ヴィレッジ・ロードショー

ヴィレッジ・ロードショー株式会社Village Roadshow Limited)は、映画館やテーマパークの運営や、映画の製作・配給を行うオーストラリアの企業。未公開株式投資会社のBGHキャピタル英語版に買収される前は、オーストラリア証券取引所に上場し、創業者のロック・カービー英語版の家族がトップに立つヴィレッジ・ロードショー社が過半数の株を所有していた[2]

Village Roadshow Limited
種類
Private (since 2021)
Public (prior to 2021)
業種 Media, Entertainment
設立 1954年 (70年前) (1954)
創業者 ロック・カービー英語版
本社 The Jam Factory
South Yarra, メルボルン, Victoria
主要人物
Robert G. Kirby (Executive Chairman)
Clark Kirby (CEO)
製品 Cinemas, radio, theme parks, film studio, VHS, film distribution
売上高 減少 Template:A$1.003 billion (2017)[1]
利益
減少Template:A$65.62 million (2017)[1]
所有者 Village Roadshow Corporation (majority)
Vine Alternative Investments
親会社 BGHキャピタル英語版
部門 Village Roadshow Theme Parks
子会社 Village Roadshow Entertainment Group
Roadshow Entertainment
ウェブサイト www.villageroadshow.com.au

社歴 編集

ヴィレッジ・ロードショーは、1954年に創業者のロック・カービー英語版メルボルン郊外のクロイドンクロイドンでオーストラリア初のドライブインシアターを運営したのが始まりで、その後、現在の「ヴィレッジ・シネマズ」ブランドとなる「ヴィレッジドライブインヴィレッジ・ドライブイン」(Village Drive-ins and Cinemas)として事業を開始した。そのドライブインは「クロイドン・ヴィレッジ」と呼ばれるショッピングストリートに隣接していたため、「ヴィレッジ」という社名が採用された。その後、同社は主要な地域で従来の映画館運営にも進出したが、現在でもメルボルンのコーバーグコバーグで「コバーグ・ドライブイン」を運営している。

1960年代には、映画配給事業(かつてはグレーター・ユニオン英語版社と折半出資)を開始するほど事業規模を拡大し、1970年代に至っては映画製作事業に進出するほどとなった。元々あった映画館チェーンは、今や同社が手がけるいくつかの事業のひとつとなった。

1980年代、ヴィレッジ・ロードショー社は、最先端のシネマコンプレックス(複合映画館)作りにおける立役者のひとつであった。この時期に導入された革新的な技術には、スタジアムスタイルの座席、洗練されたサウンドシステム、最新の映写技術などがある。この時代の映画館は、今日のシネコンの先駆けとなっている。

1988年、ヴィレッジ・ロードショー社はデ・ラウレンティス・エンターテインメント・グループ英語版を買収し、ヴィレッジ・ロードショー株式会社に社名を変更した。これにより、会社はさらなる事業拡大のための資金を調達することができるようになった。

1990年代には、メディアとエンターテインメントを補完する事業へと経営を多角化させた。これには、テーマパークの買収と開発、トリプルM英語版TodayTodayのラジオネットワークの買収と統合によるAustereoAustereoの設立、Roadshow Musicの設立[3]ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズの設立、ワーナー・ブラザースとの共同製作契約の締結などが含まれている。

その後、ヴィレッジ・ロードショー社は、国際映画市場をオーストラリアとシンガポールに縮小した。同社は、ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ部門とコンコード・ミュージック・ミュージック英語版を合併し、ロサンゼルスを拠点とする多角的エンターテインメント部門となる「ヴィレッジ・ロードショー・エンターテインメント・グループ」を設立した。

2003年、同社は、グレーター・ユニオン英語版や他のいくつかの映画館ブランドを所有するアマルガメイテッド・ホールディングス英語版と合弁会社オーストラリアン・シアターズ英語版を設立した。設立当初の事業であるヴィレッジ・シネマズ英語版は、この合弁事業の一部である。

2008年、ヴィレッジ・ロードショー社と、テレビプロデューサーのノーマン・リア英語版が共同経営するコンコード・ミュージック・グループは、映画と音楽の資産を活用するための新会社を設立し、合併を完了したと発表した。新会社の投資家には、Lambert Entertainment、未公開株式投資会社のTailwind Capital Partnersテールウィンドキャピタルパートナーズとクラリティ・パートナーズ英語版が名を連ねている[4]。しかし、2013年3月25日、ウッド・クリーク・キャピタル率いる投資家グループがヴィレッジ・ロードショー・エンターテイメント・グループVillage Roadshow EntertainmentGroupからコンコード・ミュージック・グループを買収した[5]

2019年末、同社のベテランであるグラハム・バークがCEOを退任し、非常勤取締役となり、クラーク・カービーが後任のCEOに就任した[6] [7]

2020年、ヴィレッジ・ロードショー社は、未公開株投資会社のBGHキャピタル英語版と買収提案について協議していた。しかし、COVID-19のパンデミックによりテーマパークや映画館が閉鎖されたため、そのオファーは取り下げられた[8] [9]

資産 編集

参照 編集

出典 編集

  1. ^ a b Annual Reports: 2017”. villageroadshow.com.au. 2018年8月4日閲覧。
  2. ^ Village family feud ends with BGH bid”. Australian Financial Review (2020年12月7日). 2021年12月15日閲覧。
  3. ^ Zanotti (2013年5月27日). “Australian Label Roadshow Music Shuts Down”. Music Feeds. 2017年12月20日閲覧。
  4. ^ Tourtellotte, Bob (2008年2月7日). “Village Roadshow, Concord Music complete merger”. Reuters (Los Angeles). https://www.reuters.com/article/privateEquity/idUSN0742922320080208 
  5. ^ Billboard "Concord Music Group to be Sold to Wood Creek Capital Management", Billboard.com, 25 March 2013
  6. ^ Wallbank, Paul (2019年2月22日). “Village Roadshow’s Graham Burke to stand down at end of year”. Mumbrella. https://mumbrella.com.au/village-roadshows-graham-burke-to-stand-down-at-end-of-year-566692 
  7. ^ Duke (2019年6月13日). “Village Roadshow appoints Clark Kirby CEO amid boardroom overhaul”. The Sydney Morning Herald. Nine Entertainment Co. 2020年5月18日閲覧。
  8. ^ Powell (2020年5月18日). “Village Roadshow agrees to takeover talks with BGH”. The Sydney Morning Herald. Nine Entertainment Co. 2020年5月18日閲覧。
  9. ^ Duran (2020年5月18日). “Australia's Village Roadshow opens books exclusively to BGH's lower offer”. Reuters. Thomson Reuters. 2020年5月18日閲覧。
  10. ^ New TV Production Company, Roadshow Rough Diamond, is Launched”. Filmink (2016年6月16日). 2021年12月15日閲覧。
  11. ^ a b Frater (2018年5月18日). “Village Roadshow Australia Begins Sale Talks as Coronavirus Weighs on Business”. Variety. Penske Media Corporation. 2020年5月31日閲覧。
  12. ^ Shanghai: WME-IMG, Village Roadshow Launch Chinese Film Venture With Beijing's Perfect World”. The Hollywood Reporter. 2021年12月15日閲覧。
  13. ^ Hong Kong shareholder buys remaining Golden Village Singapore stake after blocking mm2's bid” (2017年10月2日). 2018年6月17日閲覧。

外部リンク 編集