ヨハン・ロードベルトゥス

ヨハン・ロードベルトゥス(Johann Karl Rodbertus-Jagetzow、1805年8月12日 - 1875年12月6日)は、ドイツ経済学者ポンメルン地方グライフスヴァルトの生まれ。ロードベルタスロートベルトゥスとも表記される[1]

ヨハン・ロードベルトゥス

学説 編集

デヴィッド・リカード労働価値説を深化させ、地代利潤搾取された剰余価値にあることを、地代は絶対地代であることなどを明らかにしている。

恐慌論では、資本主義は不可避的に賃金を減少せしめ、労働者階級の貧困化と消費不足に基因する恐慌をもたらすとして、過少消費説の立場を説いた[1]

剰余価値論、労働力、生産諸力、生産関係、資本の有機的構成などの概念や、利潤は不払労働であるといった考えなど、カール・マルクスに大きな影響を与えた[1]

また、剰余価値を国家から労働者に還元することを唱え、土地と資本の私有を廃止することを訴え、国家社会主義の立場を主張した[1]。この点ではアドルフ・ワグナーらの先駆者と言える。

主著に、Zur Erkenntnis unsrer staatswirtschaftlichen Zustaende(『国家経済の現状認識のために』、1842年)がある。

脚注 編集

注釈 編集

出典 編集

関連文献 編集