レプリカズ
『レプリカズ』(Replicas)は、2018年のアメリカ合衆国のSFスリラー映画。監督はジェフリー・ナックマノフ、出演はキアヌ・リーブスとアリス・イヴなど。事故で家族を失った天才科学者が、クローンや意識の転移によって家族の複製(レプリカ)を作ろうとする姿を描いている[5]。
レプリカズ | |
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Replicas | |
監督 | ジェフリー・ナックマノフ |
脚本 | チャド・セント・ジョン |
原案 | スティーブン・ハメル |
製作 |
ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ マーク・ギャオ スティーブン・ハメル キアヌ・リーヴス ルイス・A・リーフコール |
製作総指揮 |
バイロン・アレン セバスティアン・ボネタ マーク・ボード ニック・バウアー クリス・シャラランバウス マーク・ドゥヴィートル ジェームズ・ドッドソン タラ・フィネガン キャロリン・フォークス ジェームズ・ギブ エリク・ハウサム ビル・ジョンソン ウォルター・ジョステン アラ・ケシシアン ジェニファー・ルーカス ディーパック・ナヤール グレゴリー・ウェノン クラーク・ピーターソン マキシム・レミラール ジム・セイベル |
出演者 |
キアヌ・リーブス アリス・イヴ トーマス・ミドルディッチ ジョン・オーティス |
音楽 |
マーク・キリアン ホセ・オヘダ |
撮影 | チェコ・バレス |
編集 |
ジェイソン・ヘルマン ペドロ・ハビエル・ムニス |
製作会社 |
カンパニー・フィルムズ ディ・ボナヴェンチュラ・ピクチャーズ リバーストーン・ピクチャーズ レムスター・スタジオズ ファンダメンタル・フィルムズ ロータス・エンターテインメント オーシャン・パーク・エンターテインメント |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 107分[1] |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $30,000,000[2] |
興行収入 |
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ストーリー編集
医療系のバイオ企業で働く神経科学者のウィリアム・フォスターは上司からせかされたり失敗を繰り返したりしつつ、亡くなった人間の意識を人工脳に移す研究に没頭していた。家族との生活は幸福なものであったが、家族と一緒の休暇初日に起きてしまった自動車事故で妻子を失ってしまう。あまりの悲しみから、ウィリアムは妻や子どもたちの意識や記憶を保存するという自らの研究を利用することを思いつき、すぐさま同僚のエドに機材を運んでもらう。
また、同時に、ウィリアムはクローン技術を使って妻子を蘇らせるというアイデアを考え、実行に移す。クローン人間の作成は法律で禁止されていたが、暴走するウィリアムは研究所から機材を盗んでまでクローン人間の作製を行った。
やがて、ウィリアムは家族を複製することに成功し、意識をクローンに移すことでかつての生活を取り戻した。
この一連の出来事は、彼の研究を前進させることとなる。
一方で、その研究成果を手中に収めようとする組織が、その技術やアルゴリズムを狙ってウィリアムや家族に襲い掛かる。
キャスト編集
※括弧内は日本語吹替[6]
- ウィリアム・フォスター: キアヌ・リーブス(森川智之) - 神経科学者。
- モナ・フォスター: アリス・イヴ(中村千絵) - ウィリアムの妻。医師。
- エド・ホイットル: トーマス・ミドルディッチ(福田賢二) - ウィリアムの同僚で友人。
- ジョーンズ: ジョン・オーティス(金尾哲夫) - ウィリアムの上司。
- マット・フォスター: エムジェイ・アンソニー(弘松芹香) - ウィリアムの長男。
- ソフィ・フォスター: エミリー・アリン・リンド(山田唯菜) - ウィリアムの長女。
- ゾーイ・フォスター: アリア・リーブ - ウィリアムの次女。
- スコット: ナシャ・ハテンディ - ウィリアムの同僚。
製作編集
2014年10月、ターニャ・ウェクスラー監督の新作映画にキアヌ・リーブスが起用されるとの報道があった[7]。2016年7月、降板したウェクスラーの後任に、ジェフリー・ナックマノフが起用され、アリス・イヴが本作に出演することになったと報じられた[8]。8月10日、本作の主要撮影がプエルトリコで始まった[9]。19日、レムスター・スタジオズとリバーストーン・ピクチャーズが本作に出資するとの報道があった[10]。
公開・マーケティング編集
2017年9月7日、ニューヨークで開催されたコミコンで劇中映像が公開された[11]。8日、エンターテインメント・スタジオズが本作の全米配給権を400万ドルで購入したと報じられた[12]。10月5日、本作のファースト・トレイラーが公開された[13]。2018年11月19日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[14]。24日、本作はナイト・ヴィジョンズでプレミア上映された[15]。
興行収入編集
本作は『人生の動かし方』及び『ベラのワンダフル・ホーム』と同じ週に封切られ、公開初週末に700万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが[16]、実際の数字はそれを大きく下回るものとなった。2019年1月11日、本作は全米2329館で公開され、公開初週末に237万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場13位となった[17]。キアヌ・リーブス主演の拡大公開作品としては最低の数字となった[18]。
評価編集
