ミス・ブランニュー・デイ

1984年のサザンオールスターズの20枚目シングル
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ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」は、サザンオールスターズの楽曲。自身の20作目のシングルとして、タイシタレーベルから7インチレコードでちょうどデビュー6周年となる1984年6月25日に発売された。

ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
サザンオールスターズシングル
初出アルバム『人気者で行こう
B面 なんば君の事務所
リリース
規格 7インチレコード
8cmCD
12cmCD
デジタル・ダウンロード
ストリーミング
録音 1984年3月 - 5月
VICTOR STUDIO
ジャンル テクノポップ (#1)[1]
ロック
時間
レーベル タイシタレーベル
作詞・作曲 桑田佳祐(#1)
大森隆志(#2)
プロデュース サザンオールスターズ
ゴールドディスク
チャート最高順位
サザンオールスターズ シングル 年表
東京シャッフル
1983年
ミス・ブランニュー・デイ
(MISS BRAND-NEW DAY)

(1984年)
Tarako
(1984年)
人気者で行こう 収録曲
よどみ萎え、枯れて舞え
(2)
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
(3)
開きっ放しのマシュルーム
(4)
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1988年6月25日と1998年2月11日に8cmCDとして、2005年6月25日には12cmCDで再発売されている。また、2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[4][5]

背景・制作 編集

アルバム『人気者で行こう』の先行シングルとして発売された作品[1]。当初は同じアルバムに収録されている「海」が先行シングルの候補であったが、急遽本作が先行シングルとなった[6]

当時サザンのディレクターを務めていた高垣健の紹介で本作から藤井丈司がレコーディングに参加している[7]

タイトルは後に発売される「シュラバ★ラ★バンバ」や「エロティカ・セブン」と同じく、英題の『MISS BRAND-NEW DAY』も付いたものが正式な表記で、公式サイトのシングルのディスコグラフィーでは「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」となっているが、英題だけの『MISS BRAND-NEW DAY』の表記も存在しており、現在エクシングカラオケ機器『JOYSOUND』では「Miss Brand-New Day」として登録されている[8]

チャート成績 編集

本作の売上枚数は累計28.7万枚(オリコン調べ)である[3]

収録曲 編集

  • 収録時間:7:54[9]
  1. ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) (4:58)
    (作詞・作曲:桑田佳祐 / 編曲:サザンオールスターズ / 弦編曲:新田一郎
    映画『彼女が水着にきがえたら』挿入歌[注釈 1]
    1980年代に流行したテクノポップ色の強い楽曲になっている[1]。タイトルや歌詞の内容は流行に流される世間への批評である[6]。一方で、こうした風潮への批評を意図したものではなく「そんな流行に敏感でありふれているように見える女性が素敵に見えて、好き過ぎて仕方がない」と桑田は雑誌のインタビューで語っている[10]
    イントロは原由子シンセサイザーを演奏しており、ベースは藤井丈司の打ち込みで収録されている[7]。サビのメロディが桑田が敬愛するアントニオ猪木の入場曲の「炎のファイター」と類似していることを発売当時『桑田佳祐のオールナイトニッポン』にてリスナーより指摘され、これを知った桑田は意図していなかったものとして慌てていた[11]
    ミュージック・ビデオは、子供がクレヨンで描いたような男の子と女の子が下半身丸出しで巨大な性器を露出したままで遊んでおり、虫に亀頭を噛み千切られてしまい、チューリップを被せるなどといった内容である。ミュージック・ビデオ集『ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)』内において小林克也が代弁したメンバーのコメントによると、桑田は「スタッフとの打ち合わせの時間が十分取れなかった。そのため、曲の内容と映像が噛み合わなかった」、原は「何であんなことになったのかまったく覚えていません」とのこと。MVはこのように過激な内容だったために長年お蔵入りされていたが、『ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)』に収録され、初めて日の目を見ることとなった。ただし、オリジナルマスターテープが行方不明であったため、DVDに収録された映像は同年に行われたビデオコンサートの映像を収録しており、冒頭にテロップやナレーションなども含まれている[12]
    後にライブバージョンが、1985年のシングル「メロディ (Melody)」のカップリング曲として収録されている。
    若手時代のウッチャンナンチャンは、デビューした年(1984年)の夏祭りの営業で30分間のステージのうちの最後の5分間をものまねもせず普通に本楽曲を歌って乗り切った逸話が存在する[13]。また、ウンナンと出川哲朗は、発売当時開催されたサザンのコンサートを観覧しており、後年に内村光良がその時の記憶を「鮮明に覚えている」と振り返る発言をした[13]
  2. なんば君の事務所 (2:56)
    (作曲:大森隆志 / 編曲:サザンオールスターズ & 藤井丈司)

