ロベルト・バウティスタ・アグート
ロベルト・バウティスタ・アグート(Roberto Bautista Agut, 1988年4月14日 - )は、スペイン・カステリョン・デ・ラ・プラナ出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス9位、ダブルス169位。これまでにATPツアーでシングルス11勝を挙げている。身長183cm、75kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。
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![]() 2016年全米オープンでのロベルト・バウティスタ・アグート | ||||
基本情報 | ||||
フルネーム | Roberto Bautista Agut | |||
愛称 | バティ(Bati) | |||
国籍 |
![]() | |||
出身地 | 同・カステリョン・デ・ラ・プラナ | |||
生年月日 | 1988年4月14日(35歳) | |||
身長 | 183cm | |||
体重 | 75kg | |||
利き手 | 右 | |||
バックハンド | 両手打ち | |||
ツアー経歴 | ||||
デビュー年 | 2005年 | |||
ツアー通算 | 11勝 | |||
シングルス | 11勝 | |||
ダブルス | 0勝 | |||
生涯獲得賞金 | 16,702,556 アメリカ合衆国ドル | |||
4大大会最高成績・シングルス | ||||
全豪 | ベスト8(2019) | |||
全仏 | 4回戦(2016・17) | |||
全英 | ベスト4(2019) | |||
全米 | 4回戦(2014・15) | |||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||
全豪 | 1回戦(2013・14) | |||
全仏 | 3回戦(2013) | |||
全英 | 2回戦(2014) | |||
全米 | 2回戦(2013) | |||
国別対抗戦最高成績 | ||||
デビス杯 | 優勝(2019) | |||
ATP杯 | 準優勝(2020・22) | |||
キャリア自己最高ランキング | ||||
シングルス | 9位(2019年11月4日) | |||
ダブルス | 169位(2014年3月3日) | |||
2022年12月31日現在 |
選手経歴編集
ジュニア時代編集
元々はサッカー選手で、その後銀行員となった父親と服屋を営んでいた母親の元に生まれた。母の勧めで5歳からテニスを始めた。ビジャレアルでもサッカーをしており、14歳のときにテニスに専念した。憧れていた選手は同胞のフアン・カルロス・フェレーロとダビド・フェレールであった。
2005年 プロ転向編集
2005年にプロ転向。ジュニア時代のシングルスでの戦績は41勝13敗。2006年7月にジュニアの自己最高ランキング47位を更新した。
2013年 ツアー初の決勝進出編集
2013年チェンナイ・オープン準々決勝で世界ランキング6位のトマーシュ・ベルディハを7–5, 2–6, 6–3で倒し注目を集めた。
2014年 ツアー初優勝編集
ハイネケン・オープンでベスト4に進出。全豪オープンでは2回戦で第5シードのフアン・マルティン・デル・ポトロに4-6, 6-3, 5-7, 6-4, 7-5で勝利。3回戦でブノワ・ペールを破り4回戦進出。4回戦でグリゴール・ディミトロフに敗れるもグランドスラム自己最高成績を残す。デビスカップ2014ではドイツ戦でスペイン代表に選ばれるも2敗。オープン13では2回戦敗退。ドバイ・テニス選手権では2回戦で世界2位のノバク・ジョコビッチに敗れる。
