ラグビー女子日本代表

女子ラグビーの日本代表。

ラグビー女子日本代表(ラグビーじょしにほんだいひょう)は、日本における女子ラグビーナショナルチームである。愛称「サクラフィフティーン」。

ラグビー女子日本代表
ユニオン 日本ラグビー協会
愛称 サクラフィフティーン
エンブレム サクラ
コーチ カナダの旗 カナダレズリー・マッケンジー (ヘッドコーチ)
主将 南早紀(2021年10月時点)
ファーストカラー
セカンドカラー
初国際試合
 日本 0-62 フランス 
(ウェールズ Aberavon(英語)、1991年4月6日)
最大差勝利試合
 日本 78-0 香港 
(バンコク、2005年6月3日)
最大差敗戦試合
 アメリカ合衆国 121-0 日本 
(メルローズ、1994年4月15日)
ラグビーワールドカップ
出場回数 4 (1991年初出場)
最高成績 12
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歴史編集

1983年に日本で最初の女子ラグビーチーム、「世田谷レディース[1]」が創設された[注釈 1]。世界では1982年のフランス・オランダ戦すなわち 女子ラグビー界初の国際試合英語版(テストマッチ)が開かれた翌年である。

1988年4月、日本女子ラグビーフットボール連盟が発足し、1989年に初の海外遠征を行い、名古屋レディースは同年7月31日から同8月7日にわたりニュージーランドを訪れた[2]。世界選手権初参加を翌年に控えた1990年には、8月18日から同26日まで「1990年世界女子フェスティバル」(The 1990 Women's World Festivalクライストチャーチ)に同チームとオール東京のメンバーを送り出している[2]

女子ラグビー・ワールドカップ編集

1991年第1回、次いで1994年第2回女子W杯に招待されて出場し、第2回大会でスウェーデンから1勝を挙げたが、1998年第3回大会には「最近のテストマッチの実績が乏しい」として招待されなかった。

1994年と1998年の間には外国チームを招待し、アメリカ北太平洋沿岸代表のロガーズ(Loggers)を1996年11月16日から同29日まで迎えた[注釈 2][2]。このときの招待チームの地元シアトルで1998年「北米チャレンジカップ」North American Challenge Cupが開かれると、ロガーズの選手の出迎えとアテンドを受けて9月1日から同8日まで日本代表として参加している[注釈 3][2]。またニュージーランドの現地リバティーフィールズ(クライストチャーチ)と縁ができ、2001年8月16日から同21日に現地に出向くことに結びついた。対戦相手の強豪カンタベリーの胸を借り、大差で敗れている(89-0)[2]

第4回大会も当初は書類選考のみで出場国を決定することになっていたが、2000年11月に、日本・香港・サモアの3ヵ国でアジア・太平洋地区予選を行い上位2ヵ国に出場権を与えること、同年7月に日本がサモアを12-10で破った試合を予選として扱うことが決定された。この時点で日本の出場権獲得は決定的になったが、12月には香港にも62-0で勝ち、これで正式に出場が決まった。本大会は2002年5月にバルセロナで開催され、日本はオランダを37-3で破って男子より先にW杯2勝目を上げ、出場16ヵ国中14位となった。

その直前の2002年4月に女子ラグビー連盟が日本ラグビーフットボール協会(JRFU)に正式加盟したことで、日本の女子ラグビーは公式に認められた存在となった。この年は3月25日から同30日にカナダを訪問、ブリティシュコロンビア州において現地のチームと対戦し[注釈 4]、JRFU加盟後の同年4月16日から同22日にかけて前述のニュージーランドからカンタベリー(Canterbury)を招待して桜のエンブレムをまとい、国際試合に臨んでいる[注釈 5][2]

2006年に本大会が開催された第5回W杯では出場枠が16から12に減らされ、日本はアジアで実績最上位のカザフスタンと出場権を争うことになった。アジア予選は2005年6月にタイで行われたが、日本は初戦で香港に78-0で勝つも、決勝でカザフスタンに3-19で敗れ、本大会出場権を逃した。

