マイネルダビテ:Meiner David1984年5月3日 - 2021年1月30日)は、日本競走馬。主な勝ち鞍に1987年共同通信杯4歳ステークス。長年更新されていなかったシンザンが持つJRA重賞の勝ち馬の最長寿記録を36歳8か月27日(36歳272日)まで大幅に更新した[1]

マイネルダビテ
欧字表記 Meiner David
品種 サラブレッド
性別
毛色 青鹿毛
生誕 1984年5月3日
死没 2021年1月30日(36歳没)
デュール
ニホンピロチャイナ
母の父 チャイナロック
生国 日本の旗 日本北海道新冠町
生産者 村田光雄
馬主 岡田牧雄
調教師 栗田博憲美浦
競走成績
生涯成績 24戦4勝
獲得賞金 1億792万4200円
勝ち鞍
GIII 共同通信杯4歳ステークス 1987年
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経歴編集

幼駒時代編集

1984年5月3日、北海道新冠町の村田光雄牧場にて生まれる。岡田牧雄は、評判の馬がいると聞き、村田の牧場へ向かっていた。5、6頭を走らせて動きを確かめたところ、評判の馬とは別の馬が目に留まった[2]。その馬の動きを気に入り、購入を即決。岡田自身の名義を初めて用いて、競走馬を所有することとなった[2]

ドイツ語で「私の」を意味する「マイネル」に、旧約聖書に登場する「ダビデ」に合わせて、「マイネルダビデ」を検討していた[2]。しかし占い師に「濁点が3つ続くのは縁起が悪い」と言われて、最後の濁点を取り、最終的に「マイネルダビ」と命名された[2]

岡田自身で調教を行い[3]、デビューする直前には、岡田がマイネルダビテに、兄の岡田繁幸がコスモダビンチに、錦岡牧場の土井睦秋がヤマニンアーデンに騎乗し競走する「仮想ダービー」という遊びを行っていたという[2]

競走馬時代編集

1986年8月に函館競馬場新馬戦でデビューし、レオテンザンの4着に敗れる。2戦目で勝ち上がると、重賞初挑戦となった函館3歳ステークスではホクトヘリオスの2着と好走しこの年を終える。

年が明けた1987年初戦の京成杯では勝ち馬スーパーファントムの同タイム2着とした後、2月の共同通信杯4歳ステークスではデビュー以来初の1番人気で出走。レースでは2番手追走から直線で鮮やかに抜け出すと最後はスズラバンに1馬身半差つけ重賞初制覇を果たす。続く弥生賞ではサクラスターオーの3着に入り皐月賞への優先出走権を獲得する。4月19日の第47回皐月賞ではマティリアル、サクラスターオーに次ぐ3番人気に支持されるも17着と惨敗。

5月31日の第54回東京優駿では大崎昭一に乗り替わって出走、京都3歳ステークスやシンザン記念を制したヤマニンアーデン[4]、NHK杯で5着となったコスモダビンチなど24頭が出走し[2]、22着に沈んだ。

秋に入りUHB杯では4着に終わるも、11月8日の福島民友カップでは好スタートからハナを奪い逃げると最後はハッピーオールトンに2馬身半差をつけ3勝目を飾る。

古馬となってからは勝ち切れないレースが続いていたが、連覇をかけて挑んだ11月6日の福島民友カップでは前年と同様に逃げ切り勝ちを収め、4勝目をマークする。その後は精彩を欠き、3連覇がかかった11月5日の福島民友カップ8着を最後に現役を引退した。

引退後編集

現役引退後の1990年より、オーナーの岡田牧雄が所有する岡田スタッド功労馬として繋養されていた[2]

2019年8月15日、シンザンが保持していたJRA重賞勝ち馬の最長寿記録である35歳3カ月11日(35歳102日)を更新した[2]

本馬は2020年5月3日に36歳を迎えたことが、同年6月1日発行の小冊子[2]および2日付けの北海道新聞[5]に掲載され、牧場を訪れた人々がダビテの艶々とした毛並みを見て「元気をもらった」と話したり、岡田自身もダビテが約1億円の賞金を獲得して「牧場を救った」ことを懐古する様子や、新ひだか町内の一般社団法人「umanowa(うまのわ)」が、本馬が36歳を迎えたことを記念したグッズをネット通販する予定であることなどが掲載されている[5]。また、2020年11月28日放送のテレビ東京ウイニング競馬」にて、同オーナーのインタビュー取材[注 1]のコーナーにて、オーナーが自分の親友として紹介、年齢は36歳6ヶ月(取材時)であり人間で言えば150歳位だと語っている[6]