BNPパリバ・オープンでは2回戦で第4シードのトマーシュ・ベルディハに4-6, 6-2, 6-2で勝利した。3回戦でヤルコ・ニエミネンを破るも4回戦エルネスツ・グルビスに敗れる。マドリード・オープンでは第16シードのトミー・ロブレド、フェルナンド・ベルダスコ、ルカシュ・クボット、サンティアゴ・ヒラルドらを倒し、準決勝でラファエル・ナダルに敗れるもマスターズ1000初のベスト4に進出。6月21日トップシェルフ・オープンではベンジャミン・ベッカーを倒しATP250シリーズ初優勝。全仏オープンでは第27シードで出場。3回戦に進出。
7月13日メルセデス・カップではルカシュ・ロソルを倒し2勝目を飾った。第17シードで出た全米オープンは4回戦まで進むもロジャー・フェデラーに敗れる。10月20日のランキングで自己最高の14位にランクインされる。シーズン後、ATP Most Improved Player awardを受賞。[1]
2015年 グランドスラム4回戦進出編集
全豪オープンは第13シードで出場するが2回戦でジル・ミュラーに敗れる。ウィンブルドン選手権では4回戦に進出し、ロジャー・フェデラーに2-6, 2-6, 3-6で敗れた。
全米オープンでは3回戦でダビド・ゴファンが棄権したため、グランドスラム3回目の4回戦進出。4回戦では世界ランク1位のノバク・ジョコビッチに3-6, 6-4, 4-6, 3-6で敗れるも第2セットを奪った。
2016年 マスターズ準優勝編集
全豪オープン前哨戦のASBクラシックでは準々決勝で世界ランク11位ジョン・イズナーに、準決勝で世界ランク10位の ジョー=ウィルフリード・ツォンガに勝利。決勝ではジャック・ソックが途中棄権したため、ツアー3勝目を挙げた。全豪オープンでは1,2回戦をフルセットで勝ち上がると、3回戦で第12シードのマリン・チリッチに6-4, 7-6(5), 7-5で勝利し、2年ぶりの4回戦進出。4回戦では第6シードのトマーシュ・ベルディハに6-4, 4-6, 3-6, 6-1, 3-6のフルセットで敗れた。2月のソフィア・オープンでは決勝でビクトル・トロイツキを6–3, 6–4で破り、今季2勝目をあげた。
全仏オープンでは初めて4回戦に進出。4回戦でノバク・ジョコビッチに敗れた。 ウィンブルドンでは3回戦でバーナード・トミックに敗れた。 全米オープンでは3回戦でリュカ・プイユとのフルセットの試合で、6-3, 5-7, 6-2, 5-7, 2-6で敗れた。
上海マスターズでは準決勝で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを6-4, 6-4で破り、ATPマスターズ1000で初の決勝に進出。本人にとって初めての世界ランク1位を撃破した瞬間になった。決勝では第2シードのアンディ・マリーに6-7(1), 1-6で敗退し優勝とはならなかった。その後世界ランクを自己最高の13位に更新した。
この年、レースランキング14位となり、ATPワールドツアー・ファイナルズの交替選手の2番手に選出された。ただ、出場機会はなかった。
2017年 ツアー6勝目編集
年初のチェンナイ・オープンで順当に勝ち上がり決勝に進出。決勝でダニール・メドベージェフに6-3, 6-4のストレートで勝利し、5勝目を挙げた。全豪オープンでは2年連続4回戦進出し、世界ランキング3位のミロシュ・ラオニッチに敗れた。ソフィア・オープンではベスト4入り。準決勝でダビド・ゴファンに敗れた。マイアミ・オープンでは4回戦でロジャー・フェデラーに敗れた。
モンテカルロ・マスターズでは2回戦でディエゴ・シュワルツマンに敗れた。BMWオープンではベスト4入りするも、準決勝でアレクサンダー・ズベレフに5-7, 5-7のストレートで敗れた。マドリード・オープンではイボ・カロビッチに接戦の末に初戦敗退。全仏オープンでは4回戦で第4シードのクレーキングラファエル・ナダルに1-6, 4-6, 4-6のストレートで敗れた。
ハレ・オープンではベスト8入り。準々決勝でアレクサンダー・ズベレフに敗れた。ウィンブルドン選手権では3回戦で第9シードの錦織圭に勝利を収めるが、4回戦で第7シードのマリン・チリッチに2-6, 2-6, 2-6のストレートで敗北。
