ロベルト・バウティスタ・アグート
この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の姓)はバウティスタ、第二姓(母方の姓)はアグートです。 |
ロベルト・バウティスタ・アグート(Roberto Bautista Agut, 1988年4月14日 - )は、スペイン・カステリョン・デ・ラ・プラナ出身の男子プロテニス選手。これまでにATPツアーでシングルス9勝を挙げている。自己最高ランキングはシングルス9位。身長183cm、76kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。足の速さを活かした広いコートカバーリングが特長。2016年上海マスターズ男子シングルス準優勝。
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![]() ロベルト・バウティスタ・アグート | ||||
基本情報 | ||||
国籍 |
![]() | |||
出身地 | 同・カステリョン・デ・ラ・プラナ | |||
生年月日 | 1988年4月14日(31歳) | |||
身長 | 183cm | |||
体重 | 76kg | |||
利き手 | 右 | |||
バックハンド | 両手打ち | |||
ツアー経歴 | ||||
デビュー年 | 2006年 | |||
ツアー通算 | 9勝 | |||
シングルス | 9勝 | |||
ダブルス | 0勝 | |||
生涯獲得賞金 | 11,455,925 アメリカ合衆国ドル | |||
4大大会最高成績・シングルス | ||||
全豪 | ベスト8(2019) | |||
全仏 | 4回戦(2016・17) | |||
全英 | ベスト4(2019) | |||
全米 | 4回戦(2014・15) | |||
4大大会最高成績・ダブルス | ||||
全豪 | 1回戦(2013・14) | |||
全仏 | 3回戦(2013) | |||
全英 | 2回戦(2014) | |||
全米 | 2回戦(2013) | |||
キャリア自己最高ランキング | ||||
シングルス | 9位(2019年11月4日) | |||
ダブルス | 169位(2014年3月3日) | |||
2019年11月5日現在 |
来歴編集
〜2013年編集
2013年チェンナイ・オープン準々決勝で世界ランキング6位のトマーシュ・ベルディハを7–5, 2–6, 6–3で倒し注目を集めた。
2014年 ツアー初優勝編集
ハイネケン・オープンでベスト4に進出。全豪オープンでは2回戦で第5シードのフアン・マルティン・デル・ポトロに4-6, 6-3, 5-7, 6-4, 7-5で勝利。3回戦でブノワ・ペールを破り4回戦進出。4回戦でグリゴール・ディミトロフに敗れるもグランドスラム自己最高成績を残す。デビスカップ2014ではドイツ戦でスペイン代表に選ばれるも2敗。オープン13では2回戦敗退。ドバイ・テニス選手権では2回戦で世界2位のノバク・ジョコビッチに敗れる。
BNPパリバ・オープンでは2回戦で第4シードのトマーシュ・ベルディハに4-6, 6-2, 6-2で勝利した。3回戦でヤルコ・ニエミネンを破るも4回戦エルネスツ・グルビスに敗れる。マドリード・オープンでは第16シードのトミー・ロブレド、フェルナンド・ベルダスコ、ルカシュ・クボット、サンティアゴ・ヒラルドらを倒し、準決勝でラファエル・ナダルに敗れるもマスターズ1000初のベスト4に進出。6月21日トップシェルフ・オープンではベンジャミン・ベッカーを倒しATPワールドツアー・250シリーズ初優勝。全仏オープンでは第27シードで出場。3回戦に進出。
7月13日メルセデス・カップではルカシュ・ロソルを倒し2勝目を飾った。第17シードで出た全米オープンは4回戦まで進むもロジャー・フェデラーに敗れる。10月20日のランキングで自己最高の14位にランクインされる。シーズン後、ATP Most Improved Player awardを受賞。[1]
2015年編集
全豪オープンは第13シードで出場するが2回戦でジル・ミュラーに敗れる。ウィンブルドン選手権では4回戦に進出し、ロジャー・フェデラーに2-6, 2-6, 3-6で敗れた。全米オープンでは3回戦でダビド・ゴファンが棄権したため、グランドスラム3回目の4回戦進出。4回戦では世界ランク1位のノバク・ジョコビッチに3-6, 6-4, 4-6, 3-6で敗れるも第2セットを奪った。
2016年 マスターズ準優勝編集
全豪オープン前哨戦のASBクラシックでは準々決勝で世界ランク11位ジョン・イズナーに、準決勝で世界ランク10位の ジョー=ウィルフリード・ツォンガに勝利。決勝ではジャック・ソックが途中棄権したため、ツアー3勝目を挙げた。全豪オープンでは1,2回戦をフルセットで勝ち上がると、3回戦で第12シードのマリン・チリッチに6-4, 7-6(5), 7-5で勝利し、2年ぶりの4回戦進出。4回戦では第6シードのトマーシュ・ベルディハに6-4, 4-6, 3-6, 6-1, 3-6のフルセットで敗れた。2月のソフィア・オープンでは決勝でビクトル・トロイツキを6–3, 6–4で破り、今季2勝目をあげた。
