びんびんシリーズ

日本のテレビドラマ
ラジオびんびん物語から転送)

びんびんシリーズ』は、フジテレビ系列で1987年から2000年代にかけて断続的に放送されていたテレビドラマのシリーズ。制作は東宝

びんびんシリーズ
ジャンル テレビドラマ
脚本 矢島正雄
出演者 徳川龍之介:田原俊彦
榎本英樹:野村宏伸
製作
制作 フジテレビジョン東宝
放送
放送国・地域日本の旗 日本
ラジオびんびん物語
プロデューサー柴田徹
森田要
中山秀一
エンディング田原俊彦「どうする?
放送期間1987年8月3日 - 9月21日
放送時間月曜日21:00 - 21:54
放送枠フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ
放送分54分
回数8
教師びんびん物語
プロデューサー柴田徹
森田要
中山秀一
オープニング田原俊彦「抱きしめてTONIGHT
放送期間1988年4月4日 - 6月27日
放送時間月曜日21:00 - 21:54
放送枠フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ
放送分54分
回数13
SPびんびん物語
プロデューサー柴田徹
上木則安
放送期間1988年10月6日
回数1
教師びんびん物語2
プロデューサー柴田徹
上木則安
中山秀一
オープニング田原俊彦「ごめんよ涙
放送期間1989年4月3日 - 6月26日
放送時間月曜日21:00 - 21:54
放送枠フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ
放送分54分
回数13
教師びんびん物語スペシャル
プロデューサー柴田徹
上木則安
放送期間1989年10月4日
回数1
巡査びんびん物語
プロデューサー津島平吉
放送期間1999年5月14日
放送時間金曜日21:02 - 22:52
放送枠金曜エンタテイメント
放送分110分
回数1
教師びんびん物語スペシャル
放送期間2000年3月17日
放送時間金曜日21:02 - 22:52
放送枠金曜エンタテイメント
放送分110分
回数1
教師びんびん物語スペシャル2
放送期間2001年3月16日
放送時間金曜日21:02 - 22:52
放送枠金曜エンタテイメント
放送分110分
回数1

特記事項:
企画:前田和也、亀山千広(フジテレビ)、津島平吉(東宝)
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概要 編集

徳川龍之介(田原俊彦)と榎本英樹(野村宏伸)のコンビが、作品ごとに役どころを変えながら活躍する作品で、2人にとって最大の当たり役とも言われている。特に1988年に制作された「教師びんびん物語」はシリーズ最大のヒット作として知られ、「教師」だけで連続ドラマ2シリーズ、スペシャル版が3本製作されるほどの人気となった。

連続ドラマとしては「月9」枠で、毎週月曜日21:00 - 21:54(JST)に3シリーズが制作され、スペシャル版が断続的に何度か放送されている。

ラジオびんびん物語(1987年) 編集

ラジオびんびん物語』は、1987年8月3日から9月21日まで放送された。

連続ドラマシリーズ第1作。フジサンケイグループの関連企業を舞台にした『業界ドラマシリーズ』の第3作目の位置付けで、実在のラジオ局であるニッポン放送を舞台に、徳川龍之介・榎本英樹がラジオ局の営業マンとしてドタバタ劇を繰り広げた。シリーズ平均視聴率は17.7%。

ニッポン放送が舞台であることから実際に放送されていた同局の番組宣伝がドラマ内で行われたほか、同局の看板アナウンサーである上柳昌彦もキャストに名を連ね、複数回出演していた。さらには当時ニッポン放送のイメージキャラクターでもあった南野陽子が『ナンノこれしきっ! スペシャル』[注釈 1]に出演するという設定でゲスト出演するなど、当時のニッポン放送の番組パーソナリティやアナウンサーが毎回、数シーンゲスト出演していた(#番組協力の節を参照)。

キャスト 編集

番組協力 編集

スタッフ 編集

  • 企画 - 前田和也、亀山千広、津島平吉
  • プロデューサー - 柴田徹、森田要、中山秀一
  • 脚本 - 矢島正雄
  • チーフ・ディレクター - 赤羽博
  • 音楽 - 渡辺博也
  • 技術協力 - 東通
  • スタジオ - 目黒スタジオ
  • 制作協力 - ニッポン放送
  • 制作 - フジテレビ、東宝

