マルコムX (映画)

マルコムX』(マルコム エックス、英語: Malcolm X)は、1992年製作・公開のアメリカ合衆国の映画である。スパイク・リー監督。製作はマーヴィン・ワース、スパイク・リー。主演はデンゼル・ワシントン

マルコムX
Malcolm X
監督 スパイク・リー
脚本 アーノルド・パール
スパイク・リー
原作 アレックス・ヘイリー
製作 マーヴィン・ワース
スパイク・リー
出演者 デンゼル・ワシントン
アンジェラ・バセット
アルバート・ホール
音楽 テレンス・ブランチャード
撮影 アーネスト・ディッカーソン
編集 バリー・アレクサンダー・ブラウン
製作会社 ラルゴ・エンタテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 ワーナー・ブラザース
日本の旗 日本ビクター(提供)/UIP
公開 アメリカ合衆国の旗 1992年11月18日
日本の旗 1993年2月20日
上映時間 202分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 $48,169,910[1]
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目次

概要編集

マルコム・Xが亡くなる2年前から緊密に連絡を取り合った上で執筆されたアレックス・ヘイリーとマルコムX共著の『マルコムX自伝』をベースにしている。アレックス・ヘイリーはこの映画の製作に関わり、誰よりも完成を心待ちにしていたが完成目前に急逝している。

脚色したのは、ジェームズ・ボールドウィンらであり、映画製作が難航している間に彼の名義でシナリオが書籍化されたこともある。その後もこのシナリオはさまざまなライターの手を渡り、その中にはデヴィッド・マメットもいた。本作の映画化にあたり、初期のシナリオを使うことになったが、ボールドウィンの遺族の要望で、彼の名は伏せられた。

書籍化されたボールドウィンのシナリオは、アイダホ州立大学助教授のブライアン・ノーマンによって、「クローゼット・スクリーンプレイ」(クローゼット・ドラマのような映画脚本)と呼ばれた。 

デンゼル・ワシントンはこの映画で第65回アカデミー主演男優賞にノミネートされた(受賞は『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』のアル・パチーノ)。

マルコムXは、『ドゥ・ザ・ライト・シング』など、スパイク・リーの監督作品にしばしば登場する。

ストーリー編集

この映画は攻撃的かつ活発な黒人解放運動家のマルコムXの一生を3つに区切って構成されている。第一のセクションは、トラブルまみれであったマルコム・アール・リトル(後のマルコムX)の幼少期であり、映画の中でマルコムXの牧師であった父が攻撃的な黒人差別主義者によって暴行・殺害に至る過程が事細かに描かれる。

その後マルコムXがニューヨークハーレムで白人のように縮れ毛を薬品でまっすぐに伸ばし、白人のような服装に身を包んでハーレムの黒人ギャングのボス的な存在であったウェスト・インディアン・アーチの下で悪事を覚え、その後ボストンに戻り泥棒家業に精を出すようになるまでを描いている。ボストンでマルコムXは親友ショーティ(演じるのは監督スパイク・リー)を作り、二人で若い白人女を抱き、空き巣稼業に精を出したが、逮捕され獄中での姿を描いている。マルコムXは裁判で空き巣と強盗の罪より懲役10年の実刑を宣告されたが、映画では原作通り空き巣と強盗ではなく白人女性と性的関係を持った事で裁かれた、と描かれている。

第二のセクションは、獄中で相も変わらず薬品を使って縮れ毛をまっすぐにしてるマルコムXが同じ受刑者のベインズからネーション・オブ・イスラムの存在を知らされ、そして黒人解放運動家として目覚めるまでが描かれている。第三のセクションでは刑期を勤め上げ、出獄してネーション・オブ・イスラムのリーダーであるイライジャ・ムハンマド英語版に出会い黒人解放運動家として頭角を現す様子を描く。

そして師であるイライジャ・ムハンマドが複数の女性秘書と性的関係を持ち子供を生ませた上、認知はしないという姿勢に失望してネイション・オブ・イスラムとは完全に決別をする様子を描き、その後初めてメッカを訪れ、それまでの『黒人はアフリカに帰れ』という主張から一転して宥和政策に乗り出し、1965年2月21日ニューヨークのハーレムのメッカで暗殺されるまでが描かれている。

キャスト編集

その他編集

  • イライジャ・ムハンマドは実際には信者であった複数の少女を強姦した罪で告発されていたのだが、観客の年齢層や映画の内容等を考慮して複数の女性秘書と関係を持った、と変更されている。
  • マルコムが暗殺された実際の現場で彼の頭を支えていたのは、日系アメリカ人活動家のユリ・コウチヤマであるが、映画では妻に変更されている[2]

脚注編集

  1. ^ Malcolm X” (英語). Box Office Mojo. Amazon.com. 2012年3月5日閲覧。
  2. ^ アンジェラとユリ:パワーって伝染する! Democracy Now!, 2014-06-07

外部リンク編集