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ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜

ルパン三世 天使の策略 ~夢のカケラは殺しの香り~』(ルパンさんせい てんしのタクティクス 〜ゆめのカケラはころしのかおり〜)は、モンキー・パンチ原作のアニメルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第17作。2005年7月22日日本テレビ系の『金曜特別ロードショー』にて放送された。視聴率は19.0%。

目次

概要編集

ロズウェル事件で墜落したUFOのカケラ「オリジナルメタル」をめぐって、ルパンファミリーとブラッディエンジェルスの攻防戦が展開する。本作の敵組織であるブラッディエンジェルスはボス、幹部、戦闘員まで全員女性で構成されており、シリーズ中でも極めて異例。また、ルパンが直接、劇中ラストで騙し討ちをされたとはいえ黒幕の組織の女ボスを射殺したこと、またテロリストとの戦いではルパン・次元・五ェ門・不二子・銭形が背中合わせにそれぞれの武器を構え、一致団結して戦うなど珍しいシーンが描かれた。

なお、本編とは異なるストーリーが考案されており、それを漫画化したものが深山雪男によって描かれ、「天使の策略 ~Another Angels~」として『ルパン三世officialマガジン』に掲載された。また、アニメシリーズ史上で初めて銭形が自分の本名を言うシーンがある。

モノマネ芸人のホリが開始3分弱の1シーンに観光客役としてとゲスト出演している。ホリは本作出演がきっかけで、声優としての活動も行うようになった。

前年で好評だった『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』のBGM新アレンジはこの作品でも行われ、今回は「デンジャラスゾーン」、「スパイラルフライト」、「ワイルドクライシス・黒い陰謀」が新しくアレンジされた。また、オープニング曲も一新され、「ルパン三世'80」を2005バージョンとして新しくアレンジしたものが使用された。しかし、予告で使われたのは「ルパン三世'89」である。

本作より原作クレジットの出版元が(中央公論社)から(MPワークス/ルパン三世officialマガジン刊)に変更された。

あらすじ編集

男装の麗人レディ・ジョー、女剣士辻斬りカオル、マジシャン兼銃火器の達人ボンバー・リンダ、そして毒薬使いのポイズン・ソフィー。彼女たちは女性だけの組織「ブラッディエンジェルス」の四幹部「ラッキークローバー」であり、ルパン一味を利用した後で始末しようとしていた。

ネバダ州にあるグレーム・レイク空軍基地、通称「エリア51」に銭形警部と警官隊、さらに新米女性捜査官エミリー・オブライエンが警備に来ていた。ルパンからの予告状によると、ルパンの獲物は、ロズウェル事件で墜落したUFOのカケラである「オリジナルメタル」だった。ルパン・次元・五ェ門の3人は銭形らの警備をかいくぐり、まんまとオリジナルメタルを盗み、アメリカ軍が建造したUFOをも盗んで華麗に脱出に成功する(ここまでのノンストップアクションが本作のオープニングとなった)が、そのUFOはあっさり失速、三人は無様に不時着した。

ルパンの目的は、盗んだオリジナルメタルで不二子に指輪を作ること。オリジナルメタルのカットをしぶしぶ了承した五ェ門であったが、オリジナルメタルは斬鉄剣でも斬ることができず逆に刃こぼれしてしまい[1]、それに衝撃を受けた五ェ門は修行の旅に出てしまう。さらに愛想をつかした次元までルパンのもとを去り、不二子もオリジナルメタルをまんまと盗んで去ってしまう。

ジョーと取引をしてオリジナルメタルを売ろうとした不二子だったがそれは偽物で、不二子は怒るジョーから逃げる。ジョーは、本物はルパンか次元か五ェ門が持っていると察知し、他の仲間に知らせた。ルパンの前には保険調査員を装ったソフィーが現れる。次元の前にはリンダが現れ、チンピラに襲われたふりをして近づく。そして五ェ門の前にはカオルが現れ、酌の相手を務めた。

ソフィーに自白薬を兼ねた毒を飲まされたルパンは、次元がオリジナルメタルを持っていると白状し、それを聞いたソフィーはリンダに連絡を取った。だが実は、ルパンは毒を飲んだフリをしてデマを流したのだ。

リンダは本性を現して次元からオリジナルメタルを奪おうとするが、次元は持っていない事に気づく。そうなれば残るは五ェ門ただ1人になる。カオルがオリジナルメタルより五ェ門の血を求めて「妖刀紅桜」で勝負を挑み、刃こぼれした斬鉄剣では勝負にならないと判断した五ェ門は、ひとまず退却する。

一方、ルパンは、祖父であるアルセーヌ・ルパンの知人、珍幻斎のもとにオリジナルメタルを持ち込み、珍幻斎の研究でオリジナルメタルは宇宙金属ではないという事が判明する。実は、オリジナルメタルはアメリカ国防総省が極秘に開発した特殊超合金のサンプルであった。