スイス・オープンではベスト4入りするも、準決勝でファビオ・フォニーニに敗れた。ナショナル・バンク・オープンではベスト8入り。準々決勝でロジャー・フェデラーに4-6, 4-6のストレートで敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではジャレッド・ドナルドソンに初戦敗退。8月のウィンストン・セーラム・オープンでは決勝に進出。決勝戦でダミル・ジュムールを6-4, 6-4のストレートで下して、ツアー6勝目、今期2勝目を挙げる。全米オープンでは第11シードとして出場。3回戦で第24シードのフアン・マルティン・デル・ポトロに3-6, 3-6, 4-6のストレートで敗戦。サンクトペテルブルク・オープンではベスト4入り。準決勝でファビオ・フォニーニに敗れた。チャイナ・オープンではベスト8入り。準々決勝でグリゴール・ディミトロフに敗退。スイス・インドアではベスト8入りするも、準々決勝でデル・ポトロに敗れた。パリ・マスターズでは3回戦でマリン・チリッチに敗れた。年間最終ランキングは20位。
2018年 ツアー8勝目編集
年始のASBクラシックでは決勝でフアン・マルティン・デル・ポトロに6-1, 4-6, 7-5で勝利して、ツアー7勝目を挙げた。全豪オープンでは第14シードとして出場するも、同胞のフェルナンド・ベルダスコに1-6, 5-7, 5-7のストレートで初戦敗退。しかし、3月のドバイ・テニス選手権では決勝でリュカ・プイユに6-3, 6-4のストレートで勝利して、ツアー8勝目を挙げた。BNPパリバ・オープンでは3回戦でボルナ・チョリッチに1-6, 3-6のストレートで敗れた。マイアミ・オープンではマイケル・モーに初戦敗退。
モンテカルロ・マスターズでは3回戦でダビド・ゴファンに4-6, 5-7のストレートで敗れた。続くバルセロナ・オープンでも準々決勝でゴファンに敗退。BMWオープンでは準々決勝でフィリップ・コールシュライバーに4-6, 4-6のストレートで敗れた。続くマドリード・オープンでもコールシュライバーに3-6, 6-4, 5-7で敗れた。第13シードで迎えた全仏オープンでは3回戦で第20シードのノバク・ジョコビッチに4-6, 7-6(6), 6-7(4), 2-6で敗れた。
ハレ・オープンではベスト4入りするも、準決勝のチョリッチ戦で2-3の時点で途中棄権。そこから芝シーズンは欠場。復帰後のスイス・オープンでは決勝進出するも、マッテオ・ベレッティーニに6-7(9), 4-6のストレートで敗れて、準優勝。第19シードとして迎えた全米オープンではジェイソン・クブラーに3-6, 3-6, 4-6のストレートで敗れ、初戦敗退。サンクトペテルブルク・オープンではベスト4入りするも、準決勝でドミニク・ティームに4-6, 3-6で敗退。上海マスターズでは3回戦で第1シードのロジャー・フェデラーに3-6, 6-2, 4-6で敗れた。スイス・インドアでは準々決勝でアレクサンダー・ズベレフに5-7, 3-6のストレートで敗れた。パリ・マスターズでは2回戦でグリゴール・ディミトロフに6-7(10), 4-6のストレートで敗退。年間最終ランキングは24位。
2019年 全豪ベスト8 ウィンブルドンベスト4 デビス杯初優勝 世界9位編集
シーズン初戦のカタール・オープンでは準決勝でノバク・ジョコビッチに3-6, 7-6(6), 6-4で勝利する大金星を挙げ、決勝でトマーシュ・ベルディハに6-4, 3-6, 6-3で勝利し優勝を飾った[2]。
全豪オープンでは第22シードで出場し、1回戦で今季で引退を表明しているアンディ・マリーに6-4, 6-4, 6-7(5), 6-7(4), 6-2のフルセットで勝利し、3回戦で第10シードのカレン・ハチャノフ、4回戦で第6シードのマリン・チリッチといったシード勢に勝利したが、準々決勝でステファノス・チチパスに5-7, 6-4, 4-6, 6-7(2)で敗れた。
ドバイ・テニス選手権では2回戦ニコロズ・バシラシビリで敗退。BNPパリバ・オープンでは西岡良仁に初戦敗退。マイアミ・オープンではノバク・ジョコビッチを下してベスト8入り。準決勝でジョン・イズナーに敗れた。
