レストラン・ガストロノミーク

レストラン・ガストロノミーク (フランス語: restaurant gastronomique) は、質の高い料理、充実したワインセラー、気配りの行き届いた接待、素晴らしいサービスと快適な雰囲気を備えた、ガストロノミー(美食)を強調したレストラン

レストラン・ガストロノミークの中でも長い歴史をもつストラスブールメゾン カメルツェルフランス語版
ポール・ボキューズのレストラン、ローベルジュ・ドゥ・ポン・ド・コローニュフランス語版の店内。

ガストロノミークと称されるにふさわしい質の高いレストランの主だった特徴は、その提供するメニューにおける諸々の料理の複雑な構成や、個々の料理の価値の高さによって形成される。こうしたレストランでは、一般的に、肉料理や魚料理を提供している。また、施設の内装や、顧客が招じ入れられる空間にも、一定の約束事がある。

レストラン・ガストロノミークは、『ミシュランガイド』で星(俗に「マカロン」とも称される)を与えられるか[1]、『ゴー・ミヨ』で満点の20点に近い評価を得ているような店である。

料理 編集

レストラン・ガストロノミークにおいては[2]、レストランの経営者であったり、共同経営者のひとりであったりするシェフ(例えば、フランスの例を挙げれば、ポール・ボキューズミシェル・ゲラールフランス語版ミシェル・トラマフランス語版マーク・エーベルランフランス語版アラン・パッサールなど)が、コックたちの統率や料理の決定について、実質的な権限を掌握している。

シェフの職務上の責任には、以下が含まれる。

  • 提供する料理の内容のコンセプトづくりとその進化を、ときにはレストランの他の従業員の協力も得ながら進めること
  • 料理についての技術的指示書を作成すること
  • 質の高い製品の提供
  • ワインセラーの管理
  • 料理の諸々の要素を、実際に執行できるようにすること
  • 料理についての研修、自身の過去の経験の蓄積、適切なタイミングで給仕サービスが行えるようにすること
  • 材料費の経費管理
  • 損益

1970年から1980年にかけて、こうしたレストランのオーナー・シェフたちは、「ヌーベルキュイジーヌ」の騎手となった。しかし、その後は(施設への先行投資など)財政面の厳しさから、優秀な、特にとりわけ優秀な料理人は、ホテル(グランドホテルや、高級チェーン・ホテル)など、大きなグループ企業に雇われる道を選ぶ傾向が強くなっている。

脚注 編集

  1. ^ MICHELIN Restaurants”. Michelin. 2017年3月12日閲覧。
  2. ^ 例として、Citrus Etoile がある。:Citrus Etoile” (フランス語). Citrus Etoile. 2016年11月24日閲覧。