ルパン・次元・五ェ門はアジトに集結し、次元はブラッディエンジェルスは反米テロ組織だということをつかんだ。ルパンは、彼女たちの目当ては反米敵対国との取引だと読む。一方、銭形も国防総省からオリジナルメタルを取り返すために特殊部隊の指揮をとるよう命令を受け、エミリーを連れて出動する。

そして、女性ばかりの組織、ブラッディエンジェルスとの壮絶な戦いが幕を開けたのだが、実はそのボスは既に身近な場所にいるのであった…。

ゲストキャラクター編集

エミリー・オブライエン
- 松井菜桜子
反米テロ組織「ブラッディエンジェルス」の事件を追うことになった新米の刑事で、本作における銭形の相棒だが、正体は「ブラッディエンジェルス」の首領スパイダー・エミリーである。表向きの演じていた性格ではドジな失敗ばかりを繰り返していたが、正体を現した時の本性は残忍かつ残虐的で、自分の目的の為ならば仲間を裏切って始末したり、「殺せ」などの乱暴な言葉を吐いたり、平気で騙し討ちをしようとしていた。冒頭に登場する「ブラッディエンジェルス」アジトの城壁には巨大な肖像画が描かれている。
オリジナルメタルを加工する液体(見た目はラベンダーの香水)をバッグに所持しており、ルパン達の持つオリジナルメタルを奪ってアメリカの対立国との金だけが目当ての取引を狙っていた。ルパンに秘密を漏らしたソフィを射殺し、半人前を演じて銭形の信頼をも踏み躙ったためにルパンの逆鱗に触れてしまい、ルパン達や銭形、急行してきたアメリカ軍によって部下を殲滅させられた挙句自分だけ逃走しようとするが左足を撃たれた上、船を五ェ門に斬られてしまい、失敗。ルパンに泣いて許しを乞うふりをして射殺しようとしたが返り討ちに遭い死亡するという自業自得の最期を遂げた。
漫画版ではブラッディエンジェルスには関与していないため、スパイダー・エミリーの設定はなく、最後まで生存している。漫画版のエミリーはソフィーの妹で、幼いころにアメリカ軍の誤爆が原因でソフィーと生き別れた後、現地に駐留していたアメリカ兵に引き取られ、以後はアメリカ人として生活していた。その後、新聞で死んだと思っていた姉・ソフィーらがテロを計画していることを知り、計画を阻止するべく銭形と行動を共にする。最後まで銭形の相棒として行動し、エピローグでは銭形に礼を言って去って行った。
ポイズン・ソフィ
声 - 能登麻美子
「ブラッディエンジェルス」の幹部・ラッキークローバー(四人組の暗喩)の1人で、毒殺のプロだが、普段は保険調査員を装っていると思われる。20歳[2]。かつてアメリカ軍兵士の恋人(ルパンに似た一面があると語っている)がいたが、アメリカの起こした戦争で任務遂行を優先した味方の爆撃によって死亡しており、それがきっかけで「ブラッディエンジェルス」に入り、アメリカへの復讐を果たすと共に理想の世界を作ることを願っていたため、最期まで理想を信じ続けていた。だが、エミリーはオリジナルメタルと加工用の液体である香水を利用して金を手に入れる事だけが目当てだった。殺しの腕前は今ひとつで、ルパンに何度も近づいて殺そうとするがことごとく裏をかかれ、終盤ではルパンにボスの事を話そうとした時、口封じの為エミリーに射殺されてしまう(その際ルパンを庇い、エミリーに武器を向けさえしている)。最期は「もっと前に知り合いたかった…」と涙ながらにルパンの腕の中で息を引き取った。彼女の死体はルパンによって埋葬され、オリジナルメタルはルパンのアジトの壊れた蛇口の部品になった(次元曰く「ルパンは対立国に売る気は最初からなかった」)。
漫画版ではエミリーの生き別れの姉であった。
ボンバー・リンダ
声 - 新井里美
「ブラッディエンジェルス」の幹部・ラッキークローバーの1人で、緑色の髪が特徴的な22歳[3]。両利きであり、重火器、爆発物、マジックを操る。次元に最初に会った時には彼の銃弾の一つをマジックで盗み出し、それを悟られずにポケットに戻すという離れ業をやってのけ、次元をして「なかなか手強い」と言わしめた。戦闘時には緑色のハイレグ姿になり、次元を倉庫に追いつめて射殺しようとしたが、先のマジックで銃弾を返していたのが仇となり、次元のポケットに1つだけ残っていた銃弾で右肩を撃ち抜かれてしまう。そのことに逆上して、大量の小麦粉袋が置かれている倉庫内でUZIを乱射するという致命的なミスを犯してしまい、結果、空気中に充満した小麦粉に引火したことによる粉塵爆発によって爆死した。その最期は次元からも「爆破のプロにしちゃあ、迂闊な最期だった…」と酷評された。
レディ・ジョー
声 - 浅野まゆみ
「ブラッディエンジェルス」の幹部・ラッキークローバーの1人で、表向きはリーダー格。ジークンドーの達人だが、普段は男性を装っている。24歳[4]。一見冷静に見えるが、その本性は冷酷かつ攻撃的で、淑女風のドレス姿になってからは傘に隠していたバレットM82を乱射していた。不二子に対立国のエージェントと名乗って取引したが彼女に金の増額を要求されて本性を見せる。最後は銭形の特殊部隊とすり替わっていた手下を引き連れてルパン一味と交戦したが敗北、銭形の通報で急行してきた本物のアメリカ軍に部下とともに逮捕及び連行される。そのため、「ブラッディエンジェルス」の幹部で唯一生存した。
辻斬りカオル
声 - 田中敦子
「ブラッディエンジェルス」の幹部・ラッキークローバーの1人で、居合斬りの達人だが、普段は日本食屋を営んでいる。26歳[5]。勝負では持つ者を血に飢えた獣に変える妖刀「紅桜」を使用し、五右衛門を超える獣じみた動きを見せる。他の幹部同様にオリジナルメタルの奪取を命令されていたが、カオル自身は五ェ門を斬る事にこだわり続けており、一度目の五ェ門との勝負では斬鉄剣が刃こぼれしていたこともあり、彼を退散に追い込む。しかし、再戦では復活した斬鉄剣を駆使した五ェ門によって紅桜を無惨にも叩き折られ、折られた先端の刃が心臓に突き刺さるが、自ら刃を心臓に突き立て、己の血をも紅桜に捧げるという最期を迎えた。その死を見届けた五ェ門は「違う形であいまみえたかった…」と言葉を残している。
東甚五郎
声 - 永井一郎
有名な刀磨ぎ師。元は腕が良かったが妖刀紅桜を作ってしまった後悔から(本人曰く「世にあってはならぬ剣」)仕事から足を洗って釣りをしていた。五ェ門の「刀を研いでほしい」という依頼も頑なに拒み続けていたが、五ェ門が妖刀紅桜の名を出すとその態度を急変させ、「必ず紅桜を葬り去る」という条件で、オリジナルメタルを使ってボロボロになった斬鉄剣を研ぎ、五ェ門は見事にその条件を果たした。
珍幻斎
声 - 穂積隆信
ルパン一世の古くからの友人で、ルパン(三世)の事を「坊ちゃん」と呼ぶ。古本屋を営んでいるが、その地下には巨大コンピューターが設置されており、その機械でオリジナルメタルが宇宙から飛来したUFOの破片ではなく、プラズマ兵器開発の要となるエネルギー物質であることを見抜いた。

