メアリー・E・ピーターズ
メアリー・E・ピーターズ（Mary E. Peters、1948年12月4日 - ）は、アメリカ合衆国の政治家である。2006年から2009年まで、ジョージ・W・ブッシュ政権において第15代運輸長官を務めた。女性の運輸長官は、エリザベス・ドール[注釈 1]に次いで2人目だった[1]。
| メアリー・E・ピーターズ | |
|---|---|
| Mary E. Peters | |
 | |
 アメリカ合衆国第15代運輸長官 | |
| 任期 2006年10月17日 – 2009年1月20日 | |
| 大統領 | ジョージ・W・ブッシュ |
| 前任者 | ノーマン・ミネタ |
| 後任者 | レイモンド・ラフッド |
| 連邦高速道路局長 | |
| 任期 2001年10月2日 – 2005年7月29日 | |
| 大統領 | ジョージ・W・ブッシュ |
| 前任者 | ケネス・R・ワイクル |
| 後任者 | J・リチャード・カプカ |
| 個人情報 | |
| 生誕 | 1948年12月4日（75歳） アメリカ合衆国 アリゾナ州ピオリア |
| 政党 | 共和党 |
| 教育 | フェニックス大学 (BA) |
若年期と教育 編集
ピーターズは1948年12月4日にアリゾナ州ピオリアで生まれ、アリゾナ州フェニックスで育った。ピーターズが6歳のときに両親が離婚し、メアリーと3人の兄妹は父親により育てられた[2]。
ピーターズはフェニックス大学で経営学と管理学の学士号を取得し[3]、ハーバード大学ジョン・F・ケネディ行政大学院の3週間のセミナーに参加した[4]。
キャリア 編集
1985年にアリゾナ州運輸局に入局し、1998年にジェーン・ディー・ハル州知事により局長に任命された[5]。
2001年、ジョージ・W・ブッシュ大統領により連邦高速道路局長に任命され、2005年まで務めた[5]。
2005年、翌年のアリゾナ州知事選にピーターズが出馬するという噂が流れた。当時ピーターズはバージニア州に住んでおり、バージニア州で選挙人登録もしていた。それにもかかわらず、ピーターズは、自分には立候補の資格があり、有力な候補者になると信じていると述べており、立候補の資格に関する質問はしないように求めた[6][7]。2010年の知事選のときも同様の噂が流れたが、出馬はせず、元州司法長官グラント・ウッズとともに現職のジャン・ブリュワーの選挙戦[注釈 2]の共同議長を務めた。
運輸長官 編集
2006年9月5日、ジョージ・W・ブッシュ大統領はノーマン・ミネタの後任の運輸長官にピーターズを指名した[8]。9月29日に連邦上院で承認され[9][10]、10月17日に就任した。2006年、ブッシュ大統領はピーターズを全米陸上運輸政策・歳入調査委員会の共同副委員長に任命した[11]。2009年1月20日、バラク・オバマの大統領就任に伴い運輸長官を辞任した。同年1月22日、後任のレイモンド・ラフッドが運輸長官に就任した。
政策 編集
ピーターズは、国道や州間高速道路を民間企業にリースし、その貸借料を新しい高速道路を建設するための資金に充てることを提唱した。ピーターズはインタビューで、大幅な変更を加えなければ国道システムは10年以内に資金不足に陥るが、増税するよりも、民間企業に有料道路を貸与して貸借料で不足分を補うべきだと述べた[12]。
また、ピーターズは国境開放を推進したが、この政策は労働組合から反発された[13]。
2008年9月5日、ピーターズは記者会見を開き、連邦燃料税の徴収額が減少しているため、各州に支給される連邦道路信託基金の額が削減されると報告した。
ピーターズの任期中に、犬、猫、ミニチュアホース、豚、猿を民間航空会社の機内に持ち込むことができるという規則が成立した[14]。
私生活 編集
17歳の時に海兵隊員のテリー・ピーターズ(Terry Peters)と結婚し、3人の子供をもうけた[2]。2013年、テリーは7歳の少女に性的虐待を加えたとして有罪判決を受け、14年の禁固刑を言い渡された[15][16]。
脚注 編集
注釈 編集
出典 編集
- ^ "Biographical Sketches of the Secretaries of Transportation" Archived 2014-07-09 at the Wayback Machine., U.S. Department of Transportation, Office of the Historian. Retrieved Feb 24, 2010.
- ^ a b ABC News (2008年7月2日). “Events, drive keep DOT chief in the spotlight” (英語). ABC News. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Mary Peters' Linkedin profile”. Linkedin. 2023年3月3日閲覧。
- ^ “Mary E Peters”. Iowa State University Archives og Women's Political Communication. 2023年3月3日閲覧。
- ^ a b “"Mary E. Peters: Secretary of Transportation"”. 2008年12月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年3月12日閲覧。, United States Department of Transportation website. (archived 2008)
- ^ Peters shows interest in governor's race, criticizes Napolitano
- ^ “Deseret Morning News | Bush picks former highway administrator as next Transportation secretary”. Deseret News. 2007年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年3月12日閲覧。
- ^ “President Nominates Mary Peters as Transportation Secretary”. georgewbush-whitehouse.archives.gov. 2023年3月3日閲覧。
- ^ Official biography Archived 2008-12-20 at the Wayback Machine. from the Department of Transportation
- ^ Confirmation of the U.S. Senate on September 29, 2006[リンク切れ]
- ^ “For the President, an Arrival . . .”. The Washington Post
- ^ Lieberman, Brett (2008年6月25日). “Transportation secretary backs toll, lease options”. pennlive. 2023年3月3日閲覧。
- ^ Aaron, Brad (2008年3月4日). “Union Campaign Calls for Mary Peters’ Ouster” (英語). Streetsblog New York City. 2022年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年1月8日閲覧。
- ^ http://www.gpo.gov/.../08-1228.pdf [リンク切れ]
- ^ Porter, Tom (2013年9月21日). “Terry Peters, Husband of Ex-US Transport Secretary Mary Peters, Jailed for Sexually Abusing Girl” (英語). International Business Times UK 2018年5月12日閲覧。
- ^ The Associated Press (2013年9月21日). “Husband of former U.S. transportation secretary sentenced to 14 years for sexually abusing 7-year-old girl” (英語). nydailynews.com NY Daily News 2018年5月11日閲覧。
関連項目 編集
外部リンク 編集
- Biography at the National Surface Transportation Policy and Revenue Study Commission
- メアリー・E・ピーターズ - C-SPAN （英語）
| 公職 | ||
|---|---|---|
| 先代 マリア・シノ 代理 |
アメリカ合衆国 運輸長官 2006-2009 |
次代 レイモンド・ラフッド |
| アメリカ合衆国の儀礼席次 | ||
| 先代 ヘンリー・ポールソン 元閣僚として |
アメリカ合衆国の席次 元閣僚 |
次代 ロバート・ゲーツ 元閣僚として |