ルビー・カイロ

アメリカ・イギリス・日本合作のミステリ・サスペンス映画 (1992)

ルビー・カイロ』(原題: Ruby Cairo)は、1992年制作のアメリカ合衆国日本イギリス合作のミステリサスペンス映画

ルビー・カイロ
Ruby Cairo
監督 グレーム・クリフォード
脚本 ロバート・ディロン
マイケル・トーマス
原案 ロバート・ディロン
製作 菅原浩志
ロイド・フィリップス
製作総指揮 角川春樹
出演者 アンディ・マクダウェル
リーアム・ニーソン
ヴィゴ・モーテンセン
音楽 ジョン・バリー
撮影 ラズロ・コヴァックス
編集 キャロライン・ビッガースタッフ
ポール・ルベル
マーク・ウィニツキー
製作会社 ミラマックス
配給 日本の旗 松竹富士
アメリカ合衆国の旗 ミラマックス
公開 日本の旗 1992年12月12日
イギリスの旗 1993年4月30日
アメリカ合衆国の旗 1993年10月29日
上映時間 110分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
日本の旗 日本
イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 33億円[1]
興行収入 アメリカ合衆国の旗 $608,866[2]
配給収入 日本の旗2億5000万円[3]
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製作 編集

角川春樹ハリウッド進出第1弾として手掛けた作品。映画買い付けのために映画会社のトライトン・ピクチャーズに総額600万ドル出資した上で、製作会社の「カドカワプロU.S」を設立して本作を製作した。しかし20世紀フォックスに配給契約を破棄され、33億円の製作費に対して、僅か5億円前後の回収に留まり、興行的に失敗する。この時、角川は既に進出第2弾として先行投資していた映画『恐竜物語』の製作を断念する。本作の失敗は角川書店の負債を増やし[4]、これが角川春樹と弟の角川歴彦の対立を呼び、角川書店お家騒動(権力争い)が勃発する引き金となった[5]。後に角川春樹は、製作中に莫大な使途不明金を出したとして、米国側のプロデューサーを背任横領で告訴し、ロサンゼルスの裁判所で争うことになるが、係争中だった1993年に麻薬取締法違反と背任横領容疑で逮捕される。角川の実姉である辺見じゅんには、イスラエル大使館の一等書記官から、角川が密告され、FBIが動いて日本の警察に連絡したという趣旨の電話があったという[6]

あらすじ 編集

ロサンゼルスに住む主婦ベッシーのもとに、パイロットの夫ジョニーの黒く焼け焦げた入れ歯が届き、彼がメキシコで墜落死した事を知る。

しかし、ジョニーのオフィスが荒らされているのを不審に思ったベッシーは机の引き出しの奥に隠されていたベースボールカードの束を見つけ、それに暗号で世界中の銀行口座番号が記されているのを見つける。

ベッシーは偶然出会った「世界の飢餓を救う会」の代表であるラム博士と共に世界中を巡り、ジョニーの死の謎を追う。そして、最終的にエジプトに辿り着いたベッシーはジョニーの意外な裏の顔を知る。

キャスト 編集

スタッフ 編集

漫画版 編集

ルビー・カイロ
漫画
原作・原案など デボラ・チール
作画 高口里純
出版社 角川書店
掲載誌 増刊ヤングロゼ秋の号
レーベル ヤングロゼコミックス deluxe
発行日 1992年12月12日
巻数 全1巻
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

書誌情報 編集

デボラ・チール、高口里純 『ルビー・カイロ』 角川書店〈ヤングロゼコミックス deluxe〉全1巻

脚注 編集

  1. ^ 『最後の角川春樹』、2021年11月発行、伊藤彰彦、毎日新聞出版、P223
  2. ^ Release info from imdb.com”. imdb.com. 2010年9月23日閲覧。
  3. ^ 中川右介「資料編 角川映画作品データ 1976-1993」『角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年』角川マガジンズ、2014年、285頁。ISBN 4-047-31905-8 
  4. ^ 『最後の角川春樹』、2021年11月発行、伊藤彰彦、毎日新聞出版、P223~224
  5. ^ 岩上安身誰も書かなかった『角川家の一族』(前編)」『宝島30』1993年11月号、宝島社
  6. ^ 『最後の角川春樹』、2021年11月発行、伊藤彰彦、毎日新聞出版、P224、232

関連項目 編集

外部リンク 編集