マット・シーザー

ポーランド系アメリカ人の野球選手 (1989 - )

マシュー・シーザーMatthew Szczur, 1989年7月20日 - )は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ケープメイ郡ミドル・タウンシップ英語版ケープメイコートハウス英語版出身のプロ野球選手外野手)。右投右打。

マット・シーザー
Matt Szczur
サンディエゴ・パドレス時代
(2017年5月18日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ニュージャージー州ケープメイ郡ミドル・タウンシップ英語版ケープメイコートハウス英語版
生年月日 (1989-07-20) 1989年7月20日(34歳)
身長
体重
6' 1" =約185.4 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2010年 MLBドラフト5巡目
初出場 2014年8月17日 ニューヨーク・メッツ
年俸 $511,500(2016年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

経歴 編集

プロ入り前 編集

2007年MLBドラフト38巡目(全体1156位)でロサンゼルス・ドジャースから指名されたが、ビラノバ大学へ進学。大学では野球のほか、アメリカンフットボールにも参加し、2009年にはコロニアル・アスレチック・アソシエーションの最優秀選手に選出され[2]、フットボール・チャンピオンシップ・サブディビジョンのアメリカ代表にも選出されるなど[3]NFLのドラフト候補だった[4]

プロ入りとカブス時代 編集

 
A+級デイトナ・カブス時代
(2011年8月31日)

2010年MLBドラフト5巡目(全体160位)でシカゴ・カブスから指名され、7月2日に契約。契約金は10万ドルで、翌年の2月23日に行われるNFLコンバインの前にカブスでプレーすることが決まれば、50万ドルのボーナスが支給される[5]7月7日にルーキー級アリゾナリーグ・カブスでプロデビューを果たし、1試合に出場後、A-級ボイシ・ホークスへ昇格。18試合の出場で打率.397、8打点、1盗塁と活躍し、A級ピオリア・チーフスへ昇格。ここでは6試合に出場し、打率.192、2打点を記録した。9月からカレッジフットボールが行われるため、シーズン中の8月にチームを離れビラノバ大学に復帰した。

2011年1月20日に野球一本に絞ることを決断し、カブスと150万ドルの契約を結んだ[6]。A級ピオリアで開幕を迎え、66試合に出場。打率.314、5本塁打、27打点、17盗塁と活躍し、フューチャーズゲームに選出された[7]。7月にA+級デイトナ・カブスへ昇格。ここでは43試合に出場して打率.260、5本塁打、19打点、7盗塁の成績の残した。オフの11月18日にカブスとメジャー契約を結び、40人枠入りした[8]

2012年3月5日にカブスと1年契約に合意[9]。開幕後はA+級デイトナでプレーし、78試合に出場して打率.295、2本塁打、34打点、38盗塁を記録した。7月27日にAA級テネシー・スモーキーズへ昇格。AA級テネシーでは35試合に出場して打率.210、2本塁打、6打点、4盗塁を記録した。

2013年3月4日にカブスと1年契約に合意[10]。この年はAA級テネシーでプレーし、128試合に出場して打率.281、3本塁打、44打点、22盗塁を記録した。

2014年3月3日にカブスと1年契約に合意[11]。3月12日にAAA級アイオワ・カブスへ配属され、そのまま開幕を迎えた。AAA級アイオワでは116試合に出場して打率.261、1本塁打、24打点、30盗塁を記録した。8月17日にメジャーへ昇格し[12]、同日のニューヨーク・メッツ戦でメジャーデビュー。8回表に代走として起用され、この日は1打数無安打だった[13]。この年メジャーでは33試合に出場して打率.226、2本塁打、5打点を記録した。

2015年は47試合に出場して打率.222、1本塁打、8打点、2盗塁を記録した。守備面では左翼手がメインで(26試合)、無失策ながらDRSは -1、UZRは0と、並みのレベルだった。また、6試合で中堅手を、4試合で右翼手を守る機会もあった。

2016年は準レギュラーのような存在で107試合に出場して打率.259、5本塁打、24打点、2盗塁、OPS0.712と成績が向上した。外野の守備力も向上し、3ポジションを計353.1イニングで守って無失策・DRS +4、UZR +6.1を記録した。同年のポストシーズンでは出場登録枠から外れながらもベンチ入りした。ドジャースとのリーグチャンピオンシップシリーズ第4戦、ポストシーズン突入後に極度の不振に陥っていた主砲アンソニー・リゾがシーザーのバットを借りると5回の第3打席でペドロ・バエズからソロ本塁打を放ってからは復調し、リーグチャンピオンシップシリーズの6試合通算では打率.320、2本塁打、6打点の成績をマークした[14]

2017年5月6日にDFAとなった[15]

パドレス時代 編集

2017年5月8日にジャスティン・ハンコックとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した[16]

2018年7月1日にDFAとなり[17]、8日にマイナー契約で傘下のAAA級エル・パソ・チワワズへ配属された。レギュラーシーズン終了後の10月2日にFAとなった[18]