モンテカルロ・マスターズでは2回戦でラファエル・ナダルに惨敗。BMWオープンでは準決勝でマッテオ・ベレッティーニに敗れた。マドリード・オープンでは母国スペインの先輩ダビド・フェレールに初戦敗退。BNLイタリア国際では2回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。リヨン・オープンでは準々決勝でテイラー・フリッツに敗退。
全仏オープンでは第18シードで出場して、3回戦進出するも好調の第9シードのファビオ・フォニーニに敗れた。ハレ・オープンでは準々決勝でロジャー・フェデラーに敗れた。 ウィンブルドン選手権では準々決勝でギド・ページャを下して、初のグランドスラムベスト4入りを決めた[3]。準決勝ではジョコビッチに2-6, 6-4, 3-6, 2-6で敗れた。
スイス・オープンはジョアン・ソウザに、ロジャーズ・カップはガエル・モンフィスに、ウエスタン・アンド・サザン・オープンではリシャール・ガスケにそれぞれ敗れたが、8月19日付のランキングで10位となり、31歳で初のトップ10入りを果たす。
その好調ぶりに迎えた全米オープンでは第10シードで出場するも、6-3, 1-6, 6-4, 6-3, 3-6のフルセットでミハイル・ククシュキンに1回戦敗退。
上海マスターズでは2回戦でマッテオ・ベレッティーニに敗れた。スイス・インドアでは準々決勝でライリー・オペルカに敗退。パリ・マスターズでは初戦でアレックス・デミノーに2セットタイブレークにもつれ込んだが敗退。レースランキング8位のマッテオ・ベレッティーニを逆転できずATPファイナルズは補欠に回ることになった。
しかし、その後のデビスカップで母国スペイン代表として、決勝でカナダのフェリックス・オジェ=アリアシムをストレートで破り、優勝に貢献することができた。大会開催中に父親を亡くしたが、その逆境にも負けずにシーズンを終えることができた。年間最終ランキングは9位。
2020年 ATP杯準優勝 ツアー通算300勝編集
ATPカップでは準々決勝ではベルギーを下すと、準決勝ではオーストラリアのニック・キリオスを破り決勝進出。決勝でセルビアのドゥシャン・ラヨビッチを破るも、セルビアに敗れ準優勝。
全豪オープンでは第9シードで出場して、3回戦で昨年4回戦で下したマリン・チリッチに7-6(3), 4-6, 0-6, 7-5, 3-6のフルセットの熱戦の末に敗れた。その後は新型コロナウイルスの蔓延により、ツアーが中断した。
ツアー再開後のウエスタン・アンド・サザン・オープンでは第8シードとして出場。第11シードのカレン・ハチャノフと第3シードのダニール・メドベージェフに勝利し、ATPマスターズ1000ベスト4入りを果たした。準決勝では第1シードのノバク・ジョコビッチに敗れた。
全米オープンでは第8シードで出場。1回戦でテニーズ・サンドグレンを破ったことでツアー通算300勝を記録した。そして2回戦でミオミル・キツマノビッチを下したが、3回戦でバセク・ポシュピシルに5-7, 6-2, 6-4, 3-6, 2-6のフルセットの末に敗れた。全仏オープンでは第8シードで出場し、3回戦で第17シードのパブロ・カレーニョ・ブスタに4-6, 3-6, 7-5, 4-6で敗退。年間最終ランキングは13位。
2021年 グランドスラム4回戦進出編集
ATPカップではグループステージを勝ち抜きベスト4入り。準決勝ではイタリアのマッテオ・ベレッティーニに敗れた。
全豪オープンでは第12シードで出場するも、ラドゥ・アルボットに初戦敗退。その後の南フランス・オープンでは決勝まで進出。ダビド・ゴファンに敗れ準優勝。カタール・エクソンモービル・オープンではドミニク・ティエムやアンドレイ・ルブレフといったトップ10選手に勝利を収めて決勝進出を果たしたが、決勝ではニコロズ・バシラシビリに敗れ準優勝。
マイアミ・オープンでは初のベスト4入りしたが、準決勝ではヤニック・シナーに敗れた。モンテカルロ・マスターズでは3回戦でアンドレイ・ルブレフに敗れた。バルセロナ・オープンではヤニック・シナーに2回戦敗退。マドリード・オープンでは2回戦でジョン・イズナーに敗退。BNLイタリア国際では3回戦でアンドレイ・ルブレフに敗退。全仏オープンでは第11シードとして出場したが、2回戦敗退で姿を消した。
