ローマ・トレ大学

ローマ大学の関連大学

ローマ・トレ大学(ローマ・トレだいがく)またはローマ第三大学(ローマだいさんだいがく、イタリア語: Università degli Studi Roma Tre[6]イタリアローマにある公立研究大学で開学は1992年、本校舎はオスティエンセ地区に位置する。ローマ・ラ・サピエンツァ大学の教授の陳情を受けた公教育省は、ローマ市首都圏に3番目の公立大学として本学を設立した。大学校舎や教職員向け学習・研究施設には、歴史的建造物を転用している。

ローマ・トレ大学(ローマ第三大学)
Università degli Studi Roma Tre
種別 公立大学
設立年 1992
資金 €2億6,380万 (2012年)[1]
学長 ルカ・ピエトロマルキ
Luca Pietromarchi
学生総数 3万4,034人[2]
学部生 3万4,034人 (2016年)
所在地 イタリア[3]
ローマ
北緯41度51分43秒 東経12度28分47秒 / 北緯41.86194度 東経12.47972度 / 41.86194; 12.47972座標: 北緯41度51分43秒 東経12度28分47秒 / 北緯41.86194度 東経12.47972度 / 41.86194; 12.47972
キャンパス 都市部
スクールカラー [4]
運動競技 R3スポルト(イタリア語)[5]
マスコット イタリアン・グレイハウンド
公式サイト www.uniroma3.it
テンプレートを表示

概要編集

8専門課程と12学部を置き在籍する学生数は3万4,034人、教職員数は1,370人である。現在、学部課程54、修士課程75、博士前期課程16に加え博士後期課程5を提供する。ローマの大学中、入学者数で2番目に大きく、イタリア全国でも最大規模の研究機関である。図書館は大学図書館システム (通称SBA) に参加している[7]

沿革編集

1980年代半ば、ローマ市の大学入学者の切迫した状況からローマに第3の公立大学を創設しようという機運が高まると、公教育省英語版が招集した高等教育特別委員会が調査を行った。議論を重ねた結果、大学建設用地を市内の工場混在地区に選定、また大学の名称は創設順を表す数字を含め第三大学とすることが決定した。こうして1992年、ローマ第三大学が正式に開学する。歴史的建造物を大学校舎や教職員向け学習・研究施設に転用したことが節目となり、建て替えないという方針の確立と、周辺地域との融合が本学の発展のガイドラインともなった。

ローマ教皇フランシスコはローマで最も新しい本学を2017年2月17日に視察している[8]

組織と経営編集

大学の運営中枢は学長、副学長ならびに教員代表 (Academic Senate) および理事会で構成され、大学の方針ならびに発展戦略の決定に責任を担う。大学律は大学の執行部も規定し、学生代表自治会や学部長会議ならびに大学オンブズマンを置く。

学長は大学の公式代表であり、職責において議長として大学運営会議と執行委員会、理事会それぞれの会議を招集する。さらに大学の指導と学務およびサービスの体系を監督し、適切に指導する。学長職はまたオンブズマンとして、教職員の教育および研究の自治に対応する。現職の学長はルカ・ピエトロマルキ教授 (Prof. Luca Pietromarchi)。

歴代学長編集

   1992-1998: ビアンカ・マリア・テデスキーニ・ラッリ Bianca Maria Tedeschini Lalli

   1998-2013: グイド・ファビアーニ Guido Fabiani

   2013-2013: マリオ・モルガンティ Mario Morganti (学長代行)

   2013-2017: マリオ・パニッツァ Mario Panizza

   2017: マリア・フランチェスカ・レンツィ Maria Francesca Renzi (学長代行)

   2017-現在: ルカ・ピエトロマルキ Luca Pietromarchi[9]

国外の大学との提携編集

二重学位提携編集

両校の学位を認める提携校は次のとおり。

国際協定校編集

大学間協定を結ぶ国外の提携先は多く、教授や研究者、学生の交換制度や移動の便宜を図っている。

世界的なパートナー協定はブラジリア大学、スイス連邦工科大学ローザンヌ校パッソフンド大学タルカ大学ならびにヴァルパライソ大学を数える。

海外ネットワーク編集

世界の大学ネットワークのうち、ローマ・トレ大学とともに多様な分野で協力活動を促進し、ヨーロッパ地域に創出する共同の高等教育実現という課題を共有する大学とネットワークを築いている。