ダイヤモンドバックス傘下時代 編集

2018年12月14日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結び、2019年スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[19]

2019年は傘下のルーキー級アリゾナリーグ・ダイヤモンドバックスとAAA級リノ・エーシズでプレーし、2球団合計で47試合に出場して打率.313、8本塁打、29打点を記録した。オフの11月4日にFAとなった[18]

フィリーズ傘下時代 編集

2019年12月20日にフィラデルフィア・フィリーズとマイナー契約を結び、2020年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[20]。2021年6月28日に自由契約となった。

詳細情報 編集

年度別打撃成績 編集

















































O
P
S
2014 CHC 33 66 62 6 14 2 0 2 22 5 0 0 0 0 4 0 0 11 1 .226 .273 .355 .628
2015 47 80 72 5 16 5 0 1 24 8 2 0 1 1 6 0 0 15 1 .222 .278 .333 .612
2016 107 200 185 30 48 9 1 5 74 24 2 4 1 0 13 2 1 39 2 .259 .312 .400 .712
2017 15 23 19 2 4 1 0 0 5 3 0 0 1 1 2 0 0 4 0 .211 .273 .263 .536
SD 104 214 176 26 40 11 2 3 64 15 0 2 2 0 32 0 4 40 2 .227 .358 .364 .722
'17計 119 237 195 28 44 12 2 3 69 18 0 2 3 1 34 0 4 44 2 .226 .350 .354 .704
2018 57 84 75 11 14 3 0 1 14 6 3 0 1 0 8 0 0 24 2 .187 .265 .267 .532
MLB:5年 363 667 589 80 136 31 3 12 209 61 7 6 6 2 65 2 5 133 8 .231 .311 .355 .667
  • 2021年度シーズン終了時

記録 編集

MiLB

背番号 編集

  • 41(2014年 - 2015年)
  • 20(2016年 - 2017年途中)
  • 23(2017年途中 - 2018年)

脚注 編集

  1. ^ Matt Szczur Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2016年7月5日閲覧。
  2. ^ Szczur Wins Two Player of the Year Awards, Talley is CAA Coach of the Year”. Villanova Wildcats (2009年11月23日). 2015年1月4日閲覧。
  3. ^ Szczur, Ijalana Named 2009 Walter Camp FCS All-Americans”. Villanova Wildcats (2009年12月14日). 2015年1月4日閲覧。
  4. ^ Matt Szczur”. Villanova Wildcats. 2015年1月4日閲覧。
  5. ^ Dave Caldwell (2010年12月16日). “Two Sports, One Big Choice”. The New York Times. 2015年1月4日閲覧。
  6. ^ Evan Drellich, Adam McCalvy (2011年1月21日). “Football star Szczur commits to Cubs”. MLB.com. 2015年1月4日閲覧。
  7. ^ 2011 Futures Game Rosters”. MLB.com. 2015年1月4日閲覧。
  8. ^ Cubs add four players to 40-man roster”. MLB.com Cubs Press Release (2011年11月19日). 2015年1月4日閲覧。
  9. ^ Cubs agree to terms with 24 players on 2012 contracts”. MLB.com Cubs Press Release (2012年3月6日). 2015年1月4日閲覧。
  10. ^ Cubs agree to terms with 21 players on 2013 contracts”. MLB.com Cubs Press Release (2013年3月5日). 2015年1月4日閲覧。
  11. ^ Cubs agree to terms with 19”. MLB.com Cubs Press Release (2014年3月4日). 2015年1月4日閲覧。
  12. ^ Cubs recall outfielder Matt Szczur from Triple-A Iowa”. MLB.com Cubs Press Release (2014年8月18日). 2015年1月4日閲覧。
  13. ^ Scores for Aug 17, 2014”. ESPN MLB (2014年8月17日). 2015年1月4日閲覧。
  14. ^ カブスの“人を助ける男”の物語。愛と友情のバットで主砲が復活。”. Sports Graphic Number Web (2016年11月1日). 2017年5月7日閲覧。
  15. ^ http://www.csnchicago.com/chicago-cubs/cubs-dfa-matt-szczur-and-promote-rob-zastryzny-triple-iowa
  16. ^ Patrick Mooney (2017年5月8日). “Cubs trade Matt Szczur to Padres in exchange for minor league pitcher Justin Hancock”. CSN Chicago. 2017年5月10日閲覧。
  17. ^ Padres DFA Szczur, recall Asuaje from Triple-A” (英語). MLB.com (2018年7月1日). 2018年7月2日閲覧。
  18. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2019年12月26日閲覧。
  19. ^ Jeff Todd (2018年12月14日). “Diamondbacks Sign Matt Szczur” (英語). MLB Trade Rumors. 2019年12月26日閲覧。
  20. ^ Scott Lauber (2019年12月20日). “Phillies agree to minor-league contracts with local products Phil Gosselin and Matt Szczur, two others” (英語). The Inquirer. 2019年12月26日閲覧。

関連項目 編集

外部リンク 編集