メルサ

名鉄グループが展開するファッションビル

メルサ(MELSA)は、名鉄グループが展開するファッションビルである。

株式会社メルサ
MELSA Co.,LTD.
本社が入居していたコスモ栄ビル(2015年10月)
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
460-8674
愛知県名古屋市中区三丁目7番13号
北緯35度10分2.1秒 東経136度54分24.1秒 / 北緯35.167250度 東経136.906694度 / 35.167250; 136.906694座標: 北緯35度10分2.1秒 東経136度54分24.1秒 / 北緯35.167250度 東経136.906694度 / 35.167250; 136.906694
設立 1965年(昭和40年)6月11日
(株式会社メイテツターミナル)
廃止 2023年(令和5年)4月1日(合併)
業種 小売業
法人番号 5180001031848 ウィキデータを編集
資本金 1億円
主要株主 名古屋鉄道
外部リンク http://www.melsa.co.jp/
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管理運営は名鉄プロパティマネジメントが行っている[1]

本項では、2023年3月までの運営企業である株式会社メルサ: MELSA CO.,LTD.)についても記述する。

概要

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第1号店があった名鉄バスターミナルビル。現在は名鉄百貨店本店メンズ館

1967年、床面積で当時東洋最大の規模を誇った「名鉄バスターミナルビル」が完成した際、地下1階から地上6階に開業した。

開業にあたり、名古屋鉄道名鉄百貨店の共同出資で株式会社メイテツターミナル1968年(昭和43年)に株式会社メルサと改称)を設立。「ターミナルビルにふさわしい店づくり」の発想のもと、日本で初めてのビル内での専門店街づくりが考え出された。この方式は「メルサ方式」として流通業界に広く知られるようになり、パルコナビオ阪急など、同様の施設が日本全国に広まる先駆けとなった。

法人としてのメルサは、名鉄グループの中の名鉄都市開発グループに位置づけられていた[2]

特徴

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当時の名鉄グループが持つ人脈、資金力を活かし、東西から選りすぐったテナントを誘致。銀座大阪心斎橋などの高級店に日参し出店要請をしたという。その結果、最終的に250余の店舗と契約を完了した。また、後にオープンした銀座店では、フランス百貨店ギャラリー・ラファイエット」と提携。ファッションの本場であるフランスの名品を仕入れた。

このように百貨店とは異なった形で高級専門店を一箇所に集めたのが最大の特徴である。

沿革

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  • 1965年昭和40年)06月11日:運営会社の株式会社メイテツターミナルが設立。
  • 1967年(昭和42年)06月:名古屋市中村区の名鉄バスターミナルビル内に「メルサ(後のメルサ駅前店)」がオープン。
  • 1968年(昭和43年):運営会社が株式会社メルサと改称。
  • 1971年(昭和46年)10月:東京都中央区に「東京メルサ(後のメルサ銀座2丁目店)」をオープン。
    • 当初は仕入形態の違いから「株式会社東京メルサ」という別会社が運営していた。
  • 1973年(昭和48年)09月:名古屋市中区に「名鉄栄メルサ・明治生命ビル店(現在のメルサプラッツ)」をオープン。
    • 新築された明治生命ビルの地下1階・地下2階を使用。
    • 新たに設立された、「株式会社名鉄栄メルサ」が運営。
  • 1973年(昭和48年)12月:名古屋市中区に「名鉄栄メルサ・栄ビル店(現在のメルサ栄本店)」をオープン。
    • 栄開発ビルの1階から4階を使用。
    • 「株式会社名鉄栄メルサ」が運営。
  • 1977年(昭和52年)12月:東京都中央区に「名鉄ニューメルサ」をオープン[3]
    • 中村積善会が建設した銀座貿易ビルの全館を借り上げて運営。
    • メルサでは初めて売上最低保証制度を導入し、新たに設立された「株式会社名鉄銀座メルサ」が運営した。
  • 1983年(昭和58年)03月:愛知県岡崎市に「岡崎メルサ」をオープン。
    • 西三河総合ビル内の「メイテツサンリバー」を営業譲渡の上、改称したもの。
  • 1983年(昭和58年)05月:東京都目黒区自由が丘に「メルサ自由が丘店」をオープン。
  • 1984年(昭和59年)05月:「株式会社メルサ」と「株式会社名鉄栄メルサ」が合併。「株式会社メルサ」になる。
  • 1985年(昭和60年)02月:「株式会社東京メルサ」と「株式会社名鉄銀座メルサ」が合併。「株式会社名鉄銀座メルサ」になる。
  • 1990年平成 2年)03月:「株式会社メルサ」と「株式会社名鉄銀座メルサ」が合併「株式会社メルサ」になる。
  • 1990年(平成 2年)11月:岐阜県岐阜市に「岐阜メルサ」、名古屋市中村区に「メルサグルメ館」オープン。
    • 岐阜メルサはファッション館とグルメ館の2棟構成で、ファッション館は名古屋鉄道、グルメ館は名鉄協商が所有。運営は新たに設立された「株式会社岐阜メルサ」が行なった。
  • 1993年(平成 5年)03月:愛知県尾張旭市に「メルセーズ」をオープン。
  • 2001年(平成13年):「岡崎メルサ」閉店。
    • 建物上部で営業していた名鉄岡崎ホテルも2004年(平成16年)に閉館。
  • 2002年(平成14年)07月:「株式会社岐阜メルサ」を吸収分割、名鉄協商の一事業部としての運営となる。
  • 2005年(平成17年)09月:名鉄百貨店に駅前店の店舗を譲渡(名鉄百貨店メルサ館を経て現在の名鉄百貨店メンズ館)。
  • 2007年(平成19年)03月:「メルサグルメ館」閉店。現在跡地には積水ハウスグループにより再開発が行われ、広小路ガーデンアベニューが建っている。
  • 2009年(平成21年)09月:「岐阜メルサ」ファッション館、グルメ館が閉館(ファッション館跡地にはドン・キホーテが進出していたがドン・キホーテも2020年10月に撤退。グルメ館はシグザ神田に改名。)
  • 2015年(平成27年)
    • 04月:「株式会社名鉄レジャック」を吸収合併[4]
    • 09月18日:「ニューメルサ」が「イグジットメルサ(EXITMELSA)」としてリニューアルオープン[3]
  • 2021年令和3年)8月31日:「メルサ銀座2丁目」閉店[5]
  • 2023年(令和5年)4月1日:「株式会社メルサ」が名鉄都市開発に合併し解散[6]

