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モリーズ・ゲーム』(Molly's Game)は、2017年アメリカ合衆国で公開された伝記映画である。監督はアーロン・ソーキン、主演はジェシカ・チャステインが務めた。本作はモリー・ブルーム英語版2014年に出版した自叙伝『Molly's Game: From Hollywood's Elite to Wall Street's Billionaire Boys Club, My High-Stakes Adventure in the World of Underground Poker』を原作としている。なお、本作はソーキンの映画監督デビュー作でもある。

モリーズ・ゲーム
Molly's Game
監督 アーロン・ソーキン
脚本 アーロン・ソーキン
原作 モリー・ブルーム英語版Molly's Game: From Hollywood's Elite to Wall Street's Billionaire Boys Club, My High-Stakes Adventure in the World of Underground Poker
製作 マーク・ゴードン
エイミー・パスカル
マット・ジャクソン
製作総指揮 レオポルド・ゴウト
スチュアート・M・ベッサー
ワン・チョンジュン
ワン・チョンレイ
フェリス・ビー
ドナルド・タン
ロバート・シモンズ
アダム・フォーゲルソン
オーレン・アヴィヴ
出演者 ジェシカ・チャステイン
イドリス・エルバ
ケビン・コスナー
マイケル・セラ
音楽 ダニエル・ペンバートン
撮影 シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
編集 アラン・ボームガーテン英語版
エリオット・グレアム
ジョシュ・シェファー
製作会社 ザ・マーク・ゴードン・カンパニー
パスカル・ピクチャーズ
シウェン・ピクチャーズ
フワイ・ブラザーズ・ピクチャーズ英語版
STXフィルムズ英語版
配給 アメリカ合衆国の旗 STXフィルムズ
日本の旗 キノフィルムズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2017年12月25日(限定公開)
アメリカ合衆国の旗 2018年1月5日(拡大公開)
日本の旗 2018年5月
上映時間 140分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $30,000,000[1]
興行収入 世界の旗 $59,284,015[2]
アメリカ合衆国の旗 $28,780,744[2]
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後述のように、本作は批評家から高く評価されたが、中でもチャステインの演技とソーキンの脚本には惜しみない賛辞が贈られた。ソーキンは第90回アカデミー賞脚色賞にノミネートされた[3]

目次

ストーリー編集

子供のころから厳しいトレーニングを課せられてきたモリー・ブルームは、モーグルでオリンピック出場を嘱望されるまでになった。しかし、ソルトレイクシティ五輪の出場資格を得るために出場した大会で重傷を負ってしまい、それが原因でスキー選手の道を諦めざるを得なくなってしまった。法律家の道を歩もうとしたモリーだったが、どうにも決心を固めることができなかった。そこで、彼女はロサンゼルスに移住し、自分を見つめなおす日々を送ることにした。引っ越してすぐ、モリーはクラブで働き始め、そこで不動産業を営むディーンと知り合いになった。不動産業に関心を持ったモリーは彼の事務所で働き始めた。その直後、彼女はディーンの勧めで非合法のポーカーゲームの運営に携わるようになった。ポーカーの参加者は錚々たる面子であった上に、チップで途方もない金額を稼げることを知ったモリーはどんどん深みにはまっていった。

モリーはポーカーの初心者であったが、あっという間にコツをつかみ、客にチップをかけさせるテクニックを磨いていった。特に、儲かっている客をおだてる能力は当代随一と言っても過言ではなかった。しかし、彼女の成功をよく思わない人間がいた。ディーンである。ディーンは自分の地位が脅かされていると感じ、モリーを解雇した。ところが、ポーカーゲームに習熟したモリーにとって、クビになったことは逆に好機となった。モリーはその才覚を生かすべく、自分のポーカークラブを設立することにした。驚くべきことに、モリーにはディーラーとしての才覚だけではなく、経営者としての才覚も十二分に備わっていた。宣伝工作が功を奏し、ディーンのクラブの客が次々とモリーのクラブに流れてきた。ディーンに雇われていた頃以上に稼ぐようになったモリーは、さらにハイリスク・ハイリターンなゲームを組むようになった。その結果、ハーラン・シャープのような名だたるポーカー・プレイヤーまでが彼女のクラブに足を運ぶようになった。シャープは大負けしたが、勝ちに固執する彼はさらにゲームを続けようとした。困惑したモリーだったが、上客のプレイヤーXが彼の負け分を補填していることを知った。モリーに非難されたXは、再びディーンのクラブに通うようになった。それから間もなくして、モリーのクラブには閑古鳥が鳴くようになった。

