ラクターゼ
ラクトースを加水分解する酵素
ラクターゼ(英: Lactase, LCT、EC 3.2.1.108)は、β-ガラクトシダーゼの酵素群の1つで、ラクトースをガラクトースとグルコースに加水分解するグリコシドヒドロラーゼである。ヒトでは、ラクターゼは小腸の腸絨毛(小腸上皮細胞)に多く存在する。
ラクターゼ | |
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識別子 | |
略号 | LCT |
他の略号 | LAC; LPH; LPH1 |
Entrez | 3938 |
HUGO | 6530 |
OMIM | 603202 |
RefSeq | NM_002299 |
UniProt | P09848 |
他のデータ | |
EC番号 (KEGG) | 3.2.1.108 |
遺伝子座 | Chr. 2 q21 |
ラクターゼは乳に含まれるラクトースを加水分解するのに重要な酵素であり、この酵素の欠乏は乳糖不耐症(Lactose intolerance)として消化器症状を引き起こすことがあり、錠剤型などラクターゼ製剤が市販されている[1]。
工業利用
編集ラクターゼはKluyveromyces marxianus、Kluyveromyces lactisといった酵母、Aspergillus niger、Aspergillus oryzaeといった菌類から得られる[2]。これは乳糖不耐症の人々の為にラクトースを分解した牛乳を作るのに使われている。また、アイスクリームの製造にも使われている。これはラクトースよりガラクトースとグルコースの方が甘味が強いためである。ラクターゼは乳清をシロップに変換するのにも使われる。