名前の由来

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メルサは造語であり、「Meitetsu Elegance Ladies Shopping Avenue」(メイテツ エレガンス レディース ショッピング アベニュー)の頭文字をつなげたものである。

店舗

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  • メルサ栄本店(名古屋市中区三丁目) - スカイルのキーテナント。
  • メルサプラッツ(名古屋市中区新栄町一丁目 明治安田生命名古屋ビル地下)
  • メルサグルメプラザ(名古屋市東区東桜一丁目 NHK名古屋放送センタービル地下)
  • メルセーズ(愛知県尾張旭市東本地ヶ原一丁目)
    • ビルや地下は存在せず、地上区画に各店舗が建っている。
  • イグジットメルサ(EXITMELSA・銀座5丁目店:東京都中央区銀座五丁目)
  • メルサ自由が丘店(東京都目黒区自由が丘一丁目)
  • メルサGinza-2(銀座2丁目店:東京都中央区銀座二丁目)
    • 1971年開店。老朽化及び建物の賃貸借契約終了により2022年8月末で営業終了し、閉鎖された[7]
  • 名鉄レジャック(愛知県名古屋市中村区名駅南一丁目)
    • 飲食店やボウリング場などが入居する総合レジャービルで1972年11月にオープンした[8]。建物は地上8階、地下3階建ての延べ面積約1,5500m2で21店舗が入居[8]。かつては(株)名鉄レジャックが運営していたが、2015年4月に(株)メルサが吸収合併しており、以後メルサレジャック事業部が管理運営していた。また、名鉄などが当施設を含めた名古屋駅周辺の一体再開発を計画しており、建物の老朽化及び賃貸借契約終了の時期を踏まえ2023年3月末で営業終了し、閉館した[8][9]。なお、「レジャック」とは「世間のジャーをジャックする」の意の造語である[10]

脚注

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  1. ^ 管理施設案内」名鉄プロパティマネジメント。2024年10月25日閲覧
  2. ^ 名鉄都市開発グループ, 名鉄都市開発株式会社, https://www.m-cd.co.jp/company/group.html 2022年12月1日閲覧。 
  3. ^ a b EXITMELSA/年商80億円・来館者220万人目標、39店で銀座に開業」『流通ニュース』ロジスティクス・パートナー、2015年9月16日。2024年10月24日閲覧
  4. ^ 会社分割による子会社からの一部事業の承継 及び子会社間の吸収合併に関するお知らせ (PDF)」名古屋鉄道、2015年1月19日。2022年8月13日閲覧
  5. ^ メルサ銀座2丁目店が8月末で閉店、1971年から51年間にわたり営業」『FASHIONSNAP』2022年5月11日。2024年10月24日閲覧
  6. ^ 株式会社メルサの情報」『国税庁法人情報公表サイト』国税庁。2024年10月24日閲覧
  7. ^ 東京・銀座2丁目の「メルサ」51年の歴史に幕、名鉄系」『日本経済新聞』(日本経済新聞社)2022年5月9日。2024年10月24日閲覧。
  8. ^ a b c 名鉄レジャック、来年3月末閉館を正式発表」『中日新聞』(中日新聞社)2022年7月1日。2022年8月13日閲覧。
  9. ^ レジャック、来年3月閉館」『讀賣新聞オンライン』(読売新聞社)2022年7月1日。2022年7月1日閲覧。
  10. ^ 「レジャーをジャック」の名鉄レジャック、来年3月末で閉館に」『朝日新聞デジタル』(朝日新聞社)2022年7月4日。2022年7月7日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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