全仏オープンでは初めて4回戦に進出。4回戦でノバク・ジョコビッチに敗れた。 ウィンブルドンでは3回戦でバーナード・トミックに敗れた。 全米オープンでは3回戦でリュカ・プイユとのフルセットの試合で、6-3, 5-7, 6-2, 5-7, 2-6で敗れた。
上海マスターズでは準決勝で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを6-4, 6-4で破り、ATPワールドツアー・マスターズ1000で初の決勝に進出。本人にとって初めての世界ランク1位を撃破した瞬間になった。決勝では第2シードのアンディ・マリーに6-7(1), 1-6で敗退し優勝とはならなかった。その後世界ランクを自己最高の13位に更新した。
この年、レースランキング14位となり、ATPワールドツアー・ファイナルの交替選手の2番手に選出された。ただ、出場機会はなかった。
2017年編集
年初のチェンナイ・オープンで順当に勝ち上がり決勝に進出。決勝でダニール・メドベージェフに勝利し、5勝目を挙げた。全豪オープンでは2年連続4回戦進出し、世界ランク3位のミロシュ・ラオニッチに敗れた。全仏オープンでは4回戦で第3シードラファエル・ナダルに敗れベスト16。ウィンブルドン選手権では3回戦で第9シードの錦織圭に勝利を収めるが、4回戦で第7シードのマリン・チリッチにストレートで敗北。8月のウィンストン・セーラム・オープンでは決勝に進出。決勝戦でダミル・ジュムールをストレートで下しツアー6勝目、今期2勝目を挙げる。全米オープンでは第11シードとして出場、3回戦でフアン・マルティン・デル・ポトロに敗戦しベスト16。年間最終ランキングは20位で終える。
2018年編集
全豪オープンこそ初戦敗退だったものの、ASBクラシックでは決勝でフアン・マルティン・デル・ポトロに、ドバイ・テニス選手権ではリュカ・プイユに勝利し優勝。
2019年 ウィンブルドン選手権ベスト4 レバーカップ参加 デビスカップ優勝に貢献 年間ランキング9位編集
シーズン初戦のカタール・オープンでは準決勝でノバク・ジョコビッチに3-6, 7-6(6), 6-4で勝利する大金星を挙げ、決勝でトマーシュ・ベルディハに6-4, 3-6, 6-3で勝利し見事優勝を飾った[2]。全豪オープンでは第22シードで出場し、1回戦で今季で引退を表明しているアンディ・マリーに6-4, 6-4, 6-7(5), 6-7(4), 6-2のフルセットで勝利し、3回戦で第10シードのカレン・ハチャノフ、4回戦で第6シードのマリン・チリッチといったシード勢に勝利したが、準々決勝でステファノス・チチパスに5-7, 6-4, 4-6, 6-7(2)で敗れた。マイアミ・オープンではジョコビッチを破りベスト8入りした。ウィンブルドン選手権では、準々決勝でギド・ページャを下して初のベスト4入りを決めた[3]。準決勝ではジョコビッチに2-6, 6-4, 3-6, 2-6で敗れた。8月19日付のランキングで10位となり、31歳で初のトップ10入りを果たす。その後のスイス・オープンでは準々決勝でジョアン・ソウサに敗れ、カナディアン・オープンでは準々決勝まで進出したがガエル・モンフィスに敗れた。次のシンシナティ・マスターズでは準々決勝でリチャード・ガスケに敗れた。全米オープンではミハイル・ククシュキンに1回戦で負けた。珠海では準決勝でアレックス・デミノーに敗れ、チャイナ・オープンでは初戦でサム・クエリーに敗れた。だが、今季の活躍が認められ、レバーカップ2019にヨーロッパ選抜として補欠として参加できた。上海マスターズでは2回戦でマッテオ・ベレッティーニに敗れた。スイス・インドアでは準々決勝でレイリー・オペルカに敗れ、今季最後のパリ・マスターズでは初戦でデミノーに2セットタイブレークにもつれ込んだが負けた。しかし、この後のデビス・カップで母国スペイン代表として、決勝でカナダのフェリクス・オジェ・アリアシムをストレートで破り、優勝に貢献することができた。大会開催中に父親を亡くしたが、その逆境にも負けずにシーズンを終えることができた。年間最終ランキングは9位であった。
ATPツアー決勝進出結果編集
シングルス: 16回 (9勝7敗)編集
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結果 | No. | 決勝日 | 大会 | サーフェス | 対戦相手 | スコア |
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準優勝 | 1. | 2013年1月6日 | チェンナイ | ハード | ヤンコ・ティプサレビッチ | 6–3, 1–6, 3–6 |
優勝 | 1. | 2014年6月21日 | スヘルトーヘンボス | 芝 | ベンヤミン・ベッカー | 2–6, 7–6(7–2), 6–4 |
優勝 | 2. | 2014年7月13日 | シュトゥットガルト | クレー | ルカシュ・ロソル | 6–3, 4–6, 6–2 |
準優勝 | 2. | 2014年10月19日 | モスクワ | ハード(室内) | マリン・チリッチ | 4–6, 4–6 |
準優勝 | 3. | 2015年10月25日 | モスクワ | ハード(室内) | マリン・チリッチ | 4–6, 4–6 |
準優勝 | 4. | 2015年11月1日 | バレンシア | ハード(室内) | ジョアン・ソウザ | 6–3, 3–6, 4-6 |
