リンカーン家(Lincoln family)は、イングランドを起源とするアメリカ合衆国の家族である。これにはエイブラハム・リンカーンメアリー・トッド・リンカーンの全ての子孫が含まれる。リンカーンの家系は1985年12月24日にロバート・トッド・リンカーン・ベックウィズ英語版が亡くなったことで断絶したものであると考えられている[nb 1]

リンカーン
Lincoln
名の由来 リンカーン英語版(Lincoln)は「湖やプール」を意味するウェールズ語のリン(lynn)と「集落」を意味するラテン語のコロニア(colonia)に由来する。
現居住地 Flag of the United States (1776-1777).svg 13植民地 マサチューセッツ湾植民地ヒンガム英語版 (第1世代)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 イリノイ州スプリングフィールド (第7世代)
家祖 サミュエル・リンカーン (1622-1690)
1637年(384年前)にアメリカに移住。
著名な人物 サミュエル・リンカーン
エイブラハム・リンカーン大尉
トーマス・リンカーン
エイブラハム・リンカーン大統領
ロバート・トッド・リンカーン
親族 ハンクス家英語版
トッド家
ハーラン家英語版
伝統 聖公会

一方でリンカーン家には大統領と祖先が共通する親戚が存続している。例を挙げると俳優のジョージ・クルーニーはリンカーンの母のナンシー・ハンクス・リンカーン英語版とつながりがある[1]。またLGBT活動家のコンラート・イングリング英語版はリンカーンの曾祖父のジョン・リンカーンの子孫[2]、俳優のベン・ミラーもリンカーン家とのつながりがあることが調査により判明している[3]

イングランドのルーツ編集

サミュエル・リンカーンの父のエドワード・リンカーン(Edward Lincoln)は1575年頃に生まれ、イングランドのノーフォーク市ヒンガム英語版に住んだ。彼はイングランドに残って1640年2月11日に亡くなり、聖アンドリュー教会の墓地に埋葬された[4][5]。エドワードはリチャード・リンカーン(Richard Lincoln, 1620年没)とエリザベス・レンヒンゲン(Elizabeth Remching)の1人息子であった。妻の死後にリチャードは3度結婚した[6]

歴史編集

第1世代編集

 
1649年にサミュエルが購入したヒンガムの土地に孫が建てたサミュエル・リンカーン邸

1937年、エドワード・リンカーンの息子のサミュエル・リンカーングレート・ヤーマスからジョン&ドロシー号に乗って出航し、マサチューセッツ湾植民地にたどり着いた[7]。彼はアメリカ合衆国におけるリンカーン家の家長とみなされている[8]

第7世代編集

 
リンカーン大統領とその家族

エイブラハム・リンカーン(1809年 - 1865年)は弁護士であり、また1861年から1865年にかけて第16代アメリカ合衆国大統領を務めた政治家であった。彼はケンタッキー州ホジェンビル英語版近郊のシンキング・スプリング農場英語版にあるワンルームの丸太小屋でトーマス・リンカーンナンシー・ハンクス英語版のあいだに生まれた。彼はメアリー・アン・トッドと結婚し、4人の子供(ロバートエドワードウィリータッド)をもうけた[9]

第10世代編集

ロバート・トッド・リンカーン・ベックウィズ英語版(1904年 - 1985年)はジェントルマン・ファーマー英語版であり、エイブラハム・リンカーンの曾孫であった。姉のメアリー英語版が1975年亡くなったことでリンカーンの唯一の子孫となり[10]、彼自身も1985年に亡くなって家系は途絶えた。

家系図編集

以下はエイブラハム・リンカーン大統領の祖先と子孫を10世代にわたって示している。

その他編集

脚注編集

  1. ^ ロバートの2番目の妻とのあいだにはティモシー・リンカーン・ベックウィズ(Timothy Lincoln Beckwith)という息子がおり、彼女はその実父はロバートであると主張し、事実ならば彼は存命する唯一のリンカーン大統領の子孫となっていた。しかしロバートは誕生の数年前に精管切除英語版手術を受けたと言ってティモシーの実父であることを否定し、離婚裁判で彼の主張が認められた。
  2. ^ エイブラハム・リンカーンの弟であるトーマス・リンカーン・ジュニアは1812年にケンタッキー州ノブクリーク農場英語版で生まれたが、その後すぐに未知の病に冒された。彼はエリザベスタウンでダニエル・B・ポッター医師の治療をうけたものの、生後わずか3日で亡くなった。

参考文献編集

  1. ^ George Clooney is distant cousin of Abraham Lincoln”. reuters.com. 2020年11月3日閲覧。
  2. ^ Brown, Stacy M. (2020年9月23日). “Does Any Other U.S. President Compare with the Unhinged Trump?”. The Washington Informer 
  3. ^ Miller, Ben (2015年11月23日). “Ben Miller finds out an amazing fact, Series 10, Coming Home”. BBC. BBC One. 2017年5月16日閲覧。
  4. ^ St Andrew, Hingham”. norfolkchurches.co.uk. 2020年8月12日閲覧。
  5. ^ GOD BLEW, AND THEY WERE SCATTERED: PETER'S PEOPLE (NEW FRONTIERS), Book 3. (15 May 2008). ISBN 9781469120607. https://books.google.com/books?id=cUeOAAAAQBAJ&pg=PA53&dq=samuel+lincoln+1622+married#q=samuel%20lincoln%201622%20married 2020年8月17日閲覧。 
  6. ^ GOD BLEW, AND THEY WERE SCATTERED: PETER'S PEOPLE (NEW FRONTIERS), Book 3. (15 May 2008). ISBN 9781469120607. https://books.google.com/books?id=cUeOAAAAQBAJ&pg=PA53&dq=samuel+lincoln+1622+married#q=samuel%20lincoln%201622%20married 2020年8月17日閲覧。 
  7. ^ Daughters of the American Revolution Magazine, volume 62” (1928年). 2020年8月12日閲覧。
  8. ^ Waldo Lincoln, History of the Lincoln Family: An Account of the Descendants of Samuel Lincoln of Hingham, Massachusetts, 1637–1920 (1923) ISBN 0-7884-1489-5; John George Nicolay, John Hay, Abraham Lincoln: A History (1890) p. 2.
  9. ^ Donald, Lincoln, p. 84.
  10. ^ GREAT-GRANDSON'S DEATH ENDS LINCOLN FAMILY LINE”. Chicago Tribune (1985年12月26日). 2020年8月17日閲覧。
  11. ^ The Lincoln Family Tree”. Lincoln Presenters. 2017年5月16日閲覧。
  12. ^ a b c d e Grzyb, Frank L. (January 1, 2013). Hidden History of Rhode Island and the Civil War. The History Press. p. 17. ISBN 978-1-62619-231-7. https://books.google.com/books?id=ftJTUiU_uOMC&pg=PA17 
  13. ^ a b Duniho, Terence L.. “Descendants of Abraham Lincoln, Generation No. 3”. 2016年6月6日閲覧。, from New-York Tribune article "Mrs. Charles Isham Dies; Lincoln's Granddaughter", dated October 23, 1938.