マレーシア・スーパーリーグ

マレーシアのサッカーリーグ

マレーシア・スーパーリーグ (: Malaysia Super League, マレー語: Liga Super Malaysia))とは、2004年に創設されたマレーシアにおける国内最高峰のサッカーリーグである。CIMBの協賛によりCIMB Liga Super Malaysiaとも呼ばれる。優勝クラブにはAFCチャンピオンズリーグの出場権が与えられ、グループステージからの参戦となる。

マレーシア・スーパーリーグ
Malaysia Super League
加盟国 マレーシアの旗 マレーシア
大陸連盟 AFC
創立 2004年
ディビジョン 1
参加クラブ 14
リーグレベル 第1部
下位リーグ マレーシア・プレミアリーグ
国内大会 マレーシアカップ
マレーシアFAカップ
スルタン・ハジ・アフマド・シャー・カップ
国際大会 AFCチャンピオンズリーグ
AFCカップ
最新優勝クラブ ジョホール・ダルル・タクジムFC (2022)
最多優勝クラブ ジョホール・ダルル・タクジムFC(9回)
テレビ局 Media Prima
公式サイト http://www.malaysianfootballleague.com/
マレーシア・スーパーリーグ2022

マレーシア・スーパーリーグは、タイ・リーグ1と並んで東南アジアでトップクラスの地位と歴史を誇っている。

概要 編集

1921年から「マレーシアカップ」の名称でスタート。当初はカップ戦のみであったが、1979年にリーグ戦がスタート。

以前はシンガポールFA[1] も参加した例もあるが、八百長疑惑が持たれた影響で1994年を最後に撤退(追放)している。その後シンガポールでは国内リーグ「Sリーグ」を立ち上げるが、2012年からマレーシアとシンガポールのサッカー協会の相互の若手育成策の一環で、「シンガポール・ライオンズXII」がSリーグではなく、マレーリーグに招待加盟。18年ぶりにシンガポールからの参加クラブが誕生した[2]

2003年までは、通称Mリーグとして大会1部リーグ(プレミア1)にはマレーシア14州を代表するクラブチーム(実質的には州サッカー連盟が運営するため、州選抜)と警察、軍隊などの国家機関のサッカー部4クラブを加えた18クラブの総当り2回制でリーグ戦を行い、1部リーグ戦上位12クラブと2部リーグ(プレミア2)の上位4クラブの16クラブが日本天皇杯に相当するトーナメント戦・「マレーシアカップ」に進出した。また1部17,18位と2部1,2位が翌年度入れ替わった。

これを2004年から再編してより密度の濃い試合を提供することになった。これにより1部(スーパーリーグ)8クラブ、2部(プレミアリーグ)18クラブとし、1部リーグ所属全クラブは成績無関係でもれなくマレーシアカップの出場権を得るようになった。2部はA,Bの2グループ制(各9クラブずつ)となった。また1部の7,8位クラブと2部の各組1位クラブが翌年度の自動入れ替えとなった。

その後チーム数が増えて、現在1部14・2部12の26チームで構成されているが、2013年から1部12・2部14に変更される[3]

1部は1月上旬に開幕し、その前週にマレーシアカップ王者とスーパーリーグ王者によるスーパーカップ(Charity Shield)が開催される。リーグ戦は7月上旬または中旬で終了し、優勝クラブが決定する。その後、マレーシアカップが8月~10月の日程で行われる。また、1月下旬よりFAカップマレーシアが行われ、6月までリーグ戦と並行して試合が行われる。

以前は各州、あるいは王宮警察や陸軍のサッカー協会に所属するクラブがプロリーグに参戦していた。しかし、アジアサッカー連盟 (AFC) からそのことが問題視され、協会とクラブの分離が行われない場合にはAFCクラブライセンスを交付しない旨の通達がなされたことから、マレーシアサッカー協会は2021年シーズン開幕までにマレーシア・スーパーリーグおよびマレーシア・プレミアリーグに参加する全てのクラブに対して運営主体をサッカー協会から独立させることを要求し[4][5]、リーグ参加クラブは全て運営会社を設立してサッカー協会所属クラブ (FA) からサッカークラブ (FC) へと転換した。