2010年の第6回W杯もカザフスタンの壁を破ることができず、2大会連続で出場権を得られなかった。

2014年の第7回W杯は雪辱を期したカザフスタンに敗退、3度目の足止めとなった。

2017年の第8回W杯はカザフスタンが予選不参加だったこともありアジア・オセアニア予選を1位で突破して、4大会ぶり4回目のW杯出場を果たした。

2021年の第9回W杯はニュージーランドで開催を予定した。前年のアジア最終予選は香港を会場に、当初、2020年3月18日開幕と発表された[3]。日本、カザフスタン、香港の総当たり戦から勝ち上がるとワールドカップ本戦へ、また準優勝で敗者復活戦への出場権が得られるはずであった。しかしながら、いったんは同年5月8日開始に延期を決め(2月中旬)、ラグビーフットボール世界連盟は5月11日付[4]で本戦を2022年に持ち越すと発表するに至った[5]。なお2022年の実施にあたり、観客の利便性を重んじて全対戦カードを週末に集中させ、選手の体調管理に配慮し最低5日間の休養日を設けたことにより、開催期間は従来の35日から43日に延びる[6]。これは大会の方式を改訂、1日に行う試合数を3試合に増やして試合数の消化に対応するという[6]

選手の育成編集

JRFUは女子15人制の未来の選手となるジュニア選手からユース選手の発掘をめざし、招待制の強化合宿を「TIDキャンプ」(ティーアイディー=Talent Identification)と名付けて育成に務めている。招かれた選手には、女子日本代表チームの国際競技力を伸ばす貢献が期待される[7]

2019年新型コロナウイルス感染拡大の影響編集

TIDキャンプは見学者や試合観戦者を受け付けずに行われた[7]

2021年の第9回W杯は開催が2022年に延期され、大会ロゴの変更[注釈 6]と、大会日程を同年10月8日から11月12日までとすること[注釈 7]、また試合日程は2021年5月末に日本ラグビーフットボール連盟からも公表された[5]

これらに合わせて2021年5月時点の発表では、第9回W杯の予選および本戦出場を決めた各チームは世界連盟から総額2百万ポンドの助成金支給を告げられている[4]。使途は合宿やトレーニングの追加、国際試合の調整ほかと指定を受け、予選日程とともに詳細の発表が待たれる[4]

2022年に延期されたW杯関連の日付を次にあげる[4]

女子ラグビーワールドカップ2021対戦日程(2021年5月11日時点、抜粋)
対戦チーム 日付(2022年、日本時間) 備考00
アジア予選勝者 対 カナダ 10月9日
同 対 アメリカ 10月15日
同 対 ヨーロッパ予選勝者 10月23日
決勝トーナメント 10月29日 – 11月12日

対戦成績編集

上位20チーム(2021年11月22日時点)[8]
順位 変動* チーム ポイント
1     イングランド 096.26
2     ニュージーランド 088.58
3  1   フランス 088.43
4  1   カナダ 088.15
5     オーストラリア 078.68
6     アメリカ合衆国 076.63
7     アイルランド 076.54
8     イタリア 076.43
9     スコットランド 073.48
10     スペイン 072.10
11     ウェールズ 071.02
12     日本 065.49
13     南アフリカ共和国 063.39
14     ロシア 061.10
15     カザフスタン 060.45
16     サモア 059.72
17     オランダ 058.27
18     香港 057.89
19     スウェーデン 057.73
20     ドイツ 057.72
*前週からの変動

(国際試合に限定)

ラグビー女子日本代表
国際試合の成績 1991年-
対戦相手 初戦 対戦回数 勝利 引分け 敗退 勝率
  カナダ 1994 1 0 0 1 0.00%
  フィジー 2016 1 1 0 0 100.00%
  フランス 1991 2 0 0 2 0.00%
  香港 1998 11 10 0 1 90.91%
  アイルランド 1994 3 1 0 2 33.33%
  イタリア 2002 1 0 0 1 0.00%
  カザフスタン 2005 7 0 0 7 0.00%
  オランダ 2002 2 1 0 1 50.00%
  サモア 2000 1 1 0 0 100.00%
  シンガポール 2007 4 4 0 0 100.00%
  スペイン 1991 2 0 0 2 0.00%
  スウェーデン 1991 2 1 0 1 50.00%
  アメリカ合衆国 1994 1 0 0 1 0.00%
合計 1991 38 19 0 19 50.00%

