マツダ・DISI(マツダ・ディジー)はマツダが開発、および製造していた直列4気筒ガソリンエンジンである。

アテンザに搭載されて以降、多くのマツダ車に搭載されているMZRエンジンをベースとしたガソリン直噴エンジンであり、自然吸気DISIターボチャージャーを装着したDISI TURBOが存在する。

概要 編集

直噴化によるガソリン冷却効果により、自然吸気エンジンと変わらない高圧縮比を実現した。ターボの効かない低回転でも燃費の改善ができ、ターボのブースト圧も高める事が可能。 なおL3-VDTは当時の過給器付きエンジンとしては珍しく[1]低粘度オイル(0W-20または5W-20)も推奨エンジンオイルとなっていた(CX-7搭載エンジンは5W-20までで0W-20は推奨オイルに含まれない)。

歴史 編集

DISI TURBOは2005年6月23日マツダスピードアテンザに初搭載された。その後、2006年2月2日MPVのフルモデルチェンジと同時に搭載された(2010年のマイナーチェンジで設定消滅)。同年6月22日マツダスピードアクセラ(2009年発売の2代目モデルにも設定)や、12月19日CX-7にも搭載された。

DISIは2007年1月30日プレマシーのマイナーチェンジ時に設定され(2010年発売の2代目モデルにも設定)、2代目アテンザには2010年のマイナーチェンジ時に搭載されている。2009年発売の2代目アクセラへの搭載に際してはアイドリングストップ機構「i-stop」を搭載。このエンジンはビアンテやプレマシーにも設定されていた。本エンジンは現在製造を終了しており、事実上の後継エンジンはマツダ・SKYACTIV-Gである。

バリエーション 編集

L3-VDT 編集

 
L3-VDT

名称は「MZR 2.3L DISI TURBO」である。

  • タイプ : 2,260 cc 直列4気筒 DOHC 16バルブ 可変バルブタイミング 直噴
  • ボアxストローク : 87.5(mm)x 94.0(mm)
  • 圧縮比:9.5
  • 過給器 : ターボチャージャー
  • 最高出力、最大トルク
    • 238PS(175kW)/5,000rpm、35.7kgf·m(350Nm)/2,500rpm(CX-7)
    • 245PS(180kW)/5,000rpm、35.7kgf·m(350Nm)/2,500rpm(MPV)
    • 264PS(194kW)/5,500rpm、38.7kgf·m(380Nm)/3,000rpm(マツダスピードアクセラ)
    • 272PS(200kW)/5,500rpm、38.7kgf·m(380Nm)/3,000rpm(マツダスピードアテンザ)

搭載車種 編集

LF-VD 編集

 
LF-VD

名称は「MZR 2.0L DISI」である。なおプレマシーのOEM供給車である日産・ラフェスタ ハイウェイスターにおいては単に「2.0L 直噴エンジン」と称されていた。

  • タイプ : 1,998 cc 直列4気筒 DOHC 16バルブ 可変バルブタイミング 直噴
  • ボアxストローク : 87.5(mm)x83.1(mm)
  • 圧縮比:11.2
  • 最高出力、最大トルク
    • 151PS(111kW)/6,200rpm、19.7kgf·m(193Nm)/4,000rpm(プレマシー)

搭載車種 編集

脚注 編集

  1. ^ 当時の過給器付きエンジンの推奨オイル粘度はxW-30以上が一般的であった

関連項目 編集

外部リンク 編集