メアリー・サイモン
メアリー・サイモン(マリー・シモン)(英語: Mary Jeannie May Simon、1947年8月21日 - )は、カナダの外交官。2021年7月より第30代カナダ総督を務めている。
メアリー・サイモン (マリー・シモン) Mary Simon | |
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2022年 | |
生年月日 | 1947年8月21日(77歳) |
出生地 | カナダ ケベック州カンジクスアルジュアク |
前職 | 外交官 |
称号 | カナダ勲章 |
配偶者 | ホイット・フレーザー |
サイン | |
内閣 | ジャスティン・トルドー内閣 |
在任期間 | 2021年7月26日 - 現職 |
女王 国王 |
エリザベス2世 チャールズ3世 |
経歴
編集サイモンは1947年8月、ケベック州ヌナビク・カンジクスアルジュアク(Kangiqsualujjuaq、ᑲᖏᕐᓱᐊᓗᑦᔪᐊᖅ)に生まれる[2][3][4]。マギル大学にてイヌクティトゥット語を教えたこともある。
1969年から1973年にCBCノーザン・サービス(北部カナダ向け放送)でプロデューサー及びアナウンサーとして勤務した後、公務員となりマキヴィク(Makivik Corporation、ᒪᑭᕝᕕᒃ ᑯᐊᐳᕇᓴᑦ)にて北部ケベック・イヌヴィック協会(英語:Northern Quebec Inuit Association、イヌクティトゥット語:Kupaik Tarrangani Inuit Katujjiqatigiingit, ᑯᐸᐃᒃ ᑕᕐᕋᖓᓂ ᐃᓄᐃᑦ ᑲᑐᔾᔨᖃᑎᒌᖏᑦ)の役員となる。協会ではシャーロットタウン協議の際に重要な役割を果たした。
その後、サイモンは1994年から2004年までカナダ初の極地問題大使を務めると同時に、北極評議会設立においてはリーダーとして交渉に当たった[5]。1999年から2002年には駐デンマーク大使を兼務した。
2021年7月6日にジャスティン・トルドー首相はエリザベス2世女王がサイモンを次期カナダ総督に任命することを承認したと発表した[6]。
人物
編集サイモンは8人兄弟の第2子。父はイギリス系でマニトバ出身でハドソン湾会社のマネージャー[7][8]、母はイヌイットであり、当時はイギリス系白人がイヌイットと結婚することが禁じられている時代だった[9]。サイモンは伝統的なイヌイット文化の中で育てられたが、子供のころには家族と聖公会の教会に通ったこともある[10]。
40歳の時に燃え尽き症候群などからうつ病を発症した[9]が徐々に回復した。
1967年に最初の夫ロバート・オーティスと結婚[11]、その後ジョージ・サイモンと結婚した後[10]、1994年に現在の夫でジャーナリストのホイット・フレーザーと結婚[12][13]。2男1女をもうける。英語とイヌクティット語を話すが、カナダ総督就任後はフランス語も学ぶと発表した[14]。
主著
編集サイモンは、環境、教育、言語、イヌイット文化などについて、論文その他の出版物を発表している。
- Inuit: One Future – One Arctic (1996).
脚注
編集- ^ “カナダ新総督に初の先住民 「歴史的一歩」と首相”. 時事通信. August 16, 2021閲覧。
- ^ “Biography”. Governor General of Canada. July 26, 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。August 16, 2021閲覧。
- ^ “'Honoured, humbled and ready': Mary Simon's first speech as incoming Governor General”. CTV News (July 6, 2021). August 16, 2021閲覧。
- ^ “Mary Simon – Ordre national du Québec” (フランス語). Government of Quebec. (2019年) July 6, 2021閲覧。
- ^ “Biography – Mary J. Simon”. Crown-Indigenous Relations and Northern Affairs Canada (July 21, 2016). July 6, 2021閲覧。
- ^ “Prime Minister announces The Queen's approval of Canada's next Governor General”. Prime Minister of Canada's website (July 5, 2021). July 8, 2021閲覧。
- ^ Fennell, Tom (February 6, 1995). “The Arctic advocate”. Maclean's. オリジナルのJuly 25, 2021時点におけるアーカイブ。 .
- ^ Hay, John (May 12, 1989). “Her mission: protecting Arctic's original people”. Ottawa Citizen: p. A9. ProQuest 2336756323
- ^ a b Curry, Bill (August 31, 2007). “Inuit leader tackles mental-health "crisis"”. The Globe and Mail (Kuujjuaq, Quebec). オリジナルのJuly 6, 2021時点におけるアーカイブ。
- ^ a b Diebel, Linda (November 24, 1984). “Mary Simon's Come a Long Way from Kangiqsualujjuaq”. The Gazette: p. B4. ProQuest 2199943598
- ^ “Bulletin statistique de mariage” [Marriage Statistics Report] (French). Ministry of Health and Social Services. July 23, 2021閲覧。
- ^ MacInnis, Adam (July 8, 2021). “How Pictou County's Whit Fraser Met and Married Governor General Designate Mary Simon”. SaltWire Network. オリジナルのJuly 13, 2021時点におけるアーカイブ。
- ^ “'My darling wife': Reflections on the life and work of Mary Simon, the next governor general, by her husband” (英語). thestar.com (July 6, 2021). July 7, 2021閲覧。
- ^ Tunney, Catharine; Tasker, John Paul (July 6, 2021). “Inuk leader Mary Simon named Canada's 1st Indigenous governor general”. CBC News July 9, 2021閲覧。
外部リンク
編集公職 | ||
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先代 ジュリー・ペイエット |
カナダ総督 第30代:2021年7月26日 – |
次代 (現職) |