選手編集

現在の女子日本代表選手編集

女子日本代表ヨーロッパ遠征メンバー[9]

注記:(※)=所属、 キャップ数 (Cap) は2021年10月31日 (2021-10-31)現在

[疑問点]


パートナー、スポンサー、サプライヤー編集

公式のパートナー、スポンサー、サプライヤーを一覧にする[10]

トップパートナー:大正製薬[11][12]

オフィシャルパートナー:太陽生命[13]セコム[14]カンタベリー[12]

オフィシャルスポンサー:三菱地所[15]青南商事[16]アサヒビール[17]

オフィシャルサポーター:JTBスポーツ[18]凸版印刷[19][20]、KASHIYAMA[21]

日本代表サプライヤー:GILBERT[22]ザバス[23]

(2021年8月26日時点[17]

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ 世界の女子ラグビーは19世紀末のフランスやニュージーランドが発祥とされるが[疑問点]、当時は女性のスポーツ進出に偏見があり、記録が残されていない。フランス女子ラグビーは第二次大戦前に写した映像が残っている[要出典]。またウェールズの事情は、1940年代に世界大戦の被害者への募金活動として慈善試合の記録がある[要出典]
  2. ^ 対戦成績はロガーズ対東日本代表58-0、ロガーズ対西日本代表98-14、ロガーズ対日本代表34-7 [2]
  3. ^ イースタンロッキーズ(Eastern Rockies)対日本5-10、マッドヘンズ(Mudhens )対日本14-0、バークレー(Berkley)対日本44-10[2]
  4. ^ 試合結果はバンクーバーセレクト対日本10-8、ブリティッシュコロンビア対日本31-20[2]
  5. ^ 対戦成績はカンタベリー対日本代表B 84-0、カンタベリー対日本代表A 30-10[2]
  6. ^ 当初の開催予定の年を示す数字「2021」を残し、ファンやオーディエンスに実際の開催年を伝える数字「2022」を組み込んだロゴを採用。また国内宣伝用に公用語のマオリ語を記したブランドマークを作成し、マオリ文化を祝う方針を示した。マオリ語で「ニュージーランド」を「アオテアロア」と呼び、その公用語の「テ・レオ・マオリ」の重要性を表した。大会に関わる全ての場でこのユニークなマオリ文化を祝おうという願いを示す[4]
  7. ^
    (前略)プールステージは2022年10月8日-9日、(同月)15日-16日、(同月)22日-23日にファンガレイのノースランド・イベントセンター、イーデンパーク、そしてワイタケレ・スタジアムで行われます。
    準々決勝は10月29日-30日に、続いて11月5日に準決勝が行われます。3位決定戦とRWC 2021の決勝戦は11月12日にイーデンパークで行われ、男子・女子両方のラグビーワールドカップ決勝戦の会場となった史上初のスタジアムとして歴史に刻まれることになります。
    [4]

出典編集

  1. ^ 女子チーム紹介:関東ラグビーフットボール協会” (日本語). 関東ラグビーフットボール協会. 2021年9月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j JRFU (2004年4月8日). “女子ラグビー15年の歴史 - 海外遠征と外国チーム招聘の記録” (日本語). www.rugby-japan.jp. 日本ラグビーフットボール協会|RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。. 2021年9月27日閲覧。
  3. ^ “Women's Rugby World Cup 2021: Asia’s final qualifier competition” (英語) (プレスリリース), アジアラグビー連盟, (2020年1月27日), https://www.asiarugby.com/2020/01/27/womens-rugby-world-cup-2021-qualifier/ 2021年9月27日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f “2022年の試合日程が改定、RWC2021の開幕戦は南アフリカvフランスの対戦に決定 | Rugby World Cup 2021” (英語) (プレスリリース), 世界ラグビー連盟, (2021年5月11日), https://www.rugbyworldcup.com/2021/news/639578/south-africa-v-france-billed-a-rwc-2021-opener-in-revamped-2022-match-schedule?lang=ja 2021年9月27日閲覧。 
  5. ^ a b (5/28更新)ラグビーワールドカップ2021ニュージーランド大会(2022年開催) 日程決定のお知らせ, (日本語), RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。 (日本ラグビーフットボール協会 JRFU), (2021年5月28日), https://www.rugby-japan.jp/news/2021/05/28/50772 2021年9月22日閲覧。 
  6. ^ a b worldrugby.org (2021年5月11日), “2022年の新たな試合日程が決定し ラグビーワールドカップがスーパーチャージ” (プレスリリース), ワールドラグビー, https://www.world.rugby/news/636226?lang=ja 2021年9月22日閲覧。 
  7. ^ a b JRFU (2020年3月6日), 女子15人制合同合宿(女子15人制強化合宿・女子TIDキャンプ)スケジュール・参加メンバーのお知らせ, (日本語), RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。15人制女子日本代表 (日本ラグビーフットボール協会), https://www.rugby-japan.jp/news/2020/03/06/50428 2021年9月27日閲覧。 
  8. ^ Women's World Rankings”. World Rugby. 2021年11月22日閲覧。
  9. ^ “女子日本代表 ヨーロッパ遠征メンバーのお知らせ” (日本語) (プレスリリース), 日本ラグビーフットボール協会, (2021年10月30日), https://www.rugby-japan.jp/news/2021/10/30/51014 2021年10月31日閲覧。 
  10. ^ JRFU. “スポンサー” (日本語). www.rugby-japan.jp. 日本ラグビーフットボール協会|RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。. 2021年10月14日閲覧。
  11. ^ スポーツ振興” (日本語). 大正製薬ホールディングス. 2021年10月14日閲覧。
  12. ^ a b ラグビーW杯で偉業達成の日本代表選手・スタッフ全員に支援企業から報奨金300万円” (日本語). ラグビーリパブリック (2019年12月11日). 2021年10月14日閲覧。
  13. ^ 7人制ラグビー「太陽生命ウィメンズセブンズ」特集:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル. 2021年10月14日閲覧。
  14. ^ セコムがラグビー日本代表のオフィシャルスポンサーとして女子日本代表を支援|セキュリティ(防犯・警備)のセコム”. セコム. 独自の視点で世の中の「安全・安心」に関わるテーマを取り上げ、情報を発信する『月水金フラッシュニュース』. 2021年10月14日閲覧。
  15. ^ ラグビー日本代表オフィシャルスポンサーに決定”. 三菱地所株式会社 (2020年4月1日). 2021年10月15日閲覧。
  16. ^ Archives > 青南商事、「ラグビー女子日本代表」のオフィシャルサプライヤーとして協賛”. www.seinan-group.co.jp. 青南商事 (2014年8月28日). 2021年10月14日閲覧。
  17. ^ a b アサヒビール株式会社との日本代表オフィシャルスポンサー契約締結のお知らせ, (日本語), RUGBY:FOR ALL「ノーサイドの精神」を、日本へ、世界へ。 (日本ラグビーフットボール協会 JRFU), https://www.rugby-japan.jp/news/2021/08/26/50924 2021年8月26日閲覧。 
  18. ^ 【ラグビー日本代表】スポンサー企業一覧~新たにJTBもスポンサー契約を締結~(発表:2017-07-03)” (日本語). ラグビー.com. ラグビーベース (2019年4月3日). 2021年10月14日閲覧。
  19. ^ 凸版印刷、JOCの「アスナビ」通じ女子ラグビー福島わさな選手採用”. 日本印刷新聞社 (2017年10月4日). 2021年10月14日閲覧。
  20. ^ 凸版印刷、ラグビー日本代表オフィシャルサポーター契約を締結” (日本語). 凸版印刷. 2021年10月14日閲覧。
  21. ^ ◆耐える力が付き前向きに—「サンウルブズ」に「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」で公式スーツを提供したオンワードパーソナルスタイル第一営業本部販売一部ゼネラルマネージャー 木村哲也さん”. senken.co.jp. 【業界のラガーマンが語る】ラグビー愛と日本代表への熱き思い. 繊研新聞. 2021年10月14日閲覧。
  22. ^ スポーツ > ラグビーワールドカップ|スポンサー企業一覧(更新:2019年10月21日)” (日本語). SPODIGI (2017年7月13日). 2021年10月14日閲覧。
  23. ^ サポートアスリート > 協賛” (日本語). 株式会社 明治. ABOUT|ザバス. 2021年10月14日閲覧。

関連項目編集

外部リンク編集