ロバート・マートン

ロバート・コックス・マートン(Robert Cox Merton、1944年7月31日 - )は、アメリカ合衆国の経済学者。ニューヨークマンハッタン生まれ。

ロバート・マートン
Robert C. Merton.jpg
生誕 ロバート・マートン
(1944-07-31) 1944年7月31日(73歳)
ニューヨーク州, ニューヨークシティ
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
研究分野 金融経済学, 金融工学
研究機関 ハーバード大学
マサチューセッツ工科大学
出身校 コロンビア大学
カリフォルニア工科大学
マサチューセッツ工科大学
博士課程
指導教員
ポール・サミュエルソン
主な業績 ブラック・ショールズ方程式
ICAPM
マートンのポートフォリオ問題
マートンモデル
ジャロー=ターンブル・モデル
長期資本マネジメント
主な受賞歴 ノーベル経済学賞 (1997年)
プロジェクト:人物伝
ノーベル賞受賞者ノーベル賞
受賞年:1997年
受賞部門:ノーベル経済学賞
受賞理由:金融派生商品(デリバティブ)価格決定の新手法に対して

フィッシャー・ブラックマイロン・ショールズが開発したブラック・ショールズ方程式の数学的証明で1997年ノーベル経済学賞を受賞。コロンビア大学教授で20世紀中盤のアメリカ社会学を代表する偉大な社会学者ロバート・キング・マートンは、彼の父親である。

目次

経歴編集

  • 1966年:学部は違うが父親が教授を勤めるコロンビア大学で学士号(Engineering Mathematics)を取得する。
  • 1967年:カリフォルニア工科大学で修士号(Applied Mathematics)を取得する。
  • 1970年:MITで博士号(経済学)を取得する(ポール・サミュエルソンの指導を受ける)。
  • 1970年~1988年:MITスローン・ビジネススクールの準教授、教授に就任する。
  • 1988年~1998年:ハーバード・ビジネススクール教授(the George Fisher Baker Professor of Business Administration )に就任する。
  • 1997年:ノーベル経済学賞受賞
  • 1998年~2010年:ハーバード・ビジネススクール教授(the John and Natty McArthur University Professor)となる。
  • 2010年:ハーバード大学をやめ、同大学名誉教授となる。
  • 2010年~現在:MITスローン・ビジネススクールに移る。

LTCMの破綻編集

マートンとマイロン・ショールズの2人が役員とし、その金融理論を実践するために設立させたLTCMは、一時期年率40%の利益を上げていたが、1998年のロシア経済危機を読み違え多額の損失を出し破綻した[1]

経済学者の小島寛之は「マートンとマイロン・ショルーズは受賞の対象となった自らの金融工学の理論を実践し、大規模な投機を行った。しかし、ロシアで起きたデフォルトのあおりを受けて巨額の損失を出した。金融機関の破綻は社会的に大きな問題であり、それにノーベル賞受賞者が関わっていたというのは世界中に大きな衝撃を与えた。しかも、自らの金儲けに利用しての失敗である」と指摘している[2]

マートンとショールズは、ノーベル賞で一躍有名になってから1年足らずで、今度は衝撃的な倒産劇で悪名を轟かせてしまった[3]

著書編集

単著編集

  • Continuous-time Finance, (Blackwell, 1990).

共著編集

  • Finance, with Zvi Bodie, (Prentice Hall, 1998).
大前恵一朗訳『現代ファイナンス論――意思決定のための理論と実践』(ピアソン・エデュケーション, 1999年/改訂版, 2001年)

共編著編集

脚注編集

  1. ^ 高増明・竹治康公編 『経済学者に騙されないための経済学入門』 ナカニシヤ出版、2004年、163頁。
  2. ^ マリル・ハートマッカーティ 『ノーベル賞経済学者に学ぶ現代経済思想』 日経BP社、2002年、546頁。
  3. ^ トーマス・カリアー 『ノーベル経済学賞の40年〈上〉-20世紀経済思想史入門』 筑摩書房〈筑摩選書〉、2012年、116-117頁。

関連項目編集

外部リンク編集