ミニディスク・マイクロディスク

ミニディスク (Mini Disc, Mini Disk, Mini-Disk) とマイクロディスク (Micro Disc, Micro Disk, Micro-Disk) は、コンパクトディスク (CD) と同時期の1980年ごろ、西ドイツ音響機器メーカーのテレフンケンレコードレーベルテルデックドイツ語版英語版が開発していた、デジタルオーディオディスク (DAD) である。

ミニディスク / マイクロディスク
MD
メディアの種類 カートリッジ入り圧電ディスク
記録容量 60 / 10分
フォーマット 48 kHz 14 bit ステレオ
コーデック リニアPCM
回転速度 250 rpm
読み取り方法 圧電式
策定 テレフンケンテルデックドイツ語版英語版
主な用途 音声
ディスクの直径 135 mm / 75 mm
大きさ ⌀135×1.6 mm / ⌀75×1.6 mm
144×150×8 mm / 84×120×8 mm
(上段: 本体、下段: カートリッジ)
関連規格 TeD英語版
テンプレートを表示

ミニディスク・マイクロディスク共にMDと略す。

1992年日本ソニーが開発したミニディスク (MiniDisc) と関連性はなく、DADであるという以外には共通点も少ない。

歴史 編集

DAD規格の標準化団体「DAD懇談会」が、1980年6月を目処にシステムの提案を求めた際に、提案された3方式の1つである(他の2つはCDとAHD)。

デモ用の試作品のみで、商品化はされなかったようである。

特徴 編集

直径135mm・収録時間60のミニディスクと、直径75mm・収録時間10分のマイクロディスクがあり、アルバム用とシングル用が想定されていた。サイズと収録時間以外の記録方式などは同じで、プレイヤーも共通である。

信号検出方式はTED社(テレフンケン、テルデック、デッカ合弁)の(アナログ)ビデオディスクTeD英語版(またはTelevision Disc)と同じ圧電式で、圧電素子を使って溝の凹凸を読み取る。これは、機械式という点では従来のアナログレコードと同じだが、記録密度は非常に高く、平均面密度で60分CDの57%になる。当時としては、アナログレコードと大きく異なる方式を採用したCDやAHDよりも確実で低コストだった。

固定線速度のCDと異なり、アナログレコードやAHDと同じ固定角速度である。

音声信号は、CDの44.1kHz・16bit・1.4112Mbpsに対し、48kHz・14bit・1.344Mbpsである。

参考文献 編集