主題歌 編集

放送日程 編集

各話 放送日 サブタイトル 演出 ゲスト 視聴率[1]
第1話 1987年
8月3日
オレはリッパな
ダメ社員!?
赤羽博 高品格薬丸裕英友情出演
本木雅弘(友情出演)、湯浅明
上柳昌彦玉置宏(番組協力)
19.6%
第2話 8月10日 女ってコワイぜ! 小倉久寛中島はるみ
広田玲央名三宅裕司(番組協力)
20.5%
第3話 8月17日 燃えろ! ザ・接待 雨宮望 今井和子石井光三大川興業
松澤一之佐戸井けん太
デーモン小暮(番組協力)
16.5%
第4話 8月24日 男は愛の固まりサ 赤羽博 浅利香津代林美穂梅沢昌代
石井光三、斉藤由貴(番組協力)
西田麻里(番組協力)
18.3%
第5話 8月31日 テレビがなんだ! 雨宮望 大竹まこと越川大介藤井一男
伊藤了子高橋尚代那須真理子
南野陽子(番組協力)
17.4%
第6話 9月7日 愛の嵐だ! 龍之介 若松節朗 時任三郎特別出演)、八名信夫 16.4%
第7話 9月14日 今夜はどうする!? 上柳昌彦(番組協力) 17.5%
最終話 9月21日 さよなら!龍之介 赤羽博 15.6%

教師びんびん物語(1988年) 編集

教師びんびん物語』は、1988年4月4日から6月27日まで放送された。

連続ドラマシリーズ第2作。ドーナツ化現象の進展により大幅に生徒数が減少した東京・銀座の銀座第一小学校(中央区立泰明小学校がモデルとされている)を舞台とした学園ドラマ。シリーズ平均視聴率22.1%、最高視聴率24.9%を記録した。

熱血教師・徳川龍之介とその後輩の教師・榎本英樹のコンビを中心に、小学生の揺れ動く心理状態や、近隣の小学校との統廃合問題で揺れる学校運営などを描いた。

キャスト 編集

徳川学級の生徒 編集

生徒名は、特記のないものは芸名もしくは本名をそのまま使用している。

スタッフ 編集

主題歌 編集

放送日程 編集

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
1 1988年4月4日 銀座の恋の小学校 赤羽博 24.9%
2 4月11日 小さな恋のラーメン騒動 19.0%
3 4月18日 泣けるぜ!今夜は 雨宮望 23.0%
4 4月25日 愛の嵐の大暴れ! 19.8%
5 5月2日 先生!戻って来て 赤羽博 18.6%
6 5月9日 先生!愛してるゥ 23.0%
7 5月16日 あぶない課外授業 雨宮望 23.3%
8 5月23日 銀座はオレのステージだ! 中山秀一 21.7%
9 5月30日 俺の胸で泣け!! 赤羽博 21.7%
10 6月6日 この学校がなくなるの!? 中山秀一 24.5%
11 6月13日 オレの生徒に手を出すな!! 赤羽博 23.3%
12 6月20日 小学校が消える日 雨宮望 21.3%
13 6月27日 ありがとう!君たちを忘れない 赤羽博 23.7%
平均視聴率 22.1%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

SPびんびん物語(1988年) 編集

1988年10月6日放送。徳川・榎本の2人がセキュリティポリスとなり、某国王女の身辺警護を務める中でのドタバタを描いた日本版『ローマの休日』。田原・野村のほかに、小林聡美や池上季実子が出演している。

教師びんびん物語II(1989年) 編集

教師びんびん物語II』は、1989年4月3日から6月26日まで放送された。

連続ドラマシリーズ第3作。徳川龍之介がひょんなことから東京・御茶ノ水の名門私立小学校「聖橋大学附属小学校」(ロケ地は昭和第一高等学校[2])に赴任し、中学部進級を目指す児童たちを教えることに。慣れない進学校での勤務でも相変わらずの熱血指導を行う徳川と、「担任作成の調査書で低位3分の1は中学部進学不可」とする校則の中で苦しむ児童達とのふれあいを描いた。

シリーズの平均視聴率26.0%、最高視聴率31.0%を記録(月9初の30%以上を達成)し、シリーズ最大の成功作となった。蛭子能収が芸能界でのデビューとなった作品でもある。徳川と榎本は第1話で初対面という設定であり、前作と物語上のつながりはない。Iでは萩原がダメ教師役、阿藤が教頭役であったが、IIではその立場が逆転している。

田原が歌う「ごめんよ 涙」も大ヒットした。1989年12月にVHSでソフト化されている。さらに2011年には、第1シリーズとともにDVD化されている。

キャスト 編集

6年徳川組の生徒 編集

生徒名は芸名もしくは本名をそのまま使用

スタッフ 編集

  • 企画 - 前田和也、亀山千広、津島平吉
  • プロデューサー - 柴田徹、上木則安、中山秀一
  • 脚本 - 矢島正雄
  • 音楽 - 渡辺博也
  • 技術協力 - 東通
  • スタジオ - 目黒スタジオ
  • 制作 - フジテレビ、東宝