ノベンティ・オープンではセバスチャン・コルダに初戦敗退。マヨルカ・オープンでは準々決勝でサム・クエリーに敗れた。ウィンブルドン選手権では第8シードとして4回戦に進出するも、第10シードのデニス・シャポバロフに1-6, 3-6, 5-7のストレートで敗退。
ナショナル・バンク・オープンでは準々決勝でライリー・オペルカに敗れる。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではグリゴール・ディミトロフに初戦で敗れた。2021年全米オープンでは第18シードで出場。1回戦ではニック・キリオスを6-3, 6-4, 6-0のストレートで圧倒。2回戦のエーミル・ルースヴオリも6-1, 6-3, 6-2のストレートで破る。3回戦では第12シードのフェリックス・オジェ=アリアシムに3-6, 4-6, 6-4, 6-3, 3-6のフルセットの末に敗れた。
BNPパリバ・オープンでは3回戦でキャメロン・ノリーに敗退。ヨーロピアン・オープンではマートン・フチョビッチに敗れ初戦敗退。サンクトペテルブルク・オープンでは準々決勝でマリン・チリッチに敗退。パリ・マスターズは初戦敗退。年間最終ランキングは18位。
2022年 ATP杯準優勝 ツアー11勝目 ツアー通算350勝編集
ATPカップでは準決勝ではポーランドのホベルト・ホルカシュを下して決勝進出。カナダのフェリックス・オジェ=アリアシムに敗れ、2度目の準優勝となった。
全豪オープンでは第15シードで出場。3回戦で第20シードのテイラー・フリッツに0-6, 6-3, 6-3, 4-6, 3-6のフルセットで敗れた。南フランス・オープンでは準々決勝でアレクサンダー・ブブリクに敗れるも、続くカタール・エクソンモービル・オープンでは2年連続決勝進出。昨年の決勝で敗れたニコロズ・バシラシビリを6-3, 6-4で下して、ツアー10勝目を挙げた[4]。2月にはツアー通算350勝を挙げた。
BNPパリバ・オープンでは2回戦で同胞の新鋭のカルロス・アルカラスに敗れた。マイアミ・オープンでは2回戦でジェンソン・ブルックスビーに敗れた。マドリード・オープンではブルックスビーにリベンジを果たすも、2回戦でダニエル・エバンスに敗れた。全仏オープンは欠場。
マヨルカ・オープンでは決勝進出するも、ステファノス・チチパスに4-6, 6-3, 6-7(2)に敗れて準優勝。ウィンブルドン選手権では2回戦で新型コロナウイルスの陽性反応により、棄権を余儀なくされた。
オーストリア・オープンでは決勝でフィリップ・ミソリックを6-2, 6-2のストレートで破り、ツアー11勝目を挙げた。ナショナル・バンク・オープンでは3回戦でキャスパー・ルードに7-6(4), 6-7(4), 4-6の逆転で敗退。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは3回戦でボルナ・チョリッチに2-6, 3-6のストレートで敗れた。第16シードとして迎えた全米オープンではジェフリー ジョン・ウルフに4-6, 4-6, 4-6のストレートで初戦敗退。スイス・インドアではベスト4入り。準決勝でホルガ・ルーネに6-7(1), 6-7(6)の熱戦で敗れた。パリ・マスターズではトミー・ポールに4-6, 4-6のストレートで敗れて、シーズン終了。年間最終ランキングは21位。
2023年編集
アデレード国際2では決勝で權順宇に4-6, 6-3, 6-7(4)で敗れ、準優勝。全豪オープンでは第24シードとして出場。1回戦ではジョアン・ソウザを6-3, 6-2, 6-2のストレートで下す。2回戦ではブランドン・ホルトを4-6, 2-6, 6-3, 6-2, 6-2の2セットダウンからのフルセットでの逆転で勝利する。3回戦では2019年1回戦ぶりにアンディ・マリーと対決し、6-1, 6-7(7), 6-3, 6-4で勝利。4回戦ではトミー・ポールに2-6, 6-4, 2-6, 5-7で敗退した。