その一覧は以下のとおりである。

大学編集

入学編集

大学の新入生の定員は少なく、そのため入学試験の競争率は高くなる。どの学部も専攻単位で定員を決めており、大学入学委員会が実施する入学試験によって選抜する[要出典]。学部ごとのの新入生定員は次のとおり。

  • 建築学部は200人。
  • 法学部は1,000人[10]

専門課程編集

本学の専門課程は8つあり、学位課程の学術活動の定義と体系化ならびに連携を主な目的とする。

  • 建築学科 (Facoltà di Architettura)[11] - 学士記および修士号を授与する。提携大学はEU諸国から東ヨーロッパ中東アメリカにわたる。イタリアの全国大学番付で常に第3位を保っている[要出典]
  • Federico Caffè 経済学部 (Facoltà di Economia "Federico Caffè")[12] - Federico Caffè 教授の名を冠したこの学部は、国外の大学と交換留学制度を充実させ、合わせて在学中に国内外の企業や研究機関との出会いの契機を設ける[要出典]。卒業生にはさまざまな就業機会があり、金融、経営、コンサルタント業および監査企業または銀行グループ、非営利団体、大学または研究機関において、学術または専門業務の管理職につくことができる。
  • 教育科学学部[13]
  • 工学部 (Facoltà di Ingegneria)[14]
  • 法学部 (Facoltà di Giurisprudenza)[15] - オスティエンセ地区のサンパオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂に面しており最寄り駅はオスティエンセ街道。アメリカ全国の60法科系学部のランキングでは常に3、4位を保つ[16]。ローマ市内で唯一、実習講座を提供する[要出典]。この講座は主に人権、移民および難民法に焦点を当てる。
  • 文学哲学部 (Facoltà di Lettere e Filosofia)[17] - 文学、哲学、歴史学、古典研究および考古学の古来からの学術分野とならんで美術史、音楽学、演劇学の講座がある。校舎最寄り駅はオスティエンセ街道
  • 数学・物理学、自然科学学部[18] - 異なる科学分野と研究領域から構成され、数学から化学、物理学から情報科学、地質学から生物学・生化学、自然科学から天文学、環境科学から文化遺産の保全と修復にわたる。
  • 政治科学学部 (Facoltà di Scienze Politiche)[19]

アストレ高等研究所編集

アストレ高等研究所[20]とは特に優秀な学生が学ぶ高等研究所 (イタリア)イタリア語版である。ローマ・トレ大学はこの高等研究所の交換プログラムとしてカリフォルニア大学バークレー校と提携した[要出典]

研究機関群編集

  • イタリア・フランス研究センター[21] - 校舎は16世紀の歴史的建造物であるPalazzo Capizucchi を転用、元の礼拝堂は現在、センターの会議室として使われる。センターの運営によるギヨーム・アポリネール図書館が調整や主催を進める研究および協議活動は、外部の研究機関、イタリア国内およびフランスの公的および私的団体ならびに欧州連合機関と締結した契約および合意に基づく。オンラインで利用可能なデータベースや書誌および文書サービスを開設し、出版事業としてセンターの活動範囲で行われた研究がもたらす専門資料の書籍化に取り組む。学部学生、大学院生から博士課程履修者や学外からの参加者を対象に、会議や国際会議、セミナーを開催する。
  • ラファゲッタ研究センター - 所在地はアッルミエーレー
  • アルティエロ・スピネッリ中核施設 - この機関はジャン・モネ構想英語版の一環である。
  • ジョバンニ・プーリツェ ヨーロッパ法中核施設
  • アメリカ研究学際研究センター[22]
  • 教育学・社会学学際研究センター[23]
  • 進化生態学学際研究センター[24]
  • 制度経済学学際研究センター[25]
  • アイルランド学・スコットランド学学際研究センター[26]
  • ジョルジョ・レッキア政治・憲法・比較法学研究際研究センター [27]
  • ソマリア学際研究センター[28]

その他の大学付属機関編集

  • 動物学・比較解剖学博物館[29] - 生物学における科学研究と教育の両方を支える研究施設。動物学資料の保存展示施設で、主に学生と博士課程履修者、研究者が利用。
  • パラジウム劇場[30] - 大学の劇場。1920年代の I・サバティーニ (it) 設計を大学が改修。
  • 大学農場 -(Roma Tre Farm) チャンピーノにあり面積24エーカー (97,000 m2) 、大学食堂の持続可能な食料プロジェクトの核。16世紀の農家の住宅を活用。

