リオ・グランデの砦

概要編集

ジョン・フォード監督作品の中の『アパッチ砦』、『黄色いリボン』と並んで「騎兵隊三部作」と評される最終作。主演のジョン・ウェインが『アパッチ砦』と同じく、カービー・ヨークという名前の役柄を演じており、本作は『アパッチ砦』の続編ともいえる作品となっている。[2]

しかし、フォード本人はこの作品を作る予定は最初はなかった。1936年に企画した『静かなる男』を製作するために、フォードはB級映画専門のスタジオであるリパブリック・ピクチャーズと3本の映画製作契約を結んだ。しかし、当時の社長であったハーバート・J・イェーツは、この芸術色の強い内容である『静かなる男』の製作に対して、いい顔をしなかった。しかし、フォードは負けずに訴え続けイェーツはついに根負け。しかし、条件としてまず映画を1本撮って、それが大ヒットしたら『静かなる男』の製作を許可すると提示した。

早速フォードは、『アパッチ砦』、『黄色いリボン』と同じくジェームズ・ワーナー・ベラの短編小説『記録なき作戦行動』を原作に、赤狩りに巻き込まれ仕事を干されていたジェームズ・ケビン・マクギネスを脚本家に任命。当初は『リオ・ブラボー』という名の仮タイトルをつけ、夫婦愛や家族関係などのエッセンスを盛り込んだ。

キャスティングも、ウェインの妻役に『静かなる男』でも女房役となるモーリン・オハラを起用。このウェインとオハラのコンビは、息の合った演技を見せ、『静かなる男』だけでなく『荒鷲の翼』、『マクリントック』、『100万ドルの決斗』でもそのコンビネーションを披露した。

しかし、イェーツは本作の制作費を『アパッチ砦』の半分である123万8000ドルしか出さないばかりではなく、さらに制作費を削減した。そのせいで、ベン・ジョンソンハリー・ケリー・ジュニア出演料を値切られた上に、無情にもイェーツはフォードに制作費をさらに2万8000ドルの削減を言い渡したばかりか、カメラアングルや俳優の衣装にまで注文をつけ始めた。頭に来たフォードは、イェーツが撮影現場に見学に来ると撮影を中止して反抗したという。

なお、ベン・ジョンソンとハリー・ケリー・ジュニアは、2頭の馬に跨るハイレベルな乗馬術であるローマ式立ち乗りをフォードからマスターするよう命じられる。2人は3週間でこの乗馬方法を身につけ撮影ではノースタントで挑んだ。

結果的に、この作品は大ヒットしたことによりフォードはようやく『静かなる男』の製作に取り掛かる事が出来た。

キャスト編集

スタッフ編集

脚注編集

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  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)89頁・97頁
  2. ^ ただし、階級は大尉から中佐に昇進している。

外部リンク編集