ロシア連邦大統領(ロシアれんぽうだいとうりょう、ロシア語: Президент Российской Федерации)は、ロシア元首たる大統領

ロシアの旗 ロシア連邦
大統領
Президент Российской Федерации
Standard of the President of the Russian Federation.svg
大統領旗
Vladimir Vladimirovich Putin (2nd Presidency).jpg
現職者
ウラジーミル・プーチン(第4代)
Владимир Владимирович Путин

就任日 2012年5月7日
官邸 大クレムリン宮殿(儀礼用)
カザコフ館(官邸)
ノボオガリョヴォ(公邸)
任期 6年間(3選禁止)[1]
初代 ボリス・エリツィン
創設 1991年7月10日
副官 連邦政府議長
ミハイル・ミシュスティン
ウェブサイト Президент России

選出方法編集

国民による直接選挙で選ばれる。被選挙権はロシアに10年以上居住した35歳以上のロシア国民であること。過半数に達する候補がいない場合は、上位2名で決選投票を行う(二回投票制)。

任期は当初4年であったが、2008年の憲法改正により任期は6年に延長され、2012年実施の選挙の当選者から適用された。3選禁止のため、連続就任できる上限は12年。ただし、他の人間を挟めば何度でも大統領には当選が可能。

また2020年1月15日に行われた大統領による年次教書演説では、連続2期までとなっている大統領就任への制限を最大2期までに変更するべきであるとの方針が示されている[2]

権限編集

フランス半大統領制をモデルとしており、非常に大きな権限を有している。

2020年1月15日に行われた大統領による年次教書演説では、大統領にある首相や閣僚の任命権を下院に移管し(ただし罷免権は大統領に残る)、また首相の組閣を大統領が拒否できないようにするなど、大統領権限の一部を議会に移管する方針が示されている[2][3]

歴代大統領の一覧編集

氏名 所属政党 在任期間 副大統領
1 ボリス・エリツィン[4]
Борис Николаевич Ельцин
 
無所属
(就任当初は
ロシア民主党
事実上の与党
第1期
1991年7月10日
- 1996年8月9日
1991年7月 - 1993年10月 アレクサンドル・ルツコイ[5] 1
首相
1993年12月 - 1996年8月 ヴィクトル・
チェルノムイルジン
[6]
第2期
1996年8月9日
- 1999年12月31日
(任期途中で辞任)
1996年8月 - 1998年3月 2
1998年3月 - 1998年8月 セルゲイ・キリエンコ
1998年9月 - 1999年5月 エフゲニー・プリマコフ
1999年5月 - 1999年8月 セルゲイ・ステパーシン
1999年8月 - 1999年12月 ウラジーミル・プーチン

ウラジーミル・プーチン
Владимир Владимирович Путин
 
無所属 1999年12月31日
- 2000年5月7日
1999年12月 - 2000年5月 ウラジーミル・プーチン
(大統領代行を兼任)
2 無所属
統一ロシア
事実上の与党)
第1期
2000年5月7日
- 2004年5月7日
2000年5月 - 2004年2月 ミハイル・カシヤノフ 3
2004年3月 - 2004年5月 ミハイル・フラトコフ
第2期
2004年5月7日
- 2008年5月7日
2004年5月 - 2007年9月 4
2007年9月 - 2008年5月 ヴィクトル・ズプコフ
3 ドミートリー・メドヴェージェフ
Дмитрий Анатольевич Медведев
 
無所属
統一ロシア
事実上の与党)
2008年5月7日
- 2012年5月7日
2008年5月 - 2012年5月 ウラジーミル・プーチン 5
4 ウラジーミル・プーチン
Владимир Владимирович Путин
 
無所属
統一ロシア
事実上の与党)
第3期
2012年5月7日
- 2018年5月7日
2012年5月 - 2018年5月 ドミートリー・メドヴェージェフ 6
第4期
2018年5月7日
- 在任中
2018年5月 - 2024年5月 7
Российская Федерация
ロシア連邦

 

ロシアの政治

[編集]