参加クラブ(2021シーズン) 編集

クラブ ホームタウン
ジョホール・ダルル・タクジムFC ジョホール州ジョホールバル
ケダ・ダルル・アマンFC ケダ州アロースター
クアラルンプール・シティFC クアラルンプール
ムラカ・ユナイテッドFC英語版 ムラカ州
ペナンFC ペナン州ジョージタウン
ペラFC ペラ州イポー
プタリン・ジャヤ・シティFC英語版 セランゴール州プタリン・ジャヤ
サバFC サバ州コタキナバル
セランゴールFC セランゴール州プタリン・ジャヤ
スリ・パハンFC パハン州クアンタン
トレンガヌFC トレンガヌ州クアラトレンガヌ
UiTM FC英語版 セランゴール州シャー・アラム

歴代優勝クラブ 編集

  • 2004 パハンFA
  • 2005 ペルリスFA
  • 2005-06 ネグリ・スンビランFA
  • 2006-07 ケダFA
  • 2007-08 ケダFA
  • 2009 セランゴールFA
  • 2010 セランゴールFA
  • 2011 ケランタンFA
  • 2012 ケランタンFA
  • 2013 シンガポール・ライオンズXII
  • 2014 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2015 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2016 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2017 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2018 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2019 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2020 ジョホール・ダルル・タクジムFC
  • 2021 ジョホール・ダルル・タクジムFC

歴代得点王 編集

シーズン 選手 所属 得点
1989   ザイナル・アビディン・ハッサン セランゴールFA 12
1990   アリスター・エドワーズ シンガポールFA 13
1991   アッバス・サード ジョホールFA 11
1992   ザイナル・アビディン・ハッサン パハンFA 12
1993   モハマド・ハシム・ムスタファ ケランタンFA 13
1994 25
1995   スコット・オルレンショー サバFA 22
1996 18
1997   レーパーシ・ラースロー ペラFA 19
1998   ヴヤチェスラフ・メルニコフ パハンFA 17
1999   アズマン・アドナン ペナンFA 13
2000   アジズル・カマルディン パハンFA 12
2001   ノリザム・アリ・ハッサン ペラFA 13
2002   ムハマド・カリド・ジャムルス 17
2003   フィリモン・チェピタ プルリスFA 23
2004   インドラ・プトラ・マハユディン パハンFA 15
2005   ジュリオ・セーザル・ロドリゲス サバFA 18
  ザカリア・シムコンダ プルリスFA
2005-06    マンジョウ・ケイタ ペラFA 17
2006-07 21
  モハマド・シャーラーゼン・サイード ブルネイDPMM FC
2007-08   マーロン・アレックス・ジェームズ ケダFA 23
2009   モハマド・ニザルディン・ユソフ プルリスFA 18
2010   アシャーリ・サムスディン トレンガヌFA 18
2011   アブドゥル・ハジ・ヤハヤ 20
2012   ジャン=エマニュエル・エッファ・オウォナ ヌグリ・スンビランFA 15
  フランシス・ドー トレンガヌFA
2013   マーロン・アレックス・ジェームズ ATM FA 16
2014   パウロ・ランゲル セランゴールFA
2015   ドラマネ・トラオレ PDRM FA 19
2016   ホルヘ・ペレイラ・ディアス ジョホール・ダルル・タクジムFC 18
2017   モハマド・ガダル ジョホール・ダルル・タクジムFC/ケランタンFA 23
2018   ルフィーノ・セゴビア セランゴールFC 19
2019   クパー・シャーマン PKNS FC 14
2020   イフェダヨ・オルセグン セランゴールFC 12
2021   イフェダヨ・オルセグン セランゴールFC 26

主な日本人選手 編集

国外提携リーグ 編集

2015年2月日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)とパートナーシップ提携を結んだ[6]

脚注 編集

  1. ^ サッカーシンガポール代表とは必ずしも同一ではなく、シンガポール協会運営のクラブチームという位置づけだった。
  2. ^ 逆に、マレーシアからはハリマウ・ムダ(ヤング・タイガース)がSリーグに派遣されている
  3. ^ シンガポールサッカーの探求「シンガポールライオンズXIIとマレーシアリーグ」(2012年3月13日。2012年6月12日閲覧)
  4. ^ Farah Azharie (2019年3月18日). “Turning 'FAs into FCs'”. ニュー・ストレーツ・タイムズ. 2021年7月12日閲覧。
  5. ^ Zulhilmi Zainal  (2020年10月6日). “All Malaysian league clubs complete initial privatisation process, seven receive conditional licence”. Goal.com . 2021年7月12日閲覧。
  6. ^ Jリーグ、マレーシアリーグと協定締結(2015年2月6日 日刊スポーツ 2015年2月13日閲覧)

関連項目 編集

外部リンク 編集