レオパルドマン 豹男』(レオパルドマン ひょうおとこ、The Leopard Man)とは、1943年に公開されたアメリカ合衆国ホラー映画ニューメキシコ州のナイトクラブから豹が逃げ出し、豹の仕業と思われる連続殺人事件が発生する。製作はヴァル・リュートン、監督はジャック・ターナー。このコンビによる『キャット・ピープル』(1942年)、『私はゾンビと歩いた!』(1943年)と比べると評価は低いが、推理作家コーネル・ウールリッチの『黒いアリバイ』[1]を原作としたことでノワールとホラーが融合し、また、シリアルキラーに焦点をあて、それを今日的にリアルに描写している点は特筆すべきである[3]

レオパルドマン 豹男
The Leopard Man
ポスター(1943年)
監督 ジャック・ターナー
脚本 アーデル・レイ
原作 コーネル・ウールリッチ『黒いアリバイ』[1]
製作 ヴァル・リュートン
出演者 デニス・オキーフ
マーゴ
ジーン・ブルックス英語版
音楽 ロイ・ウェッブ
撮影 ロバート・デ・グラス
編集 マーク・ロブソン
製作会社 アメリカ合衆国の旗 RKO
配給 アメリカ合衆国の旗 RKO
公開 アメリカ合衆国の旗1943年5月8日
日本の旗2018年[2]
上映時間 66分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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日本では2018年の「映画史上の名作16」で劇場初公開されたが[2]2006年8月25日IVCからDVD発売されている[4]

キャスト 編集

制作 編集

製作費は150,000ドル。

黒豹は同じ監督・製作者の『キャット・ピープル』に出演した黒豹を再起用。

評価 編集

公開当時、『ニューヨーク・タイムズ』紙のボズレー・クラウザーはこの映画を「中途半端」と批判した。「『レオパルドマン 豹男』が騒動の中で2、3の事件を起こして、観客を怖がらせ驚かせようとしているのは明らかだが、それ以外は何もない」[5]

しかし近年では、レナード マルティン英語版が「面白いが欠点もあるヴァル・リュートンのスリラー」と評し、4つ星満点で星2つ半[6]、『TV Guide英語版』誌が「この映画は他のリュートンとターナーのコラボ作同様、良い映画を作るのに予算が重要でないことを証明している。ロバート・デ・グラスのすばらしく滑らかなカメラワークはこの映画のひんやりとしたムードを生み出している」と、4つ星満点で星3つ[7]、『スラントマガジン英語版』誌のエド・ゴンザレスが撮影、音の使い方、ターナーの演出を絶賛し、4つ星満点の星4つ[8]を与えている。 、

脚注 編集

  1. ^ a b 稲葉明雄 訳『黒いアリバイ』東京創元社、1977年。ISBN 978-4488120108 
  2. ^ a b 映画史上の名作16”. シネマヴェーラ渋谷. 2020年2月10日閲覧。
  3. ^ Preston, Scott. “The Strange Pleasure of the Leopard Man: Gender, Genre and Authorship in a Val Lewton Thriller”. CineAction 71. 2009年12月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年2月20日閲覧。
  4. ^ レオパルドマン-豹男 [DVD]”. amazon. 2020年2月10日閲覧。
  5. ^ Boo to You”. The New York Times (1943年5月20日). 2019年8月22日閲覧。
  6. ^ Leonard Maltin; Spencer Green; Rob Edelman (January 2010). Leonard Maltin's Classic Movie Guide. Plume. p. 370. ISBN 978-0-452-29577-3. https://books.google.com/books?id=hLtaAAAAYAAJ 
  7. ^ The Leopard Man - Movie Reviews and Movie Ratings”. TV Guide. 2019年8月23日閲覧。
  8. ^ Review: The Leopard Man – Slant Magazine”. Slant Magazine.com. Ed Gonzalez. 2019年1月27日閲覧。

外部リンク 編集