モリーは活路を求めてニューヨークに拠点を移し、当地で再び成功を収めるが、彼女はFBIに目を付けられてしまった。

キャスト編集

※括弧内は日本語吹替[4]

なお、プレイヤーXはトビー・マグワイアレオナルド・ディカプリオベン・アフレックらポーカー好きのセレブを参照して生み出された架空のキャラクターである[5]

製作編集

構想編集

2014年11月12日、ザ・マーク・ゴードン・カンパニーがモリー・ブルームの自叙伝の映画化権を獲得し、アーロン・ソーキンに脚色を依頼したとの報道があった[6]。脚色にソーキンが起用されたのは、ブルームの意向を踏まえたものであった[7][8]2016年1月7日、本作がソーキンの映画監督デビュー作になると報じられた[9]。2月18日、ソニー・ピクチャーズが本作の製作から離脱した[10]。5月13日、STXエンターテインメントが本作の全米・全中配給権を900万ドルで購入したと発表した[11]

キャスティング編集

2016年2月18日、ソーキンがジェシカ・チャステインの起用を検討していると報じられた[12]。5月6日、イドリス・エルバとチャステインの出演が決まったと報じられた[13]。9月7日、マイケル・セラがプレイヤーX役で出演するとの報道があった[14]。10月17日、ケビン・コスナーの出演が決まったと報じられた[15]。21日、ブライアン・ダーシー・ジェームズがキャスト入りした[16]。11月9日、クリス・オダウド、ジェレミー・ストロング、グラハム・グリーン、ビル・キャンプが起用されたと報じられた[17]

撮影編集

本作の主要撮影は2016年11月9日にトロントで始まり、2017年2月9日に全工程が終わった[18]

公開編集

2017年9月8日、本作はスペシャル・プレゼンテーションに出品されていた第42回トロント国際映画祭でプレミアを迎えた[19]。11月16日には、AFI映画祭のクロージング作品として上映された[20]

当初、本作は2017年11月22日に全米公開される予定だったが、後に公開日が同年12月25日に変更された[21]

興行収入編集

2017年12月25日、本作は全米271館で限定公開され、公開初週末に234万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場13位となった[22]。2018年1月5日、本作の公開規模は全米1608館にまで拡大され、公開週末に685万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング7位となった[23]

評価編集

本作は批評家から高く評価されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには205件のレビューがあり、批評家支持率は81%、平均点は10点満点で7.2点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「ジェシカ・チャステインとイドリス・エルバの名演と観客の好奇心をそそるストーリーに支えられ、『モリーズ・ゲーム』はアーロン・ソーキンの見事な監督デビュー作となった。」となっている[24]。また、Metacriticには46件のレビューがあり、加重平均値は71/100となっている[25]。なお、本作のシネマスコア英語版はA-となっている[26]

バラエティ』のピーター・デブルージは「『モリーズ・ゲーム』は銀幕で最も素晴らしい女性の役を提示している。濃密かつダイナミックで、極めて面白い事件だ。その中心となった役柄はチャステインの最上級の才能を見事に生かしている。」と評している[27]。『ローリング・ストーン』のピーター・トラヴァースは本作に4つ星評価で星3つを与え、「『モリーズ・ゲーム』は痛烈な皮肉、エネルギー、ソーキンの持ち味である言葉の花火に満ちている。それら全てがキャラクターの肉付けに大いに貢献している。そして、女性を主人公とした監督デビュー作において、ソーキンはタイムリーなテーマを扱っている。それは、男社会で女性として生きることの困難さである」と評している[28]