2021年1月30日の朝、放牧中に転倒し、息を引き取った。36歳8カ月27日(36歳272日)の大往生だった[1]。本馬の生涯年齢は、JRA重賞勝ち馬の中で最長寿記録となった[1]。なお、同じ世代にアレックス(競走馬名:ムーンファルコン)がおり、そちらの方がわずか13日ながら年上であったため、マイネルダビテは最期まで存命中の日本最長寿とはならなかった。そのアレックスは、マイネルダビテ死去の2週間後となる2月12日に36歳298日で死去した。同世代の馬では、モクモク(競走馬名:ダイナセキト)が2021年12月現在も存命中である[7]

競走成績編集

以下の内容は、JBISサーチ[8]およびnetkeiba.com[9]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
1986.08.02 函館 3歳新馬 芝1200m(良) 10 4 4 009.80(5人) 04着 R1:12.2(38.1) -0.7 0中舘英二 52 レオテンザン 434
0000.08.24 函館 3歳新馬 芝1200m(稍) 8 6 6 012.30(4人) 01着 R1:10.1(35.7) -0.3 0中舘英二 52 (サンレオーネ) 434
0000.09.21 函館 函館3歳S GIII 芝1200m(不) 10 7 8 006.10(3人) 02着 R1:14.7(40.2) -0.2 0中舘英二 53 ホクトヘリオス 434
1987.01.11 中山 京成杯 GIII 芝1600m(良) 15 7 12 007.30(5人) 02着 R1:35.7(36.8) -0.0 0田原成貴 55 スーパーファントム 480
0000.02.15 東京 共同通信杯4歳S GIII 芝1800m(良) 11 7 8 001.70(1人) 01着 R1:49.9(47.8) -0.1 0田原成貴 55 (スズラバン) 470
0000.03.08 中山 弥生賞 GII 芝2000m(良) 11 5 5 002.80(2人) 03着 R2:02.2(36.8) -0.1 0田原成貴 55 サクラスターオー 470
0000.04.19 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 20 5 11 008.60(3人) 17着 R2:03.8(39.3) -1.9 0田原成貴 57 サクラスターオー 460
0000.05.31 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 24 5 12 030.3(12人) 22着 R2:30.4(51.6) -2.6 0大崎昭一 57 メリーナイス 460
0000.09.13 函館 UHB杯 OP 芝1800m(良) 10 5 5 002.80(1人) 04着 R1:49.1(37.7) -1.1 0柴田政人 54 ケープポイント 454
0000.11.08 福島 福島民友C OP 芝1800m(不) 9 2 2 002.30(1人) 01着 R1:53.4(38.9) -0.4 0増沢末夫 55 (ハッピーオールトン) 466
1988.06.19 福島 福島競馬場開設70周年記念 OP 芝1200m(良) 11 5 5 009.90(7人) 07着 R1:09.7(35.9) -0.8 0蛯沢誠治 57 ダイナボンダー 480
0000.07.10 福島 七夕賞 GIII 芝2000m(不) 12 3 3 008.20(5人) 10着 R2:06.0(40.6) -2.0 0蛯沢誠治 56.5 コーセイ 472
0000.07.24 福島 吾妻小富士賞 OP 芝1800m(重) 9 6 6 004.60(2人) 03着 R1:51.7(38.2) -1.2 0蛯沢誠治 57 ダイナオレンジ 468
0000.08.28 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 12 8 12 011.80(7人) 07着 R2:02.1(51.4) -2.4 0蛯沢誠治 56 ダイナオレンジ 468
0000.10.09 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(稍) 11 3 3 090.40(9人) 08着 R1:50.3(48.8) -1.1 0蛯沢誠治 57 オグリキャップ 470
0000.11.06 福島 福島民友C OP 芝1800m(良) 9 6 6 003.00(2人) 01着 R1:50.5(36.2) -0.2 0増沢末夫 57 (スピードヒーロー) 476
0000.12.04 中山 ダービー卿CT GIII 芝1600m(良) 16 4 7 009.00(6人) 10着 R1:34.4(36.6) -0.8 0安田富男 57 ウインドストース 474
1989.01.05 中山 金杯 GIII 芝2000m(良) 15 1 1 019.70(9人) 13着 R2:02.1(38.2) -1.4 0蛯沢誠治 56 ニシノミラー 478
0000.01.29 小倉 関門橋S OP 芝2000m(良) 14 4 5 015.10(4人) 08着 R2:02.8(38.5) -2.0 0蛯名信広 58 メイショウサンダー 476
0000.02.19 小倉 小倉大賞典 GIII 芝1800m(重) 16 3 6 042.4(14人) 11着 R1:53.2(39.4) -1.2 0蛯名信広 56 ダイカツケンザン 476
0000.03.12 中山 中山記念 GII 芝1800m(良) 13 4 5 120.4(11人) 11着 R1:49.8(38.0) -1.1 0中舘英二 57 コーセイ 470
0000.09.30 中山 オータムスプリントS OP 芝1200m(良) 12 6 7 032.4(12人) 04着 R1:08.8(34.6) -0.2 0藤原英幸 57 リキサンワイス 468
0000.10.08 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(稍) 8 8 8 072.90(6人) 08着 R1:47.8(47.5) -1.1 0菅原泰夫 57 オグリキャップ 472
0000.11.05 福島 福島民友C OP 芝1800m(良) 10 2 2 004.70(2人) 08着 R1:51.5(37.8) -1.0 0藤原英幸 57 アカネライコウ 474

