ラ・パルマ島
ラ・パルマ島(ラ・パルマとう、La Palma)は北大西洋上の島。スペイン領カナリア諸島を構成する島の一つ[1]。諸島の西北端に位置する。面積は706km2。行政上はサンタ・クルス・デ・テネリフェ県に属している。人口は約8万5000人、行政所在地はサンタ・クルス・デ・ラ・パルマ。
ラ・パルマ島 | |
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所在地 |
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所在海域 | 大西洋 |
座標 | 北緯28度40分 西経17度52分 / 北緯28.667度 西経17.867度座標: 北緯28度40分 西経17度52分 / 北緯28.667度 西経17.867度 |
面積 | 708.32 km² |
最高標高 | 2,426 m |
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地理編集
長さ47kmのくさび形をした火山島で、2つの大きな火山がある。そのうち北側にある標高2,426mのケンブレビエハ(クンブレビエハ[2])火山は、急な火口壁を持つTaburienteカルデラによって切り取られ、南西側に大崩壊した跡がある。南側にある標高1,949mのCumbre Vieja火山はカナリア諸島で最も活発な火山の一つである。細長く南北に伸びた火山体は12万5000年前頃から活動を始めた。過去7000年間の火山活動は、古い火口丘からCumbre Viejaの活動軸に沿った割れ目噴火の形態をとり、溶岩流が海に急激に流れ落ちている。ラ・パルマにおいての歴史的な爆発は15世紀から記録され、穏やかな噴火と溶岩流が人口が多い地区に被害を及ぼした。島の南端は1677-1678年の噴火で生じた広い溶岩流地帯である。1585年、1646年、1712年、1949年、1971年の火山活動でも溶岩流が海に達している。
2021年9月19日にエル・パライソ集落の東側山腹の複数地点から噴火が開始した[3]。噴火は50年ぶりで、約5000人が避難し、ペドロ・サンチェス首相が訪米を中止して現地入りした[2]。
クンブレビエハ火山が将来、噴火により山体崩壊を起こした場合、巨大津波がアメリカ合衆国東海岸など大西洋岸各地を襲うと警戒されている[4]。
天文台編集
1979年に作られたロケ・デ・ロス・ムチャーチョス天文台が有名。小惑星(2912) Lapalmaはラ・パルマ島にちなんで命名された[5]。
脚注編集
- ^ 『世界の美しい階段』エクスナレッジ、2015年、178頁。ISBN 978-4-7678-2042-2。
- ^ a b 「カナリア諸島で噴火」『読売新聞』朝刊2021年9月21日2面
- ^ El volcán de La Palma entra en erupción: al menos cinco bocas de lava, según el presidente del Cabildo
- ^ ケンブレビエハ火山(カナリア諸島ラパルマ)の山体崩壊によって生じた津波の数値モデリング:津波の起源と近隣への影響 Numerical modeling of tsunami waves generated by the flank collapse of the Cumbre Vieja Volcano (La Palma, Canary Islands): Tsunami source and near field effects J-GLOBAL(2021年9月22日閲覧)
- ^ “(2912) Lapalma = 1942 DM = 1956 EN = 1973 AJ2 = 1973 CB = 1979 YJ = 1980 BG = 1980 DY5”. MPC. 2021年10月3日閲覧。