出典編集

  1. ^ ‘Insidious: The Last Key’ To Scare Up Biz In Strong Holiday Holdover Period – Box Office Preview”. 2018年1月25日閲覧。
  2. ^ a b Molly's Game (2017)”. Box Office Mojo. 2018年9月15日閲覧。
  3. ^ 第90回アカデミー賞は「シェイプ・オブ・ウォーター」が最多13ノミネート!”. 2018年1月25日閲覧。
  4. ^ モリーズ・ゲーム ブルーレイ”. 2018年9月15日閲覧。
  5. ^ 'Molly's Game' Team Talks Making Timely Tale of Female Empowerment”. 2018年1月25日閲覧。
  6. ^ Mark Gordon & Aaron Sorkin Team On Molly Bloom High-Stakes Poker Memoir”. 2018年1月25日閲覧。
  7. ^ 'Poker princess' Molly Bloom on her stranger-than-fiction life”. 2018年1月25日閲覧。
  8. ^ The True Story Behind ‘Molly’s Game’ Is Wild”. 2018年1月25日閲覧。
  9. ^ Aaron Sorkin to Make Directorial Debut With Underground Poker Drama 'Molly's Game'”. 2018年1月25日閲覧。
  10. ^ Sony Pulls Out of Aaron Sorkin’s ‘Molly’s Game,’ Film to Be Shopped at Cannes”. 2018年1月25日閲覧。
  11. ^ STX Circles Aaron Sorkin’s ‘Molly’s Game’ Rights for $9 Million”. 2018年1月25日閲覧。
  12. ^ Jessica Chastain Offered Lead in Aaron Sorkin’s Directorial Debut ‘Molly’s Game’ (Exclusive)”. 2018年1月25日閲覧。
  13. ^ Idris Elba in Talks to Join Jessica Chastain in Aaron Sorkin’s ‘Molly’s Game’ (EXCLUSIVE)”. 2018年1月25日閲覧。
  14. ^ Michael Cera in talks to join Jessica Chastain in Aaron Sorkin's Molly's Game”. 2018年1月25日閲覧。
  15. ^ Kevin Costner Eyes Aaron Sorkin’s ‘Molly’s Game’ With Jessica Chastain, Idris Elba”. 2018年1月25日閲覧。
  16. ^ ‘Molly’s Game’ Adds Brian d’Arcy James; Andrew J. West Cast In ‘Antiquities’”. 2018年1月25日閲覧。
  17. ^ Chris O'Dowd joins Jessica Chastain and Idris Elba in Aaron Sorkin's 'Molly's Game'”. 2018年1月25日閲覧。
  18. ^ Molly's Game”. 2018年1月25日閲覧。
  19. ^ Molly's Game”. 2018年1月25日閲覧。
  20. ^ Aaron Sorkin’s ‘Molly’s Game’ Replaces Kevin Spacey Film At AFI Fest”. 2018年1月25日閲覧。
  21. ^ STX Sets Dates for ‘Molly’s Game,’ ‘Happytime Murders’ With Melissa McCarthy”. 2018年1月25日閲覧。
  22. ^ December 29-31, 2017”. 2018年1月25日閲覧。
  23. ^ January 5-7, 2018”. 2018年1月25日閲覧。
  24. ^ Molly's Game”. 2018年1月25日閲覧。
  25. ^ Molly's Game (2017)”. 2018年1月25日閲覧。
  26. ^ ‘Last Jedi’ Now At $99M, ‘Jumanji’ Huge At $72M+; ‘All The Money In The World’ Opens To $2.6M – Christmas Weekend”. 2018年1月25日閲覧。
  27. ^ Film Review: ‘Molly’s Game’”. 2018年1月25日閲覧。
  28. ^ 'Molly's Game' Review: Jessica Chastain Turns Poker Biopic Into Royal Flush”. 2018年1月25日閲覧。

外部リンク編集