血統表編集

マイネルダビテ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ラウンドテーブル系
[§ 2]

*デユール
Duel
アメリカ合衆国 1961 黒鹿毛
父の父
Round Table
アメリカ合衆国 鹿毛 1954
Princequillo Prince Rose
Cosquilla
Knights Daughter Sir Cosmo
Feola
父の母
Lea Moon
アメリカ合衆国 黒鹿毛 1955
Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Lea Lark Bull Lea
Colosseum

ニホンピロチヤイナ
北海道新冠町 1969 栗毛
* チャイナロック
China Rock
イギリス 1953 栃栗毛
Rockfella Hyperion
Rockfel
May Wong Rustom Pasha
Wezzan
母の母
ワカクサ
北海道鵡川町 1969 栗毛
トシシロ * ダイオライト
月城
豊俊 * セフト
第三イーグルクイン
母系(F-No.) (FN:2-h) [§ 3]
5代内の近親交配 Friar Marcus 5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ [10][11]
  2. ^ [11]
  3. ^ [10][11]
  4. ^ [10][11]


参考文献編集

脚注編集

注釈編集

  1. ^ 取材内容はジャパンカップに出走する岡田スタッド育成馬・デアリングタクトのことについてが主体。

出典編集

  1. ^ a b c JRA重賞勝ち馬最長寿のマイネルダビテ大往生|極ウマ・プレミアム” (日本語). p.nikkansports.com. 2021年1月30日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 新ひだか町INFORMATION JRA重賞“最長寿”マイネルダビテを訪ねて」『うまレター』6月号第156号、株式会社ドリームストーリー、2020年6月1日、 8 - 9頁。
  3. ^ 【牧場の歴史 vol.03】岡田スタッドグループ編 | Pacalla(パカラ)” (日本語). pacalla.com. 2020年12月17日閲覧。
  4. ^ ヤマニンアーデン | 競走馬データ” (日本語). netkeiba.com. 2020年12月17日閲覧。
  5. ^ a b “36歳馬に癒やされて 重賞馬の最長寿マイネルダビテ 新ひだか・岡田スタッド”. 北海道新聞 どうしん電子版. (2020年6月2日). https://www.hokkaido-np.co.jp/article/426665 2020年12月19日閲覧。 
  6. ^ テレビ紹介情報 「ウイニング競馬」 2020年11月28日(土)放送内容”. 価格.com. 株式会社カカクコム. 2020年12月18日閲覧。
  7. ^ 0774238884の2021年12月12日のツイート2022年3月25日閲覧。
  8. ^ マイネルダビテ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年8月4日閲覧。
  9. ^ マイネルダビテの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2020年8月4日閲覧。
  10. ^ a b c マイネルダビテ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2021年1月31日閲覧。
  11. ^ a b c d マイネルダビテの血統表”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2021年1月31日閲覧。

関連項目編集

  • シャルロット(軽種馬・サラブレッド最長寿)
  • モクモク(マイネルダビテの同期で、2020年から死亡までの同時期における存命中軽種馬・サラブレッド最長寿)
  • アレックス(マイネルダビテの同期で、実際には違ったが2020年から死亡までの同時期における存命中軽種馬・サラブレッド最長寿と目されていた馬)
  • シンザン(JRAにおける現在のGI競走に相当する重賞優勝馬最長寿、軽種馬・サラブレッド種牡馬最長寿)
  • タマツバキ(サラブレッドを除く軽種馬牡馬最長寿、JRA重賞優勝アラブ最長寿)
  • メインキャスター(JRA重賞優勝牝馬最長寿)
  • カネケヤキ(JRAにおける現在のGI競走に相当する重賞牝馬最長寿)
  • ナイスネイチャ(2022年2月現在存命中のJRA重賞優勝馬最長寿)
  • ウイニングチケット(2022年2月現在存命中のGI競走優勝馬最長寿)

外部リンク編集