大学番付編集

この大学の各種統計による順位は次のとおりである。

経済学部はイタリア国内のen:RePEc順位で常に上位25% に位置する[39][40]

法学部は常に国内上位5位に数えられ、AAA 認証 (センシス-Lラ・レプッブリカ統計)[要出典] の根拠は学生の推薦入学試験と少人数クラス制度の2つが主に貢献している[要出典]

学生生活編集

学生生活は大学の講義や試験だけに限定されず、さまざまな学生活動がいくつも存在する。学生組織が複数あり、ヨーロッパ全土の大学と学生交換プログラムを組織している。

学生は自治会 (学生副学長と学生議会) を選挙で決め、さまざまな学生活動を調整する。教員団体に学生の意向を表明し、学業と教員の評価に加わることができる。学生は自分たちが関心を持つすべての事項と問題において、学生への呼びかけと参加を確実にしている。

  • 芸術界への貢献 - 毎年、大学劇場で恒例のローマ・トレ大学映画祭を実施。
  • ローマ・トレ新聞[41] - 大学公認の学生新聞。学部と大学院の学生が自主的に発行しており、卒業後、報道関係に就職した者も多い。

学生の伝統編集

毎年、入学式の来賓に著名な公人を招き、新入生に記念講演が贈られ世界情勢について語られる。大学創立以来、式典の記念講演でイタリアの元首5人が登壇し、これまでにイタリア第9代大統領アントニオ・ルベルティ英語版、第49代イタリア首相オスカー・ルイージ・スカルファロ英語版カルロ・アゼリオ・チャンピ英語版リア・ラビン英語版、欧州中央銀行シーリーン・エバーディー、第7代 European Commissioner for Research, Innovation and Science トムマソ・パダ・シオッパ英語版、理事会メンバー リサーチ・イノベーション・科学委員長フィリップ・ブスキン英語版、第264教皇ヨハネ・パウロ2世ケリー・ケネディ英語版マルコ・トラヴァリオ英語版、6代 President of the European Parliament ジセップ・ボレル、第34代チリ大統領 ミシェル・バチェレ、第11代大統領ジョルジョ・ナポリターノ 、第52代イタリア首相、ロマーノ・プローディ[要出典]

著名な卒業生と教職員編集

以下の著名人が大学同窓である。Andrea Alù (科学者)、Alessandro Di Battista (政治家)、Joseph Pace (画家・彫刻家)、Marco Lo Muscio (音楽家)、Raffaele Monti (映画監督・脚本家・評論家)、ヴィルジニア・ラッジCinzia Giorgio (文学者)。

また本学で教鞭をとり業績を上げた学者に以下の教員が含まれる。

脚注編集

[脚注の使い方]

注釈編集

  1. ^ Università degli Studi Roma Tre、世界総合570位。規模:498位、認知度(外部サイトからのリンク件数):1,027位、リッチファイル形式率 (Rtf形式で情報を公開している率):241位、教員評価:632位。集計期間は2005-09年、6つの指標は科学的影響度 (scientific impact)、テーマの独自性 (thematic specialization)、アウトプットのスケール (output size) ならびに 国際提携ネットワーク (international collaboration networks) を示す[31]
  2. ^ Universita degli Studi Roma Treの順位。世界順位858位、域内順位314位、国内順位42位/125位、Sector:HE、国:イタリア (ITA)、地区:西ヨーロッパ、出版件数:3,370、国際提携 (%)[32]:45.1、Q1 (%)[33] :49.3、NI (%)[34]:1.2、専門化指数 (%):0.7[35]、Exc(%):13.1[36][37]