声の出演編集

スタッフ編集

  • 原作 - モンキー・パンチ(MPワークス、ルパン三世officialマガジン刊)
  • 監督 - 宮繁之
  • 脚本 - 前川淳
  • 音楽 - 大野雄二
  • 音楽監督 - 鈴木清司
  • 音響監督 - 加藤敏
  • 音響効果 - 糸川幸良
  • 音響制作 - 東北新社
  • 音響制作担当 - 大野拓也
  • 美術監督 - 宮野隆
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 平山智
  • メカニックデザイン・メカニック作画監督 - 水村良男
  • 作画監督 - 石本英治、小林利充
  • 絵コンテ - 宮繁之、中村哲治
  • 色彩設計 - 児玉尚子
  • 撮影監督・CG監修 - 下山真吾
  • 編集 - 佐野由里子
  • 演出 - 殿勝秀樹
  • プロデューサー - 中谷敏夫(日本テレビ)、大石祐道(TMS)
  • アニメーションプロデューサー - 浄園祐(TMS)
  • 脚本プロデューサー - 飯岡順一
  • 音楽プロデューサー - 山田慎也、穂山賢一、澤藤弘一
  • エンディングテーマ「夢のカケラ」
    • 作詞 - DOUBLE
    • 作曲 - 大野雄二
    • 歌 - DOUBLE
    • サウンドトラック - 「ルパン三世『天使の策略』~夢のカケラは殺しの香り~ オリジナル・サウンドトラック」
  • 企画・制作 - 日本テレビトムス・エンタテインメント
  • 製作・著作 - トムス・エンタテインメント

関連項目編集

脚注編集

  1. ^ 金曜ロードショー・ルパン三世『天使の策略』~夢のカケラは殺しの香り~・ストーリー
  2. ^ ルパン三世officialマガジンVol5 2005年7月発売 双葉社
  3. ^ ルパン三世officialマガジンVol5 2005年7月発売 双葉社
  4. ^ ルパン三世officialマガジンVol5 2005年7月発売 双葉社
  5. ^ ルパン三世officialマガジンVol5 2005年7月発売 双葉社
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外部リンク編集