3月、BNPパリバ・オープンとマイアミ・オープンでは両大会ともエーミル・ルースヴオリに初戦敗退。
プレースタイル編集
腕を鞭のようにしならせて放つフォアハンドストロークは強力で安定した武器であり、これを駆使したストロークで試合を展開するカウンターパンチャー。バックハンドとリターンもかなり安定している。サーブは速度に欠けるが、十分にスライス回転と鋭い角度を狙える。
「必要最小限」のプレースタイルで知られており、純粋なパワーや攻撃的なショットよりも一貫性と精度を軸にプレーするが、プレーのバリエーションが欠けており、単調なプレーが弱点とも言える。
得意なサーフェスは芝とハードコートであり、スペインの他の選手と比べてもクレーコートの勝率は高いとは言えない。
ATPツアー決勝進出結果編集
シングルス: 21回 (10勝11敗)編集
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結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
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準優勝 | 1. | 2013年1月6日 | チェンナイ | ハード | ヤンコ・ティプサレビッチ | 6–3, 1–6, 3–6 |
優勝 | 1. | 2014年6月21日 | スヘルトーヘンボス | 芝 | ベンヤミン・ベッカー | 2–6, 7–6(2), 6–4 |
優勝 | 2. | 2014年7月13日 | シュトゥットガルト | クレー | ルカシュ・ロソル | 6–3, 4–6, 6–2 |
準優勝 | 2. | 2014年10月19日 | モスクワ | ハード (室内) | マリン・チリッチ | 4–6, 4–6 |
準優勝 | 3. | 2015年10月25日 | モスクワ | ハード (室内) | マリン・チリッチ | 4–6, 4–6 |
準優勝 | 4. | 2015年11月1日 | バレンシア | ハード (室内) | ジョアン・ソウザ | 6–3, 3–6, 4–6 |
優勝 | 3. | 2016年1月16日 | オークランド | ハード | ジャック・ソック | 6–1, 1–0 棄権 |
優勝 | 4. | 2016年2月7日 | ソフィア | ハード (室内) | ビクトル・トロイツキ | 6–3, 6–4 |
準優勝 | 5. | 2016年8月27日 | ウィンストン・セーラム | ハード | パブロ・カレーニョ・ブスタ | 7–6(6), 6–7(1), 4–6 |
準優勝 | 6. | 2016年10月16日 | 上海 | ハード | アンディ・マリー | 6–7(1), 1–6 |
優勝 | 5. | 2017年1月8日 | チェンナイ | ハード | ダニール・メドベージェフ | 6–3, 6–4 |
優勝 | 6. | 2017年8月26日 | ウィンストン・セーラム | ハード | ダミル・ジュムール | 6–4, 6–4 |
優勝 | 7. | 2018年1月13日 | オークランド | ハード | フアン・マルティン・デル・ポトロ | 6–1, 4–6, 7–5 |
優勝 | 8. | 2018年3月3日 | ドバイ | ハード | リュカ・プイユ | 6–3, 6–4 |
準優勝 | 7. | 2018年7月29日 | グシュタード | クレー | マッテオ・ベレッティーニ | 6–7(9), 4–6 |
優勝 | 9. | 2019年1月5日 | ドーハ | ハード | トマーシュ・ベルディヒ | 6–4, 3–6, 6–3 |
準優勝 | 8. | 2021年2月28日 | モンペリエ | ハード (室内) | ダビド・ゴファン | 7–5, 4–6, 2–6 |
準優勝 | 9. | 2021年3月13日 | ドーハ | ハード | ニコロズ・バシラシビリ | 6–7(7), 2–6 |
優勝 | 10. | 2022年2月19日 | ドーハ | ハード | ニコロズ・バシラシビリ | 6–3, 6–4 |