参加ミュージシャン 編集

収録アルバム 編集

曲名 作品名 備考
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) 人気者で行こう
メロディ (Melody) ライブバージョンを収録。
すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS 数量限定商品のため、現在は廃盤。
HAPPY! 数量限定商品のため、現在は廃盤。
海のYeah!!
なんば君の事務所 人気者で行こう

ミュージック・ビデオ収録作品 編集

曲名 作品名
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)
なんば君の事務所 未収録

ライブ映像作品 編集

曲名 作品名 備考
ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) 歌う日本シリーズ 1992〜1993 LIVE at YOKOHAMA ARENA 29th Dec.1992
すべての歌に懺悔しな!! -桑田佳祐 LIVE TOUR '94- 桑田佳祐ソロ名義の作品。
ホタル・カリフォルニア
平和の琉歌 〜Stadium Tour 1996 "ザ・ガールズ万座ビーチ" in 沖縄〜 DVD版のエクストラメニュー「Stadium Tour 1996 "ザ・ガールズ万座ビーチ"」に一部のみ収録。
1998 スーパーライブ in 渚園
FILM KILLER STREET (Director's Cut) & LIVE at TOKYO DOME
真夏の大感謝祭 LIVE
SUPER SUMMER LIVE 2013 「灼熱のマンピー!! G★スポット解禁!!」 胸熱完全版
おいしい葡萄の旅ライブ –at DOME & 日本武道館-
LIVE TOUR 2019 “キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!!
茅ヶ崎ライブ2023
なんば君の事務所 未収録

カバー 編集

ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 1989年に使用された。

出典 編集

  1. ^ a b c 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p146
  2. ^ 米津玄師さん「パプリカ」King Gnu「傘」ゴールド キョンキョン「木枯しに抱かれて」プラチナ レコ協2月度配信認定 徳島新聞 2020年3月19日配信, 2020年3月19日閲覧
  3. ^ a b c スージー鈴木 2017, p. 129.
  4. ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
  5. ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
  6. ^ a b 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p117
  7. ^ a b 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p26・p42〜43
  8. ^ Miss Brand-New Day/サザンオールスターズ ジョイサウンド 2020年7月9日閲覧
  9. ^ 楽天ブックス:ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY) 楽天ブックス 2020年7月7日閲覧
  10. ^ こんな女性に共感できる?桑田佳祐の『ミス・ブランニュー・デイ』UtaTen 2022年9月18日閲覧
  11. ^ サザンオールスターズ @ 新横浜 日産スタジアム | 邦楽ライヴレポート - RO69、2008年8月24日、2012年12月23日閲覧。
  12. ^ ベストヒットUSAS (Ultra Southern All Stars)』収録。
  13. ^ a b 内村光良「地方営業でサザンの曲を歌って30分もたせたことも」SmartFLASH 2018年8月5日配信 2023年11月16日閲覧

参考文献 編集

  • スージー鈴木『1984年の歌謡曲』イースト・プレス〈イースト新書〉、2017年2月。ISBN 978-4-7816-5080-7 

関連項目 編集

外部リンク 編集