主題歌 編集

放送日程 編集

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率
第1話 1989年4月03日 帰ってきた龍之介 赤羽博 23.1%
第2話 1989年4月10日 傷だらけの龍之介 24.7%
第3話 1989年4月17日 先生、僕を信じて 21.6%
第4話 1989年4月24日 勇気と涙の旅立ち 25.0%
第5話 1989年5月01日 星に願いを… 太田雅晴 26.3%
第6話 1989年5月08日 みんな寂しいんだ 雨宮望 24.9%
第7話 1989年5月15日 夢を信じたい!! 赤羽博 24.7%
第8話 1989年5月22日 勇気よ生徒を守れ 太田雅晴 26.0%
第9話 1989年5月29日 泣けてくる… 赤羽博 27.5%
第10話 1989年6月05日 涙は心の言葉だ! 雨宮望 28.9%
第11話 1989年6月12日 お母さんごめんね 26.9%
第12話 1989年6月19日 子供が消えた学校 赤羽博 27.8%
最終話 1989年6月26日 先生はどこへも行かない… 31.0%
平均視聴率 26.0%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

教師びんびん物語スペシャル(1989年) 編集

1989年10月4日放送。びんびんシリーズの出演者のNG集やインタビューなど。

巡査びんびん物語(1999年) 編集

1999年5月14日放送。題名の通り徳川・榎本コンビが巡査に扮したサスペンスタッチの作品。びんびんシリーズとしては10年ぶりの復活となった。視聴率18.3%。

当時田原はほとんどタレントとしての仕事がない状態だったことから、その境遇を見かねた野村が田原の再起のきっかけにしてもらおうと、フジテレビの関係者にびんびんシリーズの復活を提案したことが同作品制作の発端だと言われている。

キャスト 編集

  • 徳川龍之介 - 田原俊彦
  • 榎本英樹 - 野村宏伸
  • 山中五月 - 細川直美
  • 八田亜矢 - 伊藤裕子
  • 八田守 - 湯江健幸
  • キシダ - 阿藤海(友情出演)
    • 高千穂村の村人
  • 萩原浩史(甲府署署長) - 萩原流行(友情出演)
  • 山梨県警・安岡(本部長)/安岡強(二役) - 前田吟
  • 八田輝子 - 梶芽衣子

スタッフ 編集

教師びんびん物語スペシャル(2000年) 編集

2000年3月17日放送。徳川は雇ってくれる学校がなく、コンビニでアルバイトをしながら学校に行かない生徒たちをコンビニの中で指導していた。一方榎本は私立高校の教師となっていたが、急遽学校の事情で教頭に抜擢される。ところが榎本の勤務する高校では、他の高校との吸収合併が計画されており、裏ではそれに伴い教員のリストラや問題児の処理(実質的な追放)が画策されていた。そんな学校に、「産休」に入った教員の代わりという名目で徳川が採用され3年F組の担任として赴任してくるのだが…。

このスペシャルでは榎本が結婚しているほか(榎本の妻役は横山めぐみ)、舞台が高校となっている(他のシリーズでは全て小学校が舞台)など、他の「教師びんびん」シリーズとはやや毛色の異なる作品となっている。

キャスト 編集

  • 徳川龍之介 - 田原俊彦
  • 榎本英樹 - 野村宏伸

3年F組・生徒 編集

スタッフ 編集

  • 編成企画 - 清水賢治鈴木吉弘
  • プロデューサー - 津島平吉、阿部謙三
  • 脚本 - 矢島正雄
  • 演出 - 赤羽博
  • 選曲 - 辻田昇司
  • 技術協力 - 東通
  • 美術協力 - フジアール
  • 制作 - フジテレビ、東宝

教師びんびん物語スペシャル2(2001年) 編集

2001年3月16日放送。学校を辞め学習塾の教師となった榎本と、都内の公立小学校の教師を務めている徳川。そんなある日、徳川の教えるクラスに在籍するある生徒が病気で長期入院するが、親の希望で他の生徒には「親の仕事の都合で急遽転校することになった」と説明。それが発端でいろいろとドタバタが起きる。

脚注 編集

注釈 編集

  1. ^ 実在した番組ではあるが、「スペシャル」は劇中番組であり架空のもの。
  2. ^ 当時『田原俊彦 気分はナチュラル』のメインパーソナリティを務めていた。

出典 編集

  1. ^ 「テレビ視聴率季報(関東地区)」ビデオリサーチ
  2. ^ 60~80年代 超人気学園ドラマ 俺たちの先生(コスミック出版 2017年12月発行)p.21

外部リンク 編集

フジテレビ系 月曜9時枠の連続ドラマ
前番組 番組名 次番組
ラジオびんびん物語
教師びんびん物語
第1シリーズ
教師びんびん物語
第2シリーズ