準優勝 | 10. | 2022年6月25日 | マヨルカ | 芝 | ステファノス・チチパス | 4–6, 6–3, (2)6–7 |
準優勝 | 11. | 2023年1月14日 | アデレード2 | ハード | 權順宇 | 4–6, 6–3, (4)6–7 |
成績編集
- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | Z# | PO | G | S | B | NMS | P | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
シングルス編集
グランドスラム大会編集
大会 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 通算成績 |
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全豪オープン | Q3 | Q1 | 1R | 2R | 4R | 2R | 4R | 4R | 1R | QF | 3R | 17–9 |
全仏オープン | Q2 | Q2 | Q1 | 2R | 3R | 2R | 4R | 4R | 3R | 3R | 14–7 | |
ウィンブルドン選手権 | Q2 | Q3 | Q3 | 2R | 3R | 4R | 3R | 4R | A | SF | NH | 16–6 |
全米オープン | A | Q1 | Q3 | 2R | 4R | 4R | 3R | 3R | 1R | 1R | 3R | 13–8 |
大会最高成績編集
大会 | 成績 | 年 |
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ATPファイナルズ | Alt | 2016, 2019 |
インディアンウェルズ | 4R | 2014 |
マイアミ | SF | 2021 |
モンテカルロ | 3R | 2015, 2016, 2018, 2021 |
マドリード | SF | 2014 |
ローマ | 3R | 2017, 2021 |
カナダ | QF | 2017, 2019, 2021 |
シンシナティ | SF | 2020 |
上海 | F | 2016 |
パリ | 3R | 2014, 2017 |
オリンピック | QF | 2016 |
デビスカップ | W | 2019 |
ATPカップ | F | 2020, 2022 |
脚注編集
- ^ http://www.atpworldtour.com/News/Tennis/2014/Moet-ATP-Awards/2014-ATP-Awards-Star-Of-Tomorrow-Most-Improved.aspx
- ^ “バウティスタ アグートがATPツアーで9度目のタイトル獲得、ベルディヒは復帰戦で準優勝”. tennismagazine.jp. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “バウティスタ アグートがペラを倒してジョコビッチとの準決勝へ、グランドスラム自己最高を更新”. tennismagazine.jp. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “バウティスタ・アグトが通算10勝目 カタールOP”. AFPBB News. AFP. (2022年2月20日) 2022年2月20日閲覧。
外部リンク編集
- ロベルト・バウティスタ・アグート - ATPツアーのプロフィール (英語)
- ロベルト・バウティスタ・アグート - デビスカップのプロフィール (英語)
- ロベルト・バウティスタ・アグート - 国際テニス連盟
受賞 | ||
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先代 パブロ・カレーニョ・ブスタ |
ATP最も上達した選手賞 2014 |
次代 鄭現 |