ユーレまたはユーレー: Hurét)はフランス自転車部品メーカのひとつ。1920年代から1980年代中盤まで前後変速機、クランクセット、ハブ、フリーホイール、シートピラー、ブレーキなど多種製品を提供していた。

製品 編集

主要な製品には、初期変速機である「ツール・ド・フランス」(Tour de France)や後期レース向け変速機「ジュビリー」(Jubilee)や「アルビー」(Allvit)、「サクセス」(Success)、ツーリング向けの「ドッパー」(Duopar)、「エコー」(Eco)などがある。機械式サイクルメーターなども作っており、レース向け高級モデルから普及品までをカバーする総合メーカーであった。

歴史 編集

1980年代後半、自転車用チェーン製造のセディス、ハブ、フリーホイール製造のマイヨールなどとともにZFザックスドイツ語版英語版フランス語版イタリア語版に買収統合されたが、その後しばらくは「ザックス-ユーレ」(Sachs-Huret)のダブルネームで以前の変速機シリーズが提供された。ザックス-ユーレで提供されたシリーズにはサクセス、ライヴァル(Rival)、ドッパーのほかマウンテンバイク (MTB) 向けコンポーネントであった「セントラ」(Centra)、「クォーツ」(Quartz)などがある。

1997年にザックスの自転車部門はSRAMに買収され、ユーレのブランドは消えることになる。ザックス-ユーレのブランド名であったセントラ、クォーツはSRAMに引き継がれたが、それは名前だけのものであった。SRAMは2006年からロード向け自転車部品の供給を本格的に始めることになり、セカンドグレードの名前として以前ザックス-ユーレのダブルネーム下に提供されていたライヴァルの名称が復活した。