマホーク』 - Tomahawk (2001年)
  • 『ミットガス』 - Mit Gas (2003年)
  • 『アノニマス』 - Anonymous (2007年)
  • 『トニック・インモビリティ』-Tonic Immobility(2021年)

ラヴィッジ 編集

  • Music to Make Love to Your Old Lady By (2001年)

ピーピング・トム 編集

  • 『ピーピング・トム』 - Peeping Tom (2006年)

コラボレーション・アルバム 編集

  • She (1999年) ※メルツバウ秋田昌美とパットンによるユニット、マルドロール(Maldoror)のアルバム。
  • Irony is a Dead Scene (2002年) ※ザ・ディリンジャー・エスケイプ・プランのEPに、パットンがボーカル、サンプリング、パーカッションで参加。
  • Romances (2004年) ※ノルウェイのミュージシャン、カーダ(Kaada)とパットンによるコラボレーション。
  • General Patton vs. The X-Ecutioners (2005年) ※アメリカ東海岸のスクラッチターンテーブリスト集団、エクセキューショナーズ(The X-Ecutioners)とのコラボレーション。

ジョン・ゾーン関連の参加アルバム 編集

  • Elegy (1992年) ※パットンはボーカルで参加
  • Weird Little Boy (1998年)
  • Hemophiliac (2002年) ※ゾーン、パットン、イクエ・モリによるプロジェクト
  • 50th Birthday Celebration Volume Six (2004年) ※ゾーンの50歳の誕生日を記念して行われたHemophiliacのライブを収録。
  • 50th Birthday Celebration Volume Twelve (2005年) ※ゾーンの50歳の誕生日を記念して行われたペインキラーのライブを収録。パットンは、ゲスト・ボーカリストとして参加。
  • The Complete Studio Recordings (2005年) ※ゾーンのバンド、ネイキッド・シティのスタジオ録音作品ボックスセット。5枚組。パットンは「Grand Guignol」のボーカル・バージョンを担当
  • The Stone: Issue One (2006年)
  • Moonchild: Songs Without Words (2006年) ※ボーカル、ベース、ドラムのみによるプロジェクト。ゾーンは作曲のみで、演奏には参加していない。パットンはボーカルで参加。タイトル通り、歌詞のない歌唱を試みている。
  • Astronome (2006年) ※Moonchildと同じメンバーでの第2弾。
  • Six Litanies for Heliogabalus (2007年) ※Moonchildのメンバーに、オルガン、電子音、女声コーラス、ゾーンのサックスが加わっている。
  • The Crucible (2008年)

出演作品 編集

  • 1990 : Live At The Brixton Academy, London: You Fat Bastards - フェイス・ノー・モアのライブビデオ(VHS)
  • 1993 : Video Croissant by Faith No More - フェイス・ノー・モアのビデオクリップ集(VHS)
  • 1998 : Who Cares A Lot: Greatest Videos - フェイス・ノー・モアのビデオクリップ集(VHS)
  • 2002 : A Bookshelf on Top of the Sky: 12 Stories About John Zorn - ジョン・ゾーンが行うプロジェクトのライブやリハーサル映像を納めた作品。
  • 2004 : Inner Part of an Animal or Plant Structure日本版「メダラDVD」- Björk(ビョーク)のアルバム、Medulla(メダラ)のメイキング映像集。ゲスト参加したパットンのレコーディングの模様も納められている。
  • 2005 : Firecracker - アメリカの映画監督、Steve Baldersonによる映画。パットンは俳優として、FrankとDavidの2役で参加している。共演はカレン・ブラックなど。
  • 2006 : Live At The Brixton Academy, London: You Fat Bastards/Who Cares A Lot?: The Greatest Videos by Faith No More-過去にリリースされたフェイス・ノー・モアのVHS作品を2枚組DVDにして発売。
  • 2007 : Kaada/Patton Live - カーダ/パットンの、1度だけ行われたライブを収録したDVD。
  • 2007 : アイ・アム・レジェンド I Am Legend - ウィル・スミス主演の映画。パットンはクリーチャーの声で参加。
  • 2008 : A Perfect Place - Derrick Scocchera 監督による短編映画。パットンはサウンドトラックを作曲。
  • 2008 : The Fantômas Melvins Big Band - 2007年に行われた、The Fantômas Melvins Big Bandのライブを納めたDVD。

テレビゲーム 編集

外部リンク 編集