就任式編集

w:Russian presidential inauguration

大統領就任式は、クレムリン大宮殿のゲオルギーの間、アレクサンドロフの間、アンドレーエフの間で挙行される。大統領連隊によって守られつつ2つの連邦大統領旗と大統領勲章、ロシア連邦憲法の特別写本が運ばれる。連邦大統領旗は大統領執務室と大統領官邸であるカザコフ館にそれぞれ掲げられるため2つある。大統領勲章は就任式で授与されると、クレムリンの勲章ホールで保管される。憲法の特別写本は新大統領がこれに手を置き宣誓するためだけに使用される。

就任式には連邦院議長、国家院議長、憲法裁判所長官が立ち会う。一方、旧大統領は大統領連隊を大聖堂広場に召集し、最後の閲兵を行う。新大統領を乗せた車がクレムリン大宮殿に到着すると、大統領連隊長が就任式の準備が整ったことを宣言し、新大統領をクレムリン大宮殿に招き入れる。

このころには大統領連隊の閲兵を済ませた旧大統領は就任式会場に姿を現しており、旧大統領の歓迎を受ける形で新大統領が会場に登場する。ゲオルギーの間、アレクサンドロフの間、アンドレーエフの間を新大統領が歩く際にはピョートル・チャイコフスキーの『戴冠式祝典行進曲』が演奏される。新大統領が大統領勲章と憲法の特別写本が載せてある演台にあがると、旧大統領が演台にて新大統領へのあいさつの演説を行う。それが終わると憲法裁判所長官から、新大統領が憲法第82条第2項によって大統領就任の宣誓を行うこと、宣誓の文言(以下)は憲法で定められていることが表明される。このあと新大統領は、憲法の特別写本に手を置き宣誓を行う。

「私はここに、憲法典を遵守し、またこれを擁護し、大統領の権限を行使する際に、国民の自由と権利を尊重し、またこれらを擁護し、ならびに国家の主権と独立、安全と統一を護ることを宣誓する」

宣誓が終わると、ロシア連邦国歌が歌唱される中、連邦大統領旗がカザコフ館のドーム屋根の旗竿に掲揚される。その後、大統領による最初の就任演説が行われる。演説が終わると大統領連隊によって軍の大統領への忠誠を示す31発の礼砲が放たれる。新大統領はミハイル・グリンカの『栄光あれ』が流れる中でクレムリン大宮殿を後にし、大聖堂広場で大統領連隊の閲兵に臨む。

新大統領が閲兵に臨む前に、クレムリン大宮殿の一室で旧大統領から新大統領へと「核のボタン」の入ったトランクの引継ぎが行われる。その後、新旧大統領は大聖堂広場に移動し、新大統領による最初の大統領連隊の閲兵が行われる。そののち新大統領はモスクワ総主教のいる聖ブラゴヴェシェンスキー大聖堂を訪れる。

大統領就任式にお目見えする、大統領勲章と大統領宣誓のためのロシア連邦憲法特別写本はロシア大統領の権威の象徴である。
演台の左側に置かれた憲法の特別写本に手を置いて宣誓を行う新大統領。演台の右側には大統領勲章が置かれている。
 
大統領勲章
 
軍最高司令官旗

脚注編集

  1. ^ 2012年の大統領就任者から適用。それ以前は4年間。
  2. ^ a b “プーチン露大統領、大幅改憲提案 下院に組閣委譲・任期制限 求心力回復狙いか”. 産経新聞. (2020年1月15日). https://www.sankei.com/world/news/200115/wor2001150039-n1.html 2020年1月16日閲覧。 
  3. ^ “ロシアのメドベージェフ首相、大統領の年次教書演説を受けて、内閣総辞職を表明”. Sputnik 日本. スプートニク. (2020年1月15日). https://jp.sputniknews.com/politics/202001157015486/ 2020年1月16日閲覧。 
  4. ^ ソビエト連邦下のロシア共和国の大統領として就任。ソ連崩壊により、ロシア連邦大統領として独立国の元首となる。
  5. ^ モスクワ騒乱事件で大統領代行を自称。
  6. ^ エリツィンの心臓手術の為、1996年11月5日から翌日にかけて一時的に大統領代行を務めた。

関連項目編集

外部リンク編集