優勝 | 3. | 2016年1月16日 | オークランド | ハード | ジャック・ソック | 6-1, 1-0 棄権 |
優勝 | 4. | 2016年2月7日 | ソフィア | ハード(室内) | ビクトル・トロイツキ | 6-3, 6-4 |
準優勝 | 5. | 2016年8月27日 | ウィンストン・セーラム | ハード | パブロ・カレーニョ・ブスタ | 7-6(6), 6-7(1), 4-6 |
準優勝 | 6. | 2016年10月16日 | 上海 | ハード | アンディ・マリー | 6-7(1), 1-6 |
優勝 | 5. | 2017年1月8日 | チェンナイ | ハード | ダニール・メドベージェフ | 6-3, 6-4 |
優勝 | 6. | 2017年8月26日 | ウィンストン・セーラム | ハード | ダミル・ジュムール | 6–4, 6–4 |
優勝 | 7. | 2018年1月13日 | オークランド | ハード | フアン・マルティン・デル・ポトロ | 6–1, 4–6, 7–5 |
優勝 | 8. | 2018年3月3日 | ドバイ | ハード | リュカ・プイユ | 6-3, 6-4 |
準優勝 | 7. | 2018年7月29日 | グシュタード | クレー | マッテオ・ベレッティーニ | 6–7(9), 4–6 |
優勝 | 9. | 2019年1月5日 | ドーハ | ハード | トマーシュ・ベルディヒ | 6–4, 3–6, 6-3 |
成績編集
4大大会シングルス編集
- 略語の説明
W | F | SF | QF | #R | RR | Q# | LQ | A | WG | Z# | PO | SF-B | S | G | NMS | NH |
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加
WG=デビスカップワールドグループ, Z#=デビスカップ地域ゾーン, PO=デビスカッププレーオフ, SF-B=オリンピック銅メダル, S=オリンピック銀メダル, G=オリンピック金メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, NH=開催なし.
大会 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 通算成績 |
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全豪オープン | Q3 | Q1 | 1R | 2R | 4R | 2R | 4R | 4R | 1R | QF | 15–8 |
全仏オープン | Q2 | Q2 | Q1 | 2R | 3R | 2R | 4R | 4R | 3R | 3R | 14–7 |
ウィンブルドン | Q2 | Q3 | Q3 | 2R | 3R | 4R | 3R | 4R | A | SF | 16–6 |
全米オープン | A | Q1 | Q3 | 2R | 4R | 4R | 3R | 3R | 1R | 1R | 11–7 |
大会最高成績編集
大会 | 成績 | 年 |
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ツアーファイナル | Alt | 2016 |
インディアンウェルズ | 4R | 2014 |
マイアミ | QF | 2019 |
モンテカルロ | 3R | 2015, 2016, 2018 |
マドリード | SF | 2014 |
ローマ | 3R | 2017 |
カナダ | QF | 2017 |
シンシナティ | QF | 2019 |
上海 | F | 2016 |
パリ | 3R | 2014, 2017 |
オリンピック | QF | 2016 |
デビスカップ | SF | 2018 |
脚注編集
- ^ http://www.atpworldtour.com/News/Tennis/2014/Moet-ATP-Awards/2014-ATP-Awards-Star-Of-Tomorrow-Most-Improved.aspx
- ^ “バウティスタ アグートがATPツアーで9度目のタイトル獲得、ベルディヒは復帰戦で準優勝”. tennismagazine.jp. 2019年7月12日閲覧。
- ^ “バウティスタ アグートがペラを倒してジョコビッチとの準決勝へ、グランドスラム自己最高を更新”. tennismagazine.jp. 2019年7月12日閲覧。
外部リンク編集
- ロベルト・バウティスタ・アグート - ATPツアーのプロフィール (英語)
- ロベルト・バウティスタ・アグート - デビスカップのプロフィール (英語)
- ロベルト・バウティスタ・アグート - 国際テニス連盟のプロフィール (英語)
- ウィキメディア・コモンズには、ロベルト・バウティスタ・アグートに関するカテゴリがあります。
受賞 | ||
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先代: パブロ・カレーニョ・ブスタ |
ATP最も上達した選手賞 2014 |
次代: 鄭現 |