ミソハギ科(ミソハギか、Lythraceae)は、双子葉植物に属する。32600ほどがあり世界の熱帯から亜寒帯にかけて広く分布する。日本には7属、十数種が自生する。

ミソハギ科
サルスベリLagerstroemia indica
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : アオイ類 malvids
: フトモモ目 Myrtales
: ミソハギ科 Lythraceae
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特徴 編集

木本草本がある。木本はおもに熱帯に分布し、草本は湿地に生育するものが多く、水草もある(ヒシも本科の系統に含まれ水中生活に特に適応している)。は対生または輪生。は両性、子房上位で、萼片および花弁は4、6または8個のものが多い。萼は合生して筒状になる。花弁は薄く、蕾の時には不規則に折り畳まれている。雄蕊はそれより多く8ないし16本、またはさらに多数ある。果実は蒴果または閉果。

利用 編集

観賞用に栽培するサルスベリミソハギなどがある。そのほかに利用されるものとしてはオオバナサルスベリ(バナバ:バナバ茶として飲用する)やシコウカ(ヘンナ:毛染め剤にする)がある。

従来は別科とされていた(APG体系ではミソハギ科に入れる)ものでは、果樹として重要なザクロがある。またヒシ属の種子が食用とされる。

分類 編集

ミソハギ科

ミズガンピ属 Pemphis

ザクロ属 Punica

Lafoensia

Galpinia

Capuronia

Physocalymma

Lourtella

Pleurophora

Woodfordia

Koehneria

タバコソウ属 Cuphea

Pehria

Adenaria

キバナノミソハギ属 Heimia

キカシグサ属 Rotala

Didiplis

Decodon

ミソハギ属 Lythrum + Peplis

Duabanga

サルスベリ属 Lagerstroemia

ハマザクロ属 Sonneratia

ヒシ属 Trapa

Nesaea

ヒメミソハギ属 Ammannia

シコウカ属 Lawsonia

Haitia,Ginoria

Tetrataxis

Crenea

系統[1][2]

以下の属がある。

古い分類体系ではザクロ属はザクロ科、ヒシ属はヒシ科(両科とも子房下位)とされていた。また、ハマザクロ属Duabanga 属はハマザクロ科とされていた。

脚注 編集

  1. ^ Julie A. Morris (2007), A MOLECULAR PHYLOGENY OF THE LYTHRACEAE AND INFERENCE OF THE EVOLUTION OF HETEROSTYLY 
  2. ^ SHIRLEY A. GRAHAM (2002). “Phylogenetic Relationships and Biogeography of the Endemic Caribbean Genera Crenea, Ginoria, and Haitia (Lythraceae)”. Caribbean Journal of Science 38 (3-4): 195-204.