出典編集

  1. ^ Roma Tre University – Financial Resources(ローマ第三大学財源)”. 2019年5月30日閲覧。
  2. ^ Osservatorio - Didattica studenti (展望台 - 教育機関のウェブサイト)” (イタリア語). en:MIUR (2019年5月6日). 2019年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。 2019年10月30日閲覧。 大学地域:ラツィオ。大学名:ローマトレ。学位の種類:すべて。学年度:2015/2016
  3. ^ CIA (2008年). “Appendix B. International Organizations and Groups. (細則 B. 国際的な組織と団体)” (英語). en:World Factbook. 2008年4月10日閲覧。
  4. ^ Roma ローマ第三大学 – 標章のガイドライン)” (イタリア語). 2012年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  5. ^ ニュース > Programma corsi sportivi 2012/2013(スポーツ専攻関連)” (イタリア語) (2012年9月4日). 2012年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  6. ^ Roma Tre University > Faculties(教職員)” (英語). 2012年6月7日時点のUniroma3.it オリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  7. ^ ホーム»大学»図書館” (イタリア語). ローマ第三大学. 2017年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  8. ^ Address of His Holiness Pope Francis to "Roma Tre" University (法王、「ローマ第三大学」にてスピーチ)”. 2017年6月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  9. ^ “Roma Tre, Pietromarchi è il nuovo rettore dell'università” (イタリア語). ラ・レプッブリカ. (2017年9月21日). https://roma.repubblica.it/cronaca/2017/09/21/news/roma_tre_pietromarchi_e_il_nuovo_rettore_dell_universita_-176148790/ 2018年11月24日閲覧。 
  10. ^ Number of places available - School of Law”. 2019年5月30日閲覧。
  11. ^ School of Architecture”. 2012年1月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  12. ^ Federico Caffè School of Economics”. 2019年5月30日閲覧。
  13. ^ School of Education Sciences”. 2012年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  14. ^ School of Engineering”. 2019年5月30日閲覧。
  15. ^ School of Law”. 2019年5月30日閲覧。
  16. ^ School of Law: an institutional overview”. 2019年5月30日閲覧。
  17. ^ Lettere Filosofia Lingue”. 2014年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年7月8日閲覧。
  18. ^ School of Mathematical, Physical and Natural Sciences”. 2012年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月30日閲覧。
  19. ^ School of Political Sciences”. 2019年5月30日閲覧。
  20. ^ Astre School of Advanced Studies”. 2019年5月30日閲覧。
  21. ^ Center for Italian and French Studies”. 2019年5月30日閲覧。
  22. ^ Interdepartmental Research Center for American Studies. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  23. ^ Interdepartmental Research Center for Education and Social Studies. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  24. ^ Interdepartmental Research Center for Evolutionary Ecology. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  25. ^ Interdepartmental Research Center for Institutional Economics homepage”. 2019年5月30日閲覧。
  26. ^ Interdepartmental Research Center for Irish and Scottish Studies. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  27. ^ Interdepartmental Research Center for Political, Constitutional and Comparative Law Studies "Giorgio Recchia". Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  28. ^ Interdepartmental Research Center for Somali Studies. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  29. ^ Museum of Zoology and Comparative Anatomy(動物学・比較解剖学博物館)” (イタリア語). ローマ第三大学. 2019年5月30日閲覧。
  30. ^ Palladium Theatre. Home page”. 2019年5月30日閲覧。
  31. ^ Rank of Universities of Italy : Universities 1 to 50 of 211 — January 2012 Edition”. Webometrics Ranking of World Universities. 2012年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月15日閲覧。
  32. ^ 全出版件数に占める、外国の教育・研究機関との共同研究、共同発表の割合。
  33. ^ SCImago Journal Rank SJR indicatorが規定される世界の影響力の高い専門誌へ掲載した論文数をQ1値としている。
  34. ^ NI: 正規化した影響力の値は、大学の平均的な科学的影響と世界平均の相関関係を基準値1として表現。1.2の場合は機関が平均より20%多い割合で引用されていることを意味する。
  35. ^ 専門化指数は、教育機関の科学成果のテーマ別集中度/分散度。値は0から1の範囲は一般的な値。それぞれ専門機関の指標は経済学で用いるGini指数に従い算出する。
  36. ^ 「優秀率」は研究機関の高品質な成果の尺度。各科学分野でその機関が属する分野で、最も引用された論文の上位10%以内に組み込まれた機関の科学成果の割合。
  37. ^ WESTERN Europe Report—SIR World Report 2011. Facoltà di Lettere e Filoso. (2005年-2009年). p. 7. オリジナルの2012-03-17時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20120317180444/http://www.scimagoir.com/pdf/sir_2011_world_report_western_europe.pdf 2019年5月30日閲覧。. 
  38. ^ University Ranking by Academic Performance”. 2019年5月30日閲覧。
  39. ^ Ideas Ranking”. 2019年5月30日閲覧。
  40. ^ “(現在と未来のための3つの学生協会)” (イタリア語). le guide di repubblica — università (1). (2007年6月19日). http://download.repubblica.it/pdf/2007/universita1.pdf 2009年1月18日閲覧。. 
  41. ^ Roma Tre News”. 2019年5月30日閲覧。

外部リンク編集