本作は批評家から酷評されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには33件のレビューがあり、批評家支持率は9%、平均点は10点満点で3点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「どの部分も等しくプロットに穴が空いており、観客は失笑するほかない。『レプリカズ』は実に出来の悪いSF映画であるが、出来の悪さを売りにできるほど酷いというわけではない。」となっている[19]。また、Metacriticには14件のレビューがあり、加重平均値は18/100となっている[20]。なお、本作のシネマスコアはCとなっている[21]。
出典編集
- ^ “レプリカズ”. 映画.com. 2019年1月9日閲覧。
- ^ Redazione Il Cineocchio (2018年11月19日). “Nel full trailer di Replicas, Keanu Reeves clona i familiari morti nei corpi di robot” (イタリア語). Il Cineocchio 2019年1月11日閲覧。
- ^ “Replicas (2018) – Financial Information” (英語). The Numbers. 2019年8月20日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報』2020年3月下旬特別号 67頁
- ^ “レプリカズ”. WOWOW. 2020年4月26日閲覧。
- ^ “レプリカズ”. ワーナー ブラザース ジャパン. 2019年9月8日閲覧。
- ^ Mike Fleming Jr (2014年10月28日). “Keanu Reeves Joins ‘Replicas’ – AFM” (英語). Deadline.com 2018年12月28日閲覧。
- ^ Mike Fleming Jr (2016年7月13日). “Alice Eve Lands Lead Opposite Keanu Reeves In ‘Replicas’” (英語). Deadline.com 2018年12月28日閲覧。
- ^ Chris Alexander (2016年8月18日). “Keanu Reeves’ Replicas Now in Production” (英語). ComingSoon.net 2018年12月28日閲覧。
- ^ Dave McNary (2016年8月19日). “Keanu Reeves, Alice Eve’s Sci-Fi Thriller ‘Replicas’ Gets Financing” (英語). Variety 2018年12月28日閲覧。
- ^ Greg Evans (2017年9月7日). “Keanu Reeves To Attend New York Comic Con With ‘Replicas’ Scenes” (英語). Deadline.com 2018年12月28日閲覧。
- ^ Tatiana Siegel , Mia Galuppo (2017年9月8日). “Toronto: Keanu Reeves Sci-Fi Thriller 'Replicas' Goes to Entertainment Studios” (英語). The Hollywood Reporter 2018年12月28日閲覧。
- ^ Dominic Patten (2017年10月5日). “Keanu Reeves’ ‘Replicas’ Drops High Octane First Trailer At NY Comic-Con” (英語). Deadline.com 2018年12月28日閲覧。
- ^ Erik Pedersen (2018年11月19日). “‘Replicas’ Trailer: Keanu Reeves Defies Every Law Of Nature To Get His Family Back” (英語). Deadline.com 2018年12月28日閲覧。
- ^ “Replicas” (英語). Night Visions. 2018年12月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月28日閲覧。
- ^ Brad Brevet (2019年1月10日). “'Aquaman' Ready for Fourth Week at #1; 'Dog's Way Home' & 'Upside' Compete for Runner-Up” (英語). Box Office News 2020年4月26日閲覧。
- ^ “Domestic 2019 Weekend 2 / January 11-13, 2019” (英語). Box Office Mojo. 2020年4月26日閲覧。
- ^ Anthony D'Alessandro (2019年1月13日). “Why Kevin Hart’s Oscar Host Noise Didn’t Upset ‘The Upside’ At B.O.: STX Posts First No. 1 Opener With $19.5M+” (英語). Deadline.com 2019年1月15日閲覧。
- ^ “Replicas (2019)” (英語). Rotten Tomatoes. 2019年1月15日閲覧。
- ^ “Replicas Reviews” (英語). Metacritic. 2019年1月15日閲覧。
- ^ Brad Brevet (2019年1月13日). “'The Upside' is #1 at the Weekend Box Office While 'Aquaman' Tops $1 Billion Worldwide” (英語). Box Office News 2020年4月26日閲覧。