メインメニューを開く

ヨーロッパナラ(欧州楢、Quercus robur )はヨーロッパから小アジアカフカース北アフリカの一部に原生する広葉樹である。学名はラテン語で「硬い」を意味する。英名 "Pedunculate Oak" は花梗のあるオークの意。

ヨーロッパナラ
Duby nad Pozorkou I.jpg
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ブナ目 Fagales
: ブナ科 Fagaceae
: コナラ属 Quercus
: ヨーロッパナラ Q. robur
学名
Quercus robur
L.
英名
Pedunculate Oak
分布域

コナラ属基準種である。また英語で "Oak" と言えばこの種である。ホワイトオーク節 (section Quercus) に属す。イタリア (Q. brutia Tenore) 、東南ヨーロッパ (Q. pedunculiflora K. Koch) 、小アジアとコーカサス (Q. haas Kotschy) に分布するものは別種とみなされることもある。

目次

特徴編集

大きな落葉樹で25〜35m(40mに達することも)の高さを持ち、切れ込みのある殆ど無柄の(短い主軸のある)は長さ7〜14cm。開花は春の中頃であり、同年の秋に果実(いわゆるドングリ)が熟す。ドングリは長径2〜2.5cmあり、3〜7cmの柄一つから1〜4個生る。

寿命編集

ごつごつとした大きく広がった枝の長命な樹木である。自然に数世紀を生きるものの、最古級の木々の多くはその木の健康にするとまではいかないまでも潜在的寿命を延ばすための枝打ちがなされている。ヨーロッパナラの最高齢はリトアニアスタルムジェー (Stelmužė) にある樹齢1500年である(おそらくはヨーロッパ最古のオーク)。またデンマークイェーアスプリス (Jægerspris) の Kongeegen (王のオーク)は樹齢1200年である。スウェーデンクヴィッレーカン (Kvilleken) には1000年以上の周囲14mに達するものがある[1]。枝打ちされていないものではドイツイーフェナック (Ivenack) のものが最古で、この木と近隣の木の年輪により推測された樹齢は700から800年である。

日本に植えられたヨーロッパナラ編集

  • 京都大学農学部のオリンピックオーク 1936年のベルリンオリンピック金メダリスト田島直人(三段跳び)が副賞としてヒトラーから受けた高さ30センチほどの小さな鉢植えを母校に寄贈したもの。以降、70年を経て樹高20mに達していたが、2008年ナラ枯れ病の為、枯死。
  • 椙山女学園中学校・高等学校のオリンピックオーク 同じくベルリンオリンピック副賞として 金メダリスト(水泳200m平泳ぎ)前畑秀子が副賞としてヒトラーから受けたもの、既に枯死していると思われるが2代目が植わっている。
  • 広島平和記念公園 1961年西ドイツ大学教授団から寄贈。
  • 日英グリーン同盟 2002年、日英同盟(1902年)の締結100周年記念として英国大使館が実施した、2002年1月末から12月までの1年間にわたって植栽が行なわれ、全ての47都道府県約200ヶ所に植樹された。
  • 他にも記念樹街路樹等として植栽されている。

近縁種編集

近縁種のフユナラ (Quercus petraea) とは生息範囲の多くが重複する。差異はヨーロッパナラの葉が非常に短い葉軸を持ち花梗のあるドングリが実ることである。2つの種は天然で雑種 (Quercus x rosacea) を作る。

役割編集

自然環境においては昆虫その他の野生生物に対し、重要な存在である。無数の昆虫が葉や芽の上、果実の中で暮らす。ドングリはいくつかの小さな哺乳類(とくにカケス)たちにとって、価値ある食料資源である。

ヨーロッパナラの木は林業のために育てられ、その心材は長持ちし、内装や家具へ用いられる。ヨーロッパナラ材は繊維に対して垂直な横断面を見ることで簡単に見分けが付き、目立つ明暗の(大抵は幅広い)年輪が特徴的。春材は多数の導管(0.5mm以下)が見られる。0.1mm以下の黄色から明るい褐色の放射状の模様が年輪を横切る。

画像編集

参考文献編集