ロータス95T (Lotus 95T) は、チーム・ロータス1984年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラカー。設計はジェラール・ドゥカルージュ。1984年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。1985年には95Tをベースとして、CART参戦用の車両である96が開発された。

ロータス・95T
1984年ダラスGPにてナイジェル・マンセルが ドライブする95T
カテゴリー F1
コンストラクター ロータス
デザイナー ジェラール・ドゥカルージュ
先代 ロータス・94T
後継 ロータス・97T
主要諸元[1]
シャシー ケブラー / ノーメックス ハニカム モノコック
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン, プルロッド, コイルスプリング
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン, プルロッド, コイルスプリング
エンジン ルノー・ゴルディーニ・EF4英語版, 1,492 cc (91.0 cu in), 90度 V6, ターボ, ミッドシップ, 縦置き
トランスミッション ロータス / ヒューランド製 5速 MT
燃料 エルフ
タイヤ グッドイヤー
主要成績
チーム ジョン・プレイヤー チーム・ロータス
ドライバー 11. イタリアの旗 エリオ・デ・アンジェリス
12. イギリスの旗 ナイジェル・マンセル
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 0
初戦 1984年ブラジルグランプリ
出走優勝ポールFラップ
16020
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95T 編集

1984年からレギュレーション変更により、レース中に使用することが出来る燃料が250リットルから220リットルへと減少したため、前年の94Tよりも小型化されている。エンジンは前年に引き続きルノーV6ターボを使用し、タイヤはピレリからグッドイヤーに戻っている。

1984年シーズン 編集

ドライバーは前年に引き続き、エリオ・デ・アンジェリスとナイジェル・マンセル。開幕戦のブラジルGPでは、デ・アンジェリスがポールポジションを獲得するが、決勝は3位に終わる。第6戦モナコGPでは、マンセルが予選2位から初めてトップを走行するが、大雨の中でコース上の白線に乗ってスリップし、ガードレールにヒットしてリアセクションを破壊してリタイアした。第9戦アメリカGP(ダラス)では、マンセルがポールポジション、デ・アンジェリスが予選2番手につけ、ロータスがフロントロウを独占した。決勝ではマンセルが好走するものの、チェッカー目前で壁にヒットし、ミッションを壊して停止してしまう。マンセルは自らマシンを押してチェッカーを目指すも、途中で気絶してコース上に倒れてしまい、結果的に6位完走扱いに終わった。一方、デ・アンジェリスは3位でフィニッシュしている。デ・アンジェリスがコンスタントにポイントを稼ぐ一方で、マンセルは自身のミスやマシントラブルが相次ぎ、思うようにポイントを獲得できなかった。95Tの弱点はギアボックスの信頼性であった。

コンストラクターランキングは、マクラーレン、フェラーリに続いて3位となり、エリオ・デ・アンジェリスは未勝利ながら、ドライバーズランキング3位となった。

スペック 編集

シャーシ 編集

エンジン 編集

  • エンジン名 ルノーEF4B
  • 気筒数・角度 V型6気筒・90度
  • 排気量 1,500cc
  • スパークプラグ チャンピオン
  • 燃料・潤滑油 エルフ

記録 編集

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 ポイント ランキング
1984 BRA
 
RSA
 
BEL
 
SMR
 
FRA
 
MON
 
CAN
 
DET
 
DAL
 
GBR
 
GER
 
AUT
 
NED
 
ITA
 
EUR
 
POR
 
47 3位
11   デ・アンジェリス 3 7 5 3 5 5 4 2 3 4 Ret Ret 4 Ret Ret 5
12   マンセル Ret Ret Ret Ret 3 Ret 6 Ret 6 Ret 4 Ret 3 Ret Ret Ret

出典 編集

  1. ^ 1984 Lotus 95T Renault - images, Specifications and Information”. Ultimatecarpage.com. 2010年8月23日閲覧。