ムッシュフランス語: Monsieur/mə.sjø/; 複数形:Messieurs /me.sjø/)は、中世フランス語において閣下を意味する語で、現在は(爵位など高い位を持たない)全ての男性への敬称として使われる。ムッシューと表記されることもある。英語におけるミスター(mister)や場合によってはサー(sir)と同じ意味になる。省略形はM.となり複数形messieursはMM.となる。この複数形は英語においてもMisterの複数形として使われる(例:Messrs. Jones, Smith and Davis)。またMonsieurは英語における"mister"とは違い[1]ファーストネームの前に付けることもできる(例:Monsieur Jean)。名前を知らない相手には単独で使えるが、また地位の高い人に対して呼びかける際は名前を知っていても姓または名を呼ばず単に"Monsieur"と呼ぶのが一般的。

元は封建制下のフランスで「我が主」を意味するmon seigneurが転訛したものであり、発音は/mə.sjø/と綴りに対して不規則になっている。女性に対してはma dameマダム)を用いた。

君主制下のフランスでのムッシュは、当時の国王の最年長の生きている兄弟に対する略式の敬称であった。以下がこの意味でムッシュと呼ばれた人物である:

その他のムッシュ 編集

関連項目 編集

脚注 編集

  1. ^ 英語でも方言によっては名前の方に"mister"を付けることが許容される。