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ラターシャ・ハーリンズ

ラターシャ・ハーリンズLatasha Harlins, 1975年7月14日 - 1991年3月16日)は、アフリカ系アメリカ人の少女。韓国系アメリカ人の商店「エンパイア(帝国)」で買い物中に万引きしたとの誤認を受け、店から去ろうとしたところを店主によって射殺された。15歳であった。日本の一部テレビ番組[要出典]や『マンガ嫌韓流2』では万引き犯と描写されているが、実際には窃盗・万引きの事実はない[1]

概要編集

この事件はロドニー・キングロサンゼルス市警察の白人警官らに殴打されたわずか13日後に起きた。ロス暴動を引き起こした極めて重要な要素として、ロドニー・キング事件と同様に取りあげられることが多い。

映像外部リンク
  Korean Businesses Targeted During LA Riots - NBC Nightly News
YouTube:NBC Newsによるロス暴動のニュース映像。本件の映像も含まれる。

事件の韓国系商店はいつもは女性店主トゥ・スンジャ(斗順子)とその夫、およびその息子が経営していたが、事件の起きた1991年3月16日、息子はギャングに殺人予告状を出されていたために不在、また夫は休憩のためにライトバンにおり、店頭にはいなかった。 全米の報道番組に繰り返し放映された警備用ビデオ映像により、15歳のアフリカ系アメリカ人であったラターシャ・ハーリンズは瓶ジュースを自分のバックパックに入れたことが確認できる。その一方で、ハーリンズは手に支払いのための小銭を握っていた[1]。この店は度重なる万引きや強盗被害に悩まされており、バックパックに商品を入れた現場を見咎めた店主はハーリンズのセーターをつかんで対峙した。

ハーリンズは店主の顔面を4回ほど殴打したが、店内に居た目撃者(9歳と13歳の姉妹)によれば、その最中にも支払いの意志を示していたとされる[2]。一方、店主も椅子を投げつけるなどして応戦したため、ハーリンズは引き下がってオレンジジュースをカウンターに置き、店から去ろうとした[1]。しかし、出て行こうとするハーリンズを見た彼女はすばやく銃をつかみ、背後からハーリンズを射撃したあと気絶する。休憩中だった夫は銃撃音を耳にして店頭にかけつけて血まみれのハーリンズを見つけた。彼は救急車を呼び、間もなく救急隊が到着したものの、すでにハーリンズは事切れていた。頭部を射撃され、ほぼ即死であったという。彼女の手には代金の2ドルが握られていたままであった[3]

トゥは第三級謀殺(故殺)によって逮捕告発された。法廷においてトゥは「あくまでも命の危機に瀕したための正当防衛である」との主張を繰り広げた。だが、2名の目撃者の証言や警備用ビデオ映像によって、ハーリンズが立ち去ろうとしていたにも関わらず背後から銃撃したことが証明されたために、その主張は完全に否定された[1]。一方でトゥの使用した拳銃はより簡単に発射できるように改造されていたことがロス市警の専門家により認められた[2]

陪審員はトゥの銃撃は完全に彼女のコントロール下にあり、故意に殺人を行ったことを認定。故殺による有罪の表決し、懲役16年が相当と答申した。しかし、判決は5年間の保護観察処分と400時間の社会奉仕、およびわずか500ドルの罰金と減じられたものであった[4]

影響編集

この事件、および減じられた判決はすでに存在していたアフリカ系アメリカ人住人と韓国系住民間の緊張をさらに高めることとなった。ロス暴動の際に、韓国系商店の多くが襲撃、放火された最大の要因が本事件であるともいわれる[5